now
1. 基本情報と概要
単語: now
品詞: 主に副詞として使われますが、接続詞としても使われることがあります。
CEFRレベル: A1(超初心者)
- 英語での意味(副詞として): “at the present time”(現時点で、今)
- 英語での意味(接続詞として): “in view of the fact that …, and so …” / “now that …”(…なので、だから…)
日本語では「今」「現在」「〜だからこそ」というような意味を持ち、多くの場合は時間的に「今」という意味の副詞として使われます。接続詞として使う場合は “now that …” の形が多く、「~であるからこそ(だからこそ)」というニュアンスを含みます。
「今この瞬間」を明確に示したいときや、会話の流れを転換したいときに使う便利な単語です。接続詞としては、理由やきっかけを表して次につなぐイメージです。
活用形
- 副詞なので基本的には変化しません。
- 接続詞の場合も同様に変化しません。
他の品詞になった時の例
- 形容詞: “present-day”などが「今」という意味合いを持つ形容詞になりますが “now” そのものが形容詞として使われることはほぼありません。
- 名詞: 時として「the now(今という瞬間)」のように名詞扱いで使われることがありますが、非常に文芸的・哲学的な文脈に限られます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “now” は接頭語・接尾語を持たない、1語のみの非常に短い単語です。
派生語・類縁語など
- “nowadays” (副詞) : 「近ごろは」
- “nowness” (名詞) : 「今であること」(かなり文芸的)
- “just now” (副詞句) : 「たった今」
- “right now” (副詞句) : 「まさに今」
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- now that …: 「~だからこそ」
- just now: 「たった今」
- right now: 「今すぐ」「まさに今」
- for now: 「とりあえず今のところは」
- any minute now: 「もうすぐにも」
- from now on: 「今後は」
- now or never: 「今でなければ決して (タイミングを逃せない)」
- (every) now and then: 「時々」
- by now: 「今頃は (もう既に)」
- until now: 「今まで (ずっと)」
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “nū” に由来し、さらにゲルマン系の言語で「今」を意味する語と関連があります。英語の歴史を通じて、常に時間的な “今” を示す副詞として使われてきました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 口語か文章か: どちらでも広く使われますが、会話の文頭などで「Now, …」と呼びかける形は口語的です。
- フォーマルかカジュアルか: 原則カジュアルですが、文章でもしばしば使われます。
- 接続詞としての微妙なニュアンス: “Now that …” の構文は「(ある事実・状況が成立した) ので」「…だからこそ」というやや理由づけを強調する働きをします。
4. 文法的な特徴と構文
副詞としての使い方
- 時間を表し、「現在」の意味を示す。
- 例: “I’m doing it now.”(私は今それをやっている。)
- 時間を表し、「現在」の意味を示す。
接続詞としての使い方
- 特に “now that …” の形で「…だから、…なので」という理由やきっかけを表す。
- 例: “Now that we have finished our work, we can relax.”(仕事が終わったからこそ、リラックスできる。)
- 特に “now that …” の形で「…だから、…なので」という理由やきっかけを表す。
イディオム・定型句
- “every now and then” や “now or never” など、多くの慣用表現で使われます。
- 文頭に置かれる場合は、話題転換や注目を集める効果あり。
- “every now and then” や “now or never” など、多くの慣用表現で使われます。
可算・不可算
- 副詞や接続詞なので名詞とは異なり、可算・不可算の区別は関係ありません。
他動詞・自動詞
- 動詞ではありません。
5. 実例と例文
日常会話での例文 (3つ)
“I’m really hungry. Can we eat now?”
- 「おなかがすいたな。いま食べてもいい?」
“Now that you mention it, I do remember that movie.”
- 「そう言われてみると、その映画のこと、確かに覚えてる。」
“Let’s go home now before it starts raining.”
- 「雨が降り出す前に、もう帰ろうよ。」
ビジネスシーンでの例文 (3つ)
“Now that we have the latest data, we can finalize the report.”
- 「最新のデータが手に入ったので、レポートを最終化できます。」
“We need to finalize the budget now.”
- 「今すぐ予算を確定しないといけません。」
“Now, let’s move on to the next agenda item.”
- 「では次の議題に移りましょう。」
学術的・フォーマルな文脈での例文 (3つ)
“Now that the preliminary results are confirmed, further research can be conducted.”
- 「予備結果が確認されたので、さらなる研究が行えます。」
“Now is the critical time to review our experimental setup.”
- 「今こそ実験のセットアップを見直す重要な時期です。」
“Now, I shall present the main findings of this study.”
- 「では、本研究の主な発見を発表いたします。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (副詞としての意味 “今”)
- “currently” (現在)
- よりフォーマルな文脈で使われる。ビジネスや学術的文章で好まれる。
- よりフォーマルな文脈で使われる。ビジネスや学術的文章で好まれる。
- “at present” (現在のところ)
- ややフォーマル、書き言葉にも向いている。
- ややフォーマル、書き言葉にも向いている。
- “right now” (まさに今)
- 強調度が高い、口語的。
反意語
- 明確に「今」の反意語を一語で表すものは少ないですが、時間的な対比として “then”(過去あるいは未来のとき)があります。
- “now …, then …” の形で対比されることはあります。
- “now …, then …” の形で対比されることはあります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA): /naʊ/
- アメリカ英語: [ナウ](口をやや広めに開き、少し深みのある音)
- イギリス英語: [ナウ](やや口をすぼめるような発音になる場合も)
- 強勢: 短い語なので特にアクセントの位置に差はありません(1音節)
- よくある発音の間違い: 日本語の「ナウ」よりも口を大きく開き、後ろに少し丸めるようにすると近い音になります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “now” は短いため綴りの間違いは少ないですが、焦って “noe” などとタイポしないよう注意。
- 同音異義語との混同: 英語では “know” (知る) と音が似ている部分がありますが、 /noʊ/ と /naʊ/ で母音が違います。
- “now that” の使い方: 理由やきっかけを述べるときに使うが、“because” とは微妙にニュアンスが異なる。文頭に置きやすい。
- 試験対策: TOIECや英検などでもリスニングで「now that…」の用法が出る場合があるので、聞き逃さないように。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ナウ」の音を「直近の瞬間」をイメージしながら、「いま!」「切り替え!」という感覚で覚えるとわかりやすいです。
- “now that …” は “because …” と似ているけれど、もう少し「新たに判明した状況」のニュアンスが強いと覚えましょう。
- “now” を含むフレーズを声に出して練習することが大切です。“Now or never!” を勢いよく言うと記憶に残りやすいです。
以上が接続詞「now」の詳細解説です。「今」「現在」を表す最も基本的な単語の一つなので、繰り返し使いながら、特に “now that …” の接続詞用法にも慣れておくと便利です。ぜひ日常会話やビジネスの場面など、さまざまなシーンで活用してみてください。