元となった辞書の項目
jeopardize
解説
1. 基本情報と概要
単語: jeopardize
品詞: 動詞 (transitive verb)
意味(英語): to put someone or something in danger or at risk
意味(日本語): ~を危険にさらす、危うくする
「jeopardize」は「危機に陥れる」「リスクを高める」といったニュアンスの単語です。相手や対象を危険に晒す、あるいはネガティブな結果を引き起こしかねない状況を作り出すときに使います。
活用形:
- 原形: jeopardize
- 三人称単数現在形: jeopardizes
- 現在分詞・動名詞形: jeopardizing
- 過去形・過去分詞形: jeopardized
他の品詞例:
- 名詞形: jeopardy (例: put someone in jeopardy = ~を危険にさらす)
CEFRレベル目安: B2 (中上級)
ある程度英語でやりとりが可能な方が、会話や文章で使い始めることが多い単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: 「jeopard」(古フランス語のjeu parti(分かれたゲーム、不確実な勝負)に由来)
- 接尾辞: 「-ize」(~化する、~にする)
派生語・類縁語
- jeopardy (名詞) – 危機、危険
- jeopardise (イギリス英語でのスペリング)
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(計10個)
- jeopardize one’s reputation → 名声を危うくする
- jeopardize public safety → 公共の安全を危険にさらす
- jeopardize a relationship → 関係を危機に陥れる
- jeopardize future prospects → 将来の見通しを危うくする
- jeopardize one’s career → キャリアを危険にさらす
- jeopardize national security → 国家の安全保障を危機にさらす
- jeopardize a project → プロジェクトを危うくする
- jeopardize one’s health → 健康を危機に晒す
- jeopardize success → 成功を台無しにする恐れがある
- jeopardize negotiations → 交渉を台無しにする/危うくする
3. 語源とニュアンス
語源:
- 中英語 (Middle English) の「jeopard」から派生し、元々は古フランス語「jeu parti」(勝敗が分かれたゲーム、不確実な博打)の概念に由来します。初期は「危険に晒す」あるいは「不確実な状況に置く」という意味で使われていました。
ニュアンスや使用時の注意点:
- 文章でも会話でも使われますが、ややフォーマルな含みがあります。書き言葉・ビジネス文脈でもよく登場します。
- 「endanger」や「risk」と比べるとやや改まった響きがあり、特に重大なリスクを強調するときに使われることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞として目的語を直接とります。
例: “He jeopardized his career.” - 否定形や疑問形でも頻繁に使います。
例: “Don’t jeopardize this opportunity!” - フォーマルな文書やニュース記事、法律関連の文章などでよく使われる単語です。
よく使われる構文・イディオム
- put something in jeopardy (~を危険にさらす)
- risk doing something = jeopardize doing something (ニュアンスとしては似ていますが、riskを使う方がカジュアル)
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “Don’t jeopardize our plans by telling anyone!”
(誰にも言わないで、計画を台無しにしないでよ!) - “I don’t want to jeopardize my friendship with her.”
(彼女との友情を危うくしたくないんだ。) - “You’ll jeopardize your health if you keep skipping meals.”
(食事を抜き続けると健康を損ねることになるよ。)
ビジネスでの例文
- “Sharing confidential information could jeopardize our company’s reputation.”
(機密情報の共有は、当社の評判を危うくする可能性があります。) - “We must not make rash decisions that could jeopardize our profits.”
(利益を危うくしかねない軽率な決定は避けるべきです。) - “Sending out incorrect data will jeopardize our credibility in the market.”
(誤ったデータを送信すると、市場での信頼性を損ねてしまいます。)
学術的な文脈での例文
- “Expediting the process too much may jeopardize the accuracy of the results.”
(過度に手続きを急ぎすぎると、結果の正確性を危うくする恐れがあります。) - “Researchers must ensure that no biases jeopardize the validity of the study.”
(研究者は、いかなるバイアスも研究の妥当性を危うくしないようにしなければなりません。) - “Failing to address ethical concerns could jeopardize future research opportunities.”
(倫理面の懸念に対応しないと、今後の研究機会を危うくする可能性があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- endanger(危険にさらす)
- imperil(危機に陥れる)
- risk(リスクを負う)
- threaten(脅かす)
- put at risk(リスクにさらす)
- 「endanger」: 「危険にさらす」という意味が最も直接的。特に自然災害や生態系への影響などの文脈でよく使われる。
- 「imperil」: 文章・文語的で「極度の危険に陥れる」ニュアンスが強い。
- 「risk」: 口語でもっとカジュアルに「リスクを冒す」と言うときに使う。
- 「threaten」: 「脅かす」というニュアンスが強いが、しばしば抽象的な脅威の文脈で使われる。
- 「put at risk」: イディオム的な表現で、やや口語的。
反意語 (Antonyms)
- protect(守る)
- safeguard(保護する)
- shield(盾になる、~を保護する)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /ˈdʒɛp.ɚ.daɪz/
- イギリス英語: /ˈdʒɛp.ə.daɪz/ (※ イギリス英語ではスペリングが “jeopardise” となる場合も多い)
アクセント:
- 「jéopar-dize」のように、最初の「jeop-」の部分に強勢がきます。
- “je” の部分は日本語の「ジェ」に近く、曖昧母音“ə”との区別に注意。
- 間違えやすいのは “dize” の部分を「ダイズ」と濁らずに発音してしまうこと。しっかり /daɪz/ と発音しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “jeopardize” を “jeopardise” と綴るのはイギリス英語のバリエーション。アメリカ英語では “-ize” が標準。
- 同音異義語との混同はありませんが、名詞の “jeopardy” との混同に注意。“jeopardy” は「危機、危険状態」そのものを指す名詞。
- 試験対策: TOEICや英検などのビジネスシーンやフォーマルな文章問題で出題される可能性があります。
- 「jeopardize」は「すごく固い表現」というほどではありませんが、日常表現の「risk」「endanger」と使い分けて覚えるとよいでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: “ジェッパーダイズ” という音が「ジャパライズ」に少し似ている、と語呂合わせで覚える例もありますが、実際は「ジェパーダイズ」としっかり発音するのがコツ。
- 語源のストーリー: 本来の「jeu parti」は「ゲームが分かれている=どう転ぶか分からない危険な勝負」というイメージ。そこから「危険に晒す」というニュアンスが生まれました。
- 勉強テクニック: 「risk」「endanger」とセットで単語カードを作り、それぞれの微妙なニュアンスをまとめると覚えやすいです。
以上が “jeopardize” の詳細解説です。ビジネスやニュース、レポートなどでよく見かける重要単語なので、しっかりマスターしておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
〈人・人の生命など〉‘を'危険にさらす