substitute
以下では、動詞「substitute」を、できるだけ詳細に解説します。
1. 基本情報と概要
単語: substitute
品詞: 動詞(他に名詞としても使われる)
活用形:
- 現在形: substitute / substitutes
- 過去形: substituted
- 過去分詞: substituted
- 現在分詞: substituting
意味(英語):
To replace one thing or person for another.
意味(日本語):
あるもの(人)を別のもの(人)に置き換える、または代わりに用いること。
「何かを代わりに使う、もしくは誰かの代役をする」というニュアンスです。日常生活でもビジネスでも頻繁に使われ、スポーツなどでは「選手交代」のイメージが強い単語です。
他の品詞:
- 名詞: a substitute (例: “He is a substitute for the injured player.” のように、「代用品」「代役」という意味)
- 形容詞的に用いることはあまり一般的ではありません。
CEFRレベル: B2 (中上級)
- バリエーション豊かな文脈で使われるため、基礎から一歩進んだレベルの学習者が押さえておきたい単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: sub- (「下に」「下位の」「代わりに」などを示す)
- 語幹: -stitute (ラテン語の “stituere”=「立てる、置く」が由来)
“sub-”が「下に、代理として」という意味を持ち、 “stitute” が「置く」という概念から、「代理として置く」という意味を得ています。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ (10個)
- substitute one thing for another
(あるものを別のものに置き換える) - substitute for someone
(誰かの代役をする) - substitute ingredients
(材料を代用する) - substitute player
(控え選手) - substitute teaching
(代理教員をすること) - be substituted by …
(…に置き換えられる) - substitute A with B
(AをBで代替する) ※英米で「for」の使い方による混同に注意 - temporary substitute
(一時的な代用品 / 代役) - make a substitution
(交代する、交代を行う) - act as a substitute
(代理として振る舞う)
3. 語源とニュアンス
語源
ラテン語の “substituere” からきており、sub-(下/代わり)+ statuere(置く)の組み合わせです。古くは「代理を置く」「下に立てる」のような意味合いで使われていました。
ニュアンス
- 「substitute」は「何か(または誰か)の代わりに用いる」という意味をもちます。
- スポーツでは選手交代、料理では材料の代用、ビジネスでは担当者の代行など、多岐にわたって使う場面があります。
- フォーマル/カジュアルどちらでも使われやすい単語ですが、比較的あらたまった印象を与えることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞 (transitive)
• “I substituted margarine for butter.”- 「バターの代わりにマーガリンを使った」
• “We can substitute soy milk for regular milk.” - 「通常の牛乳の代わりに豆乳を使えます」
どちらも「A for B」の形で “BをAに置き換える” という構文で使われます。
- 「バターの代わりにマーガリンを使った」
自動詞 (intransitive)
• “He’s not available; can you substitute?”- 「彼は都合がつかないので、代わりができますか?」
※ 自動詞用法の場合は「for someone」が省略されている形です。
- 「彼は都合がつかないので、代わりができますか?」
可算/不可算的な混乱
- 動詞としての “substitute” は数の区別は意識しません。
- 名詞の “substitute” は可算名詞として扱われます (“a substitute,” “some substitutes”).
- 動詞としての “substitute” は数の区別は意識しません。
5. 実例と例文
日常会話
- “Could you substitute for me at the meeting tomorrow?”
- 明日の会議、私の代わりに出席してもらえますか?
- 明日の会議、私の代わりに出席してもらえますか?
- “I ran out of milk, so I substituted water in the recipe.”
- 牛乳を切らしていたので、レシピには代わりに水を使いました。
- 牛乳を切らしていたので、レシピには代わりに水を使いました。
- “I can’t find my phone charger; I’ll substitute this cable for now.”
- 充電器が見つからなかったので、とりあえずこのケーブルで代用します。
ビジネス
- “Our manager asked me to substitute for him during the presentation.”
- マネージャーがプレゼンの代役をするように私に頼んできました。
- マネージャーがプレゼンの代役をするように私に頼んできました。
- “We decided to substitute an online event for our traditional conference.”
- 従来の会議の代わりにオンラインイベントを行うことにしました。
- 従来の会議の代わりにオンラインイベントを行うことにしました。
- “Let’s substitute this outdated software with a newer version.”
- この古いソフトの代わりに新しいバージョンに切り替えましょう。
学術的な文脈
- “In the formula, you can substitute x with 5 to find the value of y.”
- その式で x に 5 を代入して y の値を求められます。
- その式で x に 5 を代入して y の値を求められます。
- “When a variable is unknown, we often substitute variables with approximate values.”
- 変数が不明の場合、よく近似値で代用します。
- 変数が不明の場合、よく近似値で代用します。
- “This hypothesis suggests we may substitute one measure of success for another.”
- この仮説は、ある成功の尺度を別の指標に置き換えられるかもしれないと示唆しています。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- Replace(置き換える)
- 「もとのものを捨てて新しいものを入れる」という意味。最もシンプルな言い方。
- 「もとのものを捨てて新しいものを入れる」という意味。最もシンプルな言い方。
- Swap(交換する)
- 物と物をお互いに交換するニュアンスが強い。
- 物と物をお互いに交換するニュアンスが強い。
- Exchange(交換する)
- 物や情報を「やりとりする」ニュアンス。
- 物や情報を「やりとりする」ニュアンス。
- Stand in (for someone)(代理をする)
- 人の代わりをするという点で「substitute」が名詞で使われる場合と近い。
反意語
- Retain(保持する)
- 置き換えずにそのまま保つという意味。
- 置き換えずにそのまま保つという意味。
- Keep(保つ)
- 変更なしに維持する表現。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /ˈsʌb.stə.tuːt/ または /ˈsʌb.stɪ.tuːt/
- イギリス英語: /ˈsʌb.stɪ.tjuːt/
アクセント
- 第一音節「sub」に強勢があります。
- イギリス英語では “-tjuːt” の部分が “チュート” のように聞こえやすいです。
- アメリカ英語では “-tuːt” の音が強めに発音され、 “t” がはっきり聞こえます。
よくある間違い
- /sʌbˈstɪtjuːt/ のようにストレス位置を後ろにずらしてしまう
- [tiːt] と長く伸ばす部分を不明瞭に発音してしまう
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 前置詞の混乱
- “substitute A for B” と “substitute B with A” は文の意味が逆になる可能性があるので注意。
- 主に “substitute A for B” が多用され、「Bの代わりにAを使う」という意味。
- “substitute A for B” と “substitute B with A” は文の意味が逆になる可能性があるので注意。
- 同音異義語との混同は比較的少ないですが、 “substitute” と “institution” など、スペルに “stitu” を含む単語と混同しやすい場合があります。
- TOEICや英検などでは「置き換え」「代役」の文脈の単語として出題されることがあり、前置詞の扱いを問われる問題も多いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 接頭語 “sub-” には「下に、代理」という意味があり、“submarine (潜水艦)” や “subway (地下鉄)” と同じ感覚で覚えるといいでしょう。
- “stitute” には「立てる・置く」というイメージが含まれます(eventually from “statuere”)。
- 「誰かの代わりに“下に”置く」→「substitute」という発想で覚えると記憶しやすくなります。
- 前置詞 “for” をいっしょに覚える(substitute A for B)と、実際に使うときに混乱を減らせます。
以上が、動詞「substitute」の詳細な解説です。料理の材料を代用するときや、代理人を立てるときなど、日常的にもビジネスシーンでも幅広く活躍する便利な単語です。ぜひ覚えてみてください。
…‘を'(…の)代りに用いる《+名+for+名》
(…の)代りをする《+for+名》