powder
以下では、英単語「powder」を動詞として、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: powder
品詞: 動詞 (名詞としても使われるが、ここでは動詞を中心に解説)
意味 (英語)
- To reduce something to powder or dust.
- To apply or sprinkle powder onto something.
意味 (日本語)
- 「粉状にする」「粉を振りかける」「粉を塗る」という意味です。
- 具体的には、たとえば粉砂糖を振りかけたり、顔にパウダーを塗ったりするときに使います。
「powder」は名詞としては「粉」を指しますが、動詞としては「~を粉にする」「粉をまぶす/ふりかける」といったニュアンスがあります。日常的にも美容や料理の文脈で登場しやすく、比較的カジュアルからフォーマルまで幅広く使われます。
活用形
- 現在形: powder
- 過去形: powdered
- 過去分詞: powdered
- 進行形: powdering
他の品詞形
- 名詞: powder (粉)
- 形容詞: powdery (粉状の)
CEFRレベルの目安
B1(中級)~B2(中上級): 「粉をまぶす」「粉状にする」という動詞用法は日常生活や料理・美容で使われるため、中級レベル以上の学習者が覚えておくと便利です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源上、powder は「粉」を意味する古フランス語 “pouldre” から派生しており、元はラテン語の “pulvis” に由来すると言われています。
- 動詞としては、「粉(にする)」という概念に「~する」(= 英語ではそのまま verbalize した形) という考え方で成り立っています。
よく使われるコロケーションと関連フレーズ (10個)
- powder your face → 顔に粉をはたく
- powder a wig → かつらに粉をはたく
- powder one’s nose → (遠回しに) お手洗いに行く(口語表現)
- powder the sugar → 砂糖を粉状にする、または粉砂糖をふりかける
- powder a surface → 表面に粉を吹き付ける
- powder coating → 粉体塗装(物を表面処理すること)
- freshly powdered → 新しく粉をはたいた/塗った状態
- powder the foundation → (メイク用語で) ファンデーションをパウダータイプで仕上げる
- powder the beans → 豆を粉に挽く
- be powdered with snow → 雪がうっすらと積もっている(雪が粉のようにかぶっている)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 上述の通り、古フランス語 “pouldre” → ラテン語 “pulvis” (「粉」) が語源で、粉状のものを扱う文脈で古くから用いられてきました。
- 歴史的変遷: 主に「粉をかける」「粉状にする」という物理的な行為を表しますが、「powder one’s face」のように化粧をする行為にも転じて使われるようになりました。
- 使用時の注意点:
- 料理、化粧、美容関連など日常でもよく使われます。
- カジュアルとフォーマルの差はあまり大きくありませんが、人前で使う場合は「powder one’s nose」のような婉曲表現を含むことがあるため、多少のニュアンスの違いに注意が必要です。
- 料理、化粧、美容関連など日常でもよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞としての用法
- “to powder something” → 「~を粉にする/粉を振りかける/粉を塗る」
例: “She powdered the cookies with sugar.”
- “to powder something” → 「~を粉にする/粉を振りかける/粉を塗る」
- 自動詞としての用法 (比較的少ない)
- “The tablet will easily powder if you crush it.” → 「その錠剤は砕くと簡単に粉になる。」
- “The tablet will easily powder if you crush it.” → 「その錠剤は砕くと簡単に粉になる。」
- イディオム
- “to take a powder” → 「さっと退散する」「姿を消す」(やや古い口語・スラング)
- “to take a powder” → 「さっと退散する」「姿を消す」(やや古い口語・スラング)
- 可算・不可算について
- 動詞“powder”には可算・不可算の区別はありません。一方、名詞“powder”は不可算名詞として扱うことが多いですが、種類が複数ある場合は「a powder」「various powders」のように可算的に使うこともあります。
5. 実例と例文
日常会話 (3例)
“Could you powder the cake with some cocoa?”
