元となった辞書の項目
intrude
動詞
〈自〉《…の》邪魔をする《on, upon ...》 / 《…に》侵入する,押し入る《on, upon, into ...》 / 〈他〉 《…に》…をむりに押しつける,を押し込める《on, upon, into ...》
解説
以下では、英単語 “intrude” をできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: intrude
品詞: 動詞 (verb)
意味(英語):
- To come or go in without permission or welcome.
- To enter a place or situation where one is not wanted or invited.
意味(日本語):
- 許可なく、または歓迎されない状態で入り込む。
- 招かれていない場所や状況に入り込む。
「intrude」は、誰かのプライベートな空間や会話などに、招かれずに割り込む・入り込むニュアンスのある単語です。迷惑をかけたり、不快感を与えたりする場合によく使います。
活用形
- 原形: intrude
- 過去形: intruded
- 過去分詞: intruded
- 進行形: intruding
- 三人称単数形: intrudes
他の品詞形
- 名詞: intrusion(侵入、邪魔、押しつけ)
- 形容詞: intrusive(立ち入った、押しつけがましい)
- 名詞(人を指す場合): intruder(侵入者、邪魔をする人)
CEFRレベルの目安: B2 (中上級)
- B2: 日常会話はある程度スムーズにでき、抽象的な話題にも対応し始めるレベル。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語 in-: 内に、あるいは中へ
- 語幹 trud- (あるいはtrude): ラテン語 “trudere” (押す・突き進む) に由来
したがって “intrude” は「内に(強引に)押し込む」というニュアンスを持っています。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- intrude on someone’s privacy
(誰かのプライバシーに立ち入る) - intrude into a conversation
(会話に割り込む) - intrude on personal space
(個人の空間を侵害する) - intrude upon someone’s thoughts
(誰かの考え・思考に入り込む) - sorry to intrude
(お邪魔してすみません) - intrude without warning
(何の予告もなく割り込む) - intrude on a meeting
(会議に割り込む) - feel intruded upon
(侵害されたように感じる) - refuse to be intruded upon
(立ち入りを断る) - welcome someone without intruding
(邪魔にならないように歓迎する)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語 “intrudere” = “in” (中へ) + “trudere” (押す)
「押し込む」「押し入る」のイメージを持っています。
ニュアンス・使用上の注意
- ややネガティブ: 相手の許可や歓迎がない状態で入り込むため、失礼や迷惑と感じられやすい。
- 口語/文章: どちらでも使われますが、フォーマルな文章では “intrude upon one’s domain” のように、よりかしこまった言い回しとしても登場します。カジュアルな会話では “sorry to intrude” が口癖のように軽く使われることもあります。
- 感情的な響き: 「押しかけてきた」「勝手に割り込んだ」というように、相手に不快感を与える場面で用いられることが多いため、注意して使う必要があります。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞/自動詞: 「intrude」は主語が“入り込む”動作を示すため、自動詞的に使われることが多いですが、前置詞 “on” や “into” を伴って目的語(入り込む対象)を示す形をとります。
- 例) “He intruded on our conversation.” (彼は私たちの会話に割り込んだ)
- 例) “He intruded on our conversation.” (彼は私たちの会話に割り込んだ)
- よく使われる前置詞: “intrude on/upon/into” など。
イディオムや定型表現
- “intrude on someone’s privacy” (相手のプライバシーを侵害する)
- “I don’t mean to intrude, but…” (お邪魔するつもりはないのですが…)
5. 実例と例文
A. 日常会話 (カジュアルシーン)
- “Sorry to intrude, but could you tell me the time?”
(邪魔してごめんなさい。今何時か教えていただけますか?) - “I didn’t want to intrude on their weekend plans.”
(彼らの週末の予定に割り込むのは気が引けたんだ。) - “He just walked in and started eating—talk about intruding!”
(彼は勝手に入ってきて食べ始めたんだ。まさに押しかけって感じ!)
B. ビジネスシーン (フォーマル or セミフォーマル)
- “I apologize for intruding on your discussion, but this data is urgent.”
(会議の会話に割り込んで申し訳ありませんが、このデータは至急です。) - “We must ensure we do not intrude upon clients’ personal information.”
(顧客の個人情報を侵害しないよう徹底しなければなりません。) - “Please let me know if my questions intrude on confidential matters.”
(もし私の質問が機密事項に立ち入るようでしたら教えてください。)
C. 学術的/公的な文脈
- “The research must not intrude on the participants’ private lives without informed consent.”
(研究は、被験者の事前同意なしにプライベートな領域に踏み込んではならない。) - “Invasive species intrude into new habitats, often causing ecological harm.”
(外来種は新しい生息地に侵入して、多くの場合生態系に被害をもたらす。) - “Urban development can intrude upon natural habitats, leading to loss of biodiversity.”
(都市開発は自然の生息域に立ち入り、生物多様性の損失を引き起こす可能性がある。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- interrupt (中断する)
- 「話や行動を一時的に邪魔して止める」というニュアンス。
- 「話や行動を一時的に邪魔して止める」というニュアンス。
- encroach (侵害する)
- 「侵食する」「すこしずつ領域を侵す」。フォーマル度が高め。
- 「侵食する」「すこしずつ領域を侵す」。フォーマル度が高め。
- invade (侵略する)
- 軍事的・大規模・強制力を伴って入り込む。
- 軍事的・大規模・強制力を伴って入り込む。
- barge in (乱暴に割り込む)
- カジュアルで、失礼で強引な感じ。
- カジュアルで、失礼で強引な感じ。
- trespass (不法侵入する)
- 法的にも問題となり得る「不法侵入」を指す。
反意語 (Antonyms)
- withdraw (引き下がる、撤退する)
- 入り込むのとは逆に、引く行為。
- 入り込むのとは逆に、引く行為。
- stay out (外にとどまる)
- バランスとして「外にいる」ことを強調する。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ɪnˈtruːd/
- アクセント: “in-TRUDE” のように、第2音節 “truːd” に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語: 大きな相違はなく、どちらも /ɪnˈtruːd/ で発音します。
- よくある発音ミス: アクセントを第1音節に置いてしまい「IN-trude」と発音するケース。正しくは「in-TRUDE」。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “intrude” を “inturde” や “introude” などと打ち間違えないように注意。
- 同音異義語との混同: 類似のスペリング “include” や “introduce” などとは意味がまったく異なるので注意。
- 前置詞の使い方: “intrude on” か “intrude into” か迷いやすい。主に「どこに侵入するか」で “intrude on + 抽象的なもの” (会話・プライバシー) と “intrude into + 場所や領域” (部屋・空間) と使い分けが多い。
- 試験対策: TOEICや英検では、文脈を読み取り「迷惑行為」としての “intrude” が出題される場合がある。熟語 “intrude on someone’s privacy” は定番。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “in” + “trude” (押しこむ) → “内側に強引に押し込む” イメージ。
- 「INにTRU(ル)DE(ド)」と区切って「中にグイッ」と入るイメージを脳内再生すると覚えやすいかもしれません。
- 語感としては “intrude” → “intrusion” → “intrusive” とセットで覚えると、名詞・形容詞・動詞の形で使い回しが身に付きます。
以上が、動詞 “intrude” の詳細解説です。プライバシーや空間を侵害するニュアンスが強いので、使う際は失礼にならないか注意しつつ、“on” や “into” などの前置詞と合わせて的確に表現するとよいでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
(…に)侵入する,押し入る《+on(upon, into)+名》
意味(2)
(…に)…‘を'無理に押しつける,押し込める《+名+on(upon, into)+名》
意味(3)
(…の)邪魔をする《+onupon)+名》