元となった辞書の項目
crossly
解説
1. 基本情報と概要
単語: crossly
品詞: 副詞 (adverb)
英語の意味: in an angry or annoyed manner
日本語の意味: 怒った口調で、不機嫌そうに
「crossly」は、人が話したり行動したりするときに「怒りや苛立ち」を含んだ態度を表すときに使います。たとえば「不機嫌に」「苛立った様子で」といったニュアンスです。
活用形
- 副詞: crossly
- 形容詞: cross (例: He was cross.「彼は怒っていた」)
- 名詞形: crossness (※あまり一般的ではありませんが、抽象名詞として扱われます)
CEFRレベルの目安: B2 (中上級)
→ 日常会話でも見かけることがありますが、怒りのニュアンスを含む表現なので、ある程度幅広い単語を学んだ学習者向けです。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹 (root): cross
- 古英語で「十字架」(cruc)や「反対側へ渡る」といった意味を持ち、比喩的に「気が立っている」「機嫌が悪い」を表すようになりました。
- 古英語で「十字架」(cruc)や「反対側へ渡る」といった意味を持ち、比喩的に「気が立っている」「機嫌が悪い」を表すようになりました。
- 接尾辞 (suffix): -ly
- 形容詞を副詞化するときに用いられる一般的な接尾辞です。
- 形容詞を副詞化するときに用いられる一般的な接尾辞です。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- speak crossly(不機嫌そうに話す)
- answer crossly(不機嫌そうに答える)
- mutter crossly(怒ったように呟く)
- respond crossly(怒り気味に返事をする)
- retort crossly(不機嫌そうに言い返す)
- look crossly at someone(誰かを苛立った目で見る)
- behave crossly(不機嫌な態度をとる)
- sigh crossly(いら立ったようにため息をつく)
- stomp off crossly(怒った様子で立ち去る)
- complain crossly(不機嫌そうに文句を言う)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 「cross」はもともと「十字架」に関連し、そこから「邪魔をする」「反対する」という意味合いが生まれ、「機嫌を損ねる」という感覚へと広がりました。「crossly」は「cross」という形容詞(怒った、不機嫌な)に副詞形の「-ly」を付けたものです。
- ニュアンス: 「angrily(怒って)」「irritably(苛立って)」と似ていますが、「crossly」は多少“かわいげ”を感じるニュアンスがある場合もあります。小説などでは子どもが不機嫌になるシーンや、大人が軽くイラっとしている状況などでよく使われます。
- 使用時の注意: くだけた会話というよりは、文章やストーリーで「ある程度感情を表現するため」に使われることが多いです。日常会話でも問題なく使えますが、「angrily」や「irritably」の方が一般的に耳にする機会は多いかもしれません。
4. 文法的な特徴と構文
- 文法上のポイント:
- 副詞なので動詞や形容詞、他の副詞を修飾します。
- 例: He spoke crossly.(彼は不機嫌そうに話した。)
- 置き場所: 動詞の前、または文末に置くことが多いです。
- 副詞なので動詞や形容詞、他の副詞を修飾します。
一般的な構文:
- 「主語 + 動詞 + crossly」
- 例: She answered crossly.(彼女は不機嫌そうに答えた。)
- 例: She answered crossly.(彼女は不機嫌そうに答えた。)
- 「主語 + crossly + 動詞 + 目的語」
- 例: He crossly told her to leave.(彼は不機嫌そうに彼女に出て行くように言った。)
- 例: He crossly told her to leave.(彼は不機嫌そうに彼女に出て行くように言った。)
- 「主語 + 動詞 + crossly」
フォーマル/カジュアル: どちらかというと「書き言葉」寄りですが、フォーマルすぎる表現ではなく、少し物語調や感情表現を豊かにするのに向いています。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “Why are you staring at me?” he asked crossly.
(「なんでこっちを見つめてるんだ?」と彼は不機嫌そうに尋ねた。) - She crossly flipped the TV channel when she didn’t like the show.
(その番組が気に入らなくて、彼女は不機嫌そうにテレビのチャンネルを変えた。) - “I said I’m fine,” he replied crossly.