- 「ケーキにココアをふりかけてくれる?」
- 「ケーキにココアをふりかけてくれる?」
“I always powder my face before leaving the house.”
- 「家を出る前にいつもパウダーをはたくんだ。」
- 「家を出る前にいつもパウダーをはたくんだ。」
“She likes to powder her baby’s skin with talcum.”
- 「彼女はいつも赤ちゃんの肌にベビーパウダーをはたいている。」
ビジネスシーン (3例)
“Please remember to powder the stainless-steel parts for the final finish.”
- 「最終仕上げとしてステンレス部品に粉体塗装を施してください。」
“In our manufacturing process, we powder the raw material to ensure uniformity.”
- 「製造工程では、均一性を保つために原材料を粉末状にします。」
“The new packaging line can automatically powder and seal the products.”
- 「新しい包装ラインは製品に粉をまぶし、密封することが自動でできます。」
学術的・専門的な文脈 (3例)
“To analyze the composition, the mineral samples are first powdered and then tested.”
- 「成分分析のために、まず鉱物サンプルを粉砕してからテストを行います。」
“We powder the dried herbs to maximize their surface area before extraction.”
- 「抽出前に乾燥ハーブを粉末状にして表面積を最大化します。」
“Powdering the crystals facilitates the crystallographic analysis.”
- 「結晶を粉状にすることで、結晶学的解析が行いやすくなります。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- grind (挽く)
- 「挽いて粉状にする」というニュアンスが強い。コーヒー豆などを挽く行為に多用される。
- 「挽いて粉状にする」というニュアンスが強い。コーヒー豆などを挽く行為に多用される。
- crush (砕く)
- 粉にするというよりは「砕く」意味。砕いた結果粉に近い状態になることもある。
- 粉にするというよりは「砕く」意味。砕いた結果粉に近い状態になることもある。
- dust (粉を振りかける)
- 「軽く粉をはたく」という意味では似ているが、より「ほこりのようにふりかける」ニュアンス。
- 「軽く粉をはたく」という意味では似ているが、より「ほこりのようにふりかける」ニュアンス。
反意語
- 動詞としてはっきりとした「粉にする」反意語は定義しづらいですが、 “solidify” (固体化する) や “coagulate” (凝固する) などが広義に反対の動作となる場合があります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号: /ˈpaʊ.dər/ (アメリカ英語), /ˈpaʊ.də/ (イギリス英語)
- アクセント: 第1音節 “pow-” に強勢があります。
- よくある誤発音:
- “powder” を “power” (/ˈpaʊ.ɚ/) と混同しないように注意してください。
- “-der” と「ダー」に聞こえる発音になりやすいですが、実際は /dər/ (米) あるいは /də/ (英) のように母音が弱くなります。
- “powder” を “power” (/ˈpaʊ.ɚ/) と混同しないように注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “powder” の最後が “der” であることを確認しましょう。
- 同音/似たスペリング単語との混同: “power”(力・権力)と混同しがちなため、しっかりと発音と綴りを確認しましょう。
- TOEICや英検: 化粧や料理、製造工程の文脈で出題される可能性があります。動詞用法を知らないと、「なぜ 'to powder' が来ているのか分からない」という場面があるので注意してください。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「pow = パウ(叩く)+ der = だー」のように、顔にパウダーを“はたく”イメージで覚えるとよいでしょう。
- 「pow!」とマンガの効果音のように“叩く”イメージを持つと、「粉をはたく」「粉をふりかける」という動作が連想しやすくなります。
- 料理やメイクのシーンをイメージすると、自然に使い方が身につきやすいです。
以上が動詞「powder」の詳細な解説です。「粉」という名詞のイメージから、いろいろな行為(粉にする、粉をまぶす・塗る)に発展した動詞として覚えておけば、日常会話やさまざまな場面で使いやすくなります。ぜひ参考にしてください。
…‘を'粉にする
(粉などを)…‘に'ふりかける《+名+with+名》
〈顔など〉‘に'おしろいをつける
粉になる
おしろいをつける