reverse
…‘を'逆にする,反対にする;…‘を'裏返す / 〈機械など〉‘を'逆転させる,逆方向に動かす / 〈判決など〉‘を'取り消す,破棄する / (ダンスで)逆に回る / 〈機械などが〉逆方向に動〉
以下では、英単語「reverse」(動詞)について、できるだけ詳細に解説していきます。
1. 基本情報と概要
英単語: reverse
品詞: 動詞 (ほかに名詞・形容詞としても使われる場合があります)
意味(英語):
To turn something the opposite way, to change direction, or to undo a previous action or decision.
意味(日本語):
物事の方向を反対にする、進行や決定を覆す、あるいは行動や方針を反転させること。
「もう一度元に戻す」「逆方向に動かす」というような場面で使われます。
例)車の進行方向を反転させる、決定を取り消して反対の立場をとる、など。
活用形:
- 現在形: reverse
- 過去形: reversed
- 過去分詞形: reversed
- 現在分詞形: reversing
他の品詞形や例:
- 名詞形: a reverse (例: “in reverse”「逆向きで」)
- 形容詞形: reverse (例: “the reverse side”「裏面」)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- B2(中上級): 日常会話だけでなく、ビジネスや学問的な文脈で難易度の高い語彙も扱い始める段階です。文章や議論の中で使うには少し高度な単語ですが、重要な表現です。
2. 語構成と詳細な意味
「reverse」は、もともとラテン語の “re-”(後ろへ、もう一度)+ “vertere”(回す、向きを変える)が組み合わさったものです。
- 前半の
re-
は「再び」や「後ろへ」の意味を持つ接頭語です。 - 後半の
verse
は、ラテン語の “vertere”(回す)が語源となっています。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- reverse direction → 方向を反転させる
- reverse a decision → 決定を覆す
- reverse order → 順序を逆にする
- put the car in reverse → 車のギアをバック(リバース)に入れる
- reverse an opinion → 意見をひっくり返す(撤回する)
- reverse your stance → 立場を反転させる
- reverse the trend → 傾向を逆転させる
- reverse side → 裏面
- reverse engineering → リバースエンジニアリング(製品を分解して構造を解析すること)
- go into reverse → 反対方向に転じる / バックに入る
3. 語源とニュアンス
語源:
- ラテン語の “reversus”(re- + vertere: 後ろに回す、元に戻す)がフランス語を経由し、中英語として「反転させる」「裏返す」の意味で取り入れられました。
ニュアンス・使用時の注意:
- 「reverse」は「まったく逆にする」「一度決めたものを全面的に覆す」といった強いニュアンスを含むことがあります。
- ビジネスシーンや正式な文書でも使われるフォーマルな単語ですが、「車をバックさせる」のように日常会話でもカジュアルに用いられます。
- 「方向を変える」「流れを変える」という意味合いが強いですが、人の態度や意見を変える場合にも用いられ、新たに前進するというよりも「以前の状態や決定をひっくり返す」イメージが強いです。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞として使用
- 例: “I reversed the car.”(車をバックさせた)
- 例: “The company reversed its policy.”(その会社は方針を覆した)
- 例: “I reversed the car.”(車をバックさせた)
自動詞として使用
- 例: “The car reversed slowly.”(車はゆっくりとバックした)
よくある構文
- reverse + 目的語
- reverse + [the course/trend/policy]
- reverse + 目的語
可算・不可算について
- 動詞としては可算・不可算の区別は特にありませんが、名詞で “a reverse” と使う場合、状況や文脈で可算として扱われます。不可算名詞としては “in reverse” として表現する場合があります。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “Could you reverse the car so I can get out?”
(車を少しバックしてくれない?私が降りられるように。) - “I accidentally put the DVD in reverse, so the scenes played backward.”
(誤ってDVDを逆再生してしまって、シーンが逆方向に再生されたよ。) - “Let’s reverse our roles for a day and see what happens.”
(1日だけ役割を交換してみて、どうなるか試してみよう。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “We decided to reverse the decision to close the branch due to new market data.”
(新たな市場データを受け、支店を閉鎖するという決定を覆すことにしました。) - “The board reversed its previous stance on remote work guidelines.”
