元となった辞書の項目
adore
解説
1. 基本情報と概要
単語: adore
品詞: 動詞 (transitive verb)
活用形: adores / adored / adoring
英語での意味:
- To love someone or something very much; to have a deep affection or admiration for.
日本語での意味:
- 「とても大好きである」「深く愛している」「心から崇拝する」という意味になります。とても強い好意や尊敬、愛情を表す動詞です。日常的にも「あのアイドルをすごく好き!」というような文脈で用いられたり、「神や聖人を崇拝する」というフォーマルな意味合いでも使われる単語です。
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- B2: 語彙や表現が豊富になっている段階なので、「大好き」「崇拝する」のニュアンスを使い分けることができるレベルです。
他の品詞への変化例:
- