元となった辞書の項目
indent
解説
1. 基本情報と概要
単語: indent
品詞: 動詞(他の品詞として名詞の用法もあり)
- 英語の意味: to start a line of text further from the margin than the main part of the text, or to make a cut or notch in something
- 日本語の意味: 行頭(あるいは文章の先頭)を下げる、または物に切り込み・くぼみをつけるという意味です。
文章やコードを書くときには、行の最初を少し空ける(下げる)ことを「インデントをつける」といいます。紙や物体に切れ込みをつける、へこみをつける場合にも使われます。
「indent」は文書作成やプログラムのコードを書くときに行頭を下げるときによく使われます。フォーマットをきちんと整えるニュアンスがあります。
活用形
- 現在形: indent (三人称単数現在形: indents)
- 過去形: indented
- 過去分詞: indented
- 現在分詞: indenting
他の品詞
- 名詞形もあり: an indent(へこみ・切れ込み・インデント)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
B2 の学習者であれば、文書作成やビジネス文書の校正・フォーマットなどで使われる英語表現にもある程度慣れています。この単語は文書処理やIT関係の文脈で比較的よく登場します。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- in-(前置詞「in」からの名残、または「内側へ」「中へ」を示唆する接頭語)
- dent (「歯」や「切れ込み」を表すラテン語の “dens” に由来する要素と言われることがあります)
他の単語との関連性
- indentation: 「インデントを付けること、またはその行頭下げの量」を指す名詞
- dent: 「へこみ、くぼみ」を意味する名詞(car dent などの「車のへこみ」)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- indent a paragraph(段落をインデントする)
- indent lines(行をインデントする)
- auto-indent feature(自動インデント機能)
- increase indent(インデントを増やす)
- decrease indent(インデントを減らす)
- indent the code(コードをインデントする)
- indent style(インデントのスタイル)
- left indent(左側のインデント)
- right indent(右側のインデント)
- create an indent(インデントを作る)
3. 語源とニュアンス
語源は「歯」を意味するラテン語 “dens” から派生したとされるフランス語の “endenture” (歯型の刻み) に由来します。もともとは「切れ込みを入れる」「へこみをつくる」という物理的なイメージがあり、そこから文章や文書において「行頭を引っ込めて段下げする」イメージに転用されました。
使用時の注意点・ニュアンス
- 物理的な切れ込みを入れるイメージ、あるいは文章のフォーマットを整えるイメージがあります。
- 書き言葉で使われることが多いですが、ITや出版・印刷などの分野の会話中でも使用されます。
- 一般文脈ではややフォーマルに感じられることもありますが、プログラミングでは日常的に使われる用語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞・自動詞: 「indent」は主に他動詞として、「~にインデントをつける」のように対象を取ります。
例: “I indented the first line.” - 名詞形もあり、書式設定などの文脈で “set an indent” と言うこともあります。
- カジュアル/フォーマル: 一般的な会話ではあまり使いませんが、ビジネス文書や技術文書ではよく使われます。
- 構文例
- indent + 目的語: “Please indent the first paragraph.”
- be indented: “The second line is indented more than the first one.”
- indent + 目的語: “Please indent the first paragraph.”
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “Could you help me indent these paragraphs properly?”
(この段落にきちんとインデントを入れるのを手伝ってくれる?) - “I always forget to indent when I'm writing on my phone.”
(スマホで文章を書いていると、いつもインデントを入れ忘れちゃうんだよね。) - “That paper looks neater if you indent each new section.”
(各節をインデントすると、その書類がよりきれいに見えるよ。)
ビジネスでの例文
- “Please indent all the bullet points in the report to align them properly.”
(報告書の箇条書きはすべてインデントして、整列させてください。) - “Make sure to indent each paragraph in the proposal for clarity.”
(提案書では明確にするために各段落をインデントしてください。) - “In the style guide, it specifies how to indent headings and subheadings.”
(スタイルガイドには、見出しや小見出しのインデント方法が書かれています。)
学術的な文脈での例文
- “When formatting the paper for publication, indent each paragraph according to the journal’s guidelines.”
(論文を投稿用にフォーマットするときは、雑誌のガイドラインに従って各段落をインデントしてください。) - “Researchers often indent block quotes to distinguish them from regular text.”
(研究者は通常の本文と区別するために、引用文をインデントすることが多いです。) - “In APA style, you should indent the first line of each paragraph by half an inch.”
(APAスタイルでは、各段落の最初の行を半インチインデントする必要があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “tab”(タブを押して行頭を下げるというニュアンス。ただし「indent」ほど「書式整え」の意味は強くない)
- “space in”(単純にスペースを入れて下げるが、動詞としてはあまり使われない口語表現)
- “offset”(紙面上で位置をずらす、のようなニュアンスだが「インデントを付ける」ほど明確には使われない)
反意語
- “outdent”(インデントを逆に解除して左に戻す。実務的にはあまり一般的ではないが、ソフトウェアのインターフェースなどで見かける場合がある)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ɪnˈdɛnt/
- アクセント: 第2音節 “-dent” に強勢があります(in-DENT)。
- アメリカ英語とイギリス英語: どちらも大きな違いはありませんが、イギリス英語で少し /ɪ/ が曖昧母音に近くなる場合があります。
- よくある間違い: /aɪ/ などと誤って発音する人がいますが、最初の “in” は /ɪ/ と短く発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミスで “indend” や “indant” とするケースがあるので注意してください。
- プログラミングや文書作成でよく使われますが、単に “tab” キーを押す操作と混同しがちです。ただし “indent” は文書全体の体裁を整える意味合いが強いです。
- TOEICや英検などの試験で直接の出題は多くありませんが、ビジネスメールの書き方やオフィス文書の説明文などで出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “in” + “dent” → “中に歯形を刻む/へこみを作る” → “行頭を押し込む” というイメージで覚えやすいです。
- 文書ソフトでは段落設定の項目に“Indent”があるので、実際に触りながら覚えると定着しやすいです。
- プログラミングに興味がある人はコードエディタの「自動インデント機能」に注目しておくと自然に身につきます。
以上が、“indent”の詳細解説になります。文書の体裁やコードの可読性には欠かせない動詞で、コンピュータを使う多くの場面で耳にする機会が増えてきています。ぜひ実際に使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
…‘に'ぎざぎざをつける
意味(2)
《英》…‘を'[公式の]注文書で注文する
意味(3)
…‘を'字下がりにする(行をかえるとき1字下がりにする)