(取締役会はリモートワークのガイドラインに関する以前の立場を覆しました。) - “Our sales strategy needs to reverse the downward trend in revenue.”
(売上が下降傾向にあるのを反転させるように、販売戦略を改める必要があります。)
(3) 学術的・フォーマルな場面での例文
- “This new evidence may reverse our current understanding of the species’ evolution.”
(この新たな証拠は、その種の進化に関する現在の理解を覆す可能性があります。) - “Researchers aim to reverse the effects of aging through gene therapy.”
(研究者たちは遺伝子治療を通じて加齢の影響を逆転させることを目指しています。) - “The court reversed the lower court’s ruling after reviewing the new testimony.”
(新たな証言を検証した後、裁判所は下級審の判決を覆しました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- “undo” (元に戻す)
- 一度行ったことをやり直して取り消すというニュアンス。コンピュータ操作などで用いられる。
- 一度行ったことをやり直して取り消すというニュアンス。コンピュータ操作などで用いられる。
- “withdraw” (撤回する)
- 発言や提案を取り下げる場合に使われる。少しフォーマルな印象。
- 発言や提案を取り下げる場合に使われる。少しフォーマルな印象。
- “invert” (反転させる)
- 上下や前後・左右などをひっくり返す。特に数や位置を反対にするニュアンス。
- 上下や前後・左右などをひっくり返す。特に数や位置を反対にするニュアンス。
- “overturn” (覆す)
- 判決や決定などを “完全に取り消す” という強いニュアンスを含む。
- 判決や決定などを “完全に取り消す” という強いニュアンスを含む。
- “turn around” (向きを変える)
- カジュアルに方向転換する意味で使われる。意見・態度などが変わったり逆転したりする場合に用いることもある。
反意語 (Antonyms)
- “forward” (前進する)
- 逆方向ではなく、前に進むイメージ。
- 逆方向ではなく、前に進むイメージ。
- “maintain” (維持する)
- 変更を加えない、現状を続けるという意味。
7. 発音とアクセントの特徴
IPA表記:
- アメリカ英語: /rɪˈvɝːs/
- イギリス英語: /rɪˈvɜːs/
- アメリカ英語: /rɪˈvɝːs/
アクセント:
- 第2音節 “-verse” に強勢があります。
- アメリカ英語では “r” の音がやや強めに発音されます。イギリス英語에서는 “r” は弱く、母音が /ɜː/ となります。
- 第2音節 “-verse” に強勢があります。
よくある誤り:
- “re-verse” の “re-” を強く発音しすぎる場合がありますが、正しくは “ri-VURSE” や “ri-VURSE(英)” のように語末近くにアクセントがきます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングの混同:
- “reverse” を “revers” と書き落としてしまう誤り。語尾の “e” を忘れないように注意してください。
- 同音異義語との混同:
- “rehearse” (リハーサルする) と似た音に注意し、スペルを間違えやすいことがあります。
- 試験対策・資格試験でのポイント:
- TOEICや英検などでは「方針を覆す」「立場を変える」という文脈で出題されることがあります。意味だけでなく、どのような目的語と一緒に出るかを整理しておくと役立ちます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “re-” = 後ろへ、再び + “verse” = 回す → 「後ろに回す」→ 「反転させる」
というイメージで覚えると単語の成り立ちを理解しやすいです。 - 「車をバックさせる」→ “reverse the car” と日常的にイメージすることで、ほかの用法(方針や決定を逆にする)にもつなげやすくなります。
- スペル最後の “e” は「反転させるエンジン(engine)」をイメージすると、うっかり忘れにくいかもしれません。
以上が、「reverse」という動詞に関する詳細な解説です。
「反転する・覆す・逆方向に動かす」というコアのイメージをつかんでおくと、幅広い場面で役立ちます。ぜひ日常会話やビジネスシーンでも使ってみてください。
…‘を'逆にする,反対にする;…‘を'裏返す
〈機械など〉‘を'逆転させる,逆方向に動かす
〈判決など〉‘を'取り消す,破棄する
(ダンスで)逆に回る
〈機械などが〉逆方向に動く