(「大丈夫だって言っただろ」と、彼は怒った口調で返事をした。)
ビジネスでの例文
- The manager crossly dismissed the proposal without proper discussion.
(マネージャーは十分な議論もせずに、その提案を不機嫌そうに却下した。) - She crossly informed the team that deadlines must be met.
(彼女はチームに対して、期限は守るべきだと不機嫌そうに通達した。) - The client crossly insisted on getting a refund.
(クライアントは怒った調子で返金を要求した。)
学術的・公的な文脈での例文
- The professor crossly pointed out the student’s repeated mistakes in the report.
(教授はレポート中の学生の繰り返されるミスを不機嫌そうに指摘した。) - During the conference, a researcher crossly refuted the opposing argument.
(会議中、ある研究者は相手の主張を不機嫌そうに反論した。) - The panel member crossly asked for clarity in the data presentation.
(委員会メンバーはデータの提示方法について、いら立った様子で明確化を求めた。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- angrily(怒って)
- 「単純に強い怒り」のトーン。一番ストレートに「怒り」を表す。
- 「単純に強い怒り」のトーン。一番ストレートに「怒り」を表す。
- irritably(苛立って)
- 何かに苛立っているさまを強調する。やや神経質なイメージ。
- 何かに苛立っているさまを強調する。やや神経質なイメージ。
- testily(かんしゃくを起こして)
- 苛立ちが限界を超え、いまにも突拍子もなく怒り出しそうなニュアンス。
- 苛立ちが限界を超え、いまにも突拍子もなく怒り出しそうなニュアンス。
- grumpily(不機嫌そうに)
- 機嫌が悪い、むすっとした様子。やや口語的でカジュアルな印象。
- 機嫌が悪い、むすっとした様子。やや口語的でカジュアルな印象。
反意語
- cheerfully(陽気に)
- pleasantly(楽しく、快い様子で)
「crossly」は基本的に怒りや苛立ちを含むため、反対に「リラックスした」「快活な」ニュアンスの副詞が反意語にあたります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA:
- イギリス英語 (BrE): /ˈkrɒs.li/
- アメリカ英語 (AmE): /ˈkrɔːs.li/ または /ˈkrɑːs.li/
- イギリス英語 (BrE): /ˈkrɒs.li/
- 強勢(アクセント)の位置: 最初の “cross” の部分に強勢があります(ˈkrɒs が強く発音される)。
- よくある発音ミス:
- 「クロスリー」と伸ばしてしまう。
- “o” の発音が「オー」か「アー」かはイギリス英語・アメリカ英語で微妙に異なりますが、どちらでも通じます。
- 「クロスリー」と伸ばしてしまう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “crosly” や “crosely” と書いてしまうミスに注意。必ず “cross + ly” で “crossly”。
- 同音異義語との混同: “cross” は「横切る」という動詞や「十字架」を意味する名詞でも使われるため、その派生で「crossly」が思い浮かびにくいケースがあります。文脈で「怒り・苛立ち」の意味を持つ形容詞 “cross” からの派生だと理解しておきましょう。
- 試験対策: TOEICや英検などでは頻出単語ではありませんが、読解問題の中で登場する可能性があります。特に感情を表す副詞のバリエーションを問う問題などで要注意です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「cross」は「×印を付けるときのクロス」というイメージを思い出してみます。二本の線がぶつかっている感じが「身構える」「ぶつかっている」「トラブル」のイメージにつながり、そこから「気が立っている」「不機嫌」という意味に派生したと考えると覚えやすいでしょう。
- スペリングは“cross + ly”と「s」がダブルになっている点を忘れないようにしましょう。
- 「クロスリー」とカタカナでイメージを取り入れると、感情の交差(クロス)を連想して覚えやすくなるかもしれません。
以上が、副詞 「crossly」 の詳細な解説です。不機嫌な言い方を表現したいときに役立つ単語ですので、ぜひストーリーを書くときや、感情のニュアンスを強調したいときに使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
ふきげんに,むっとして;すねて
意味(2)
逆に,不利に
意味(3)
横に,斜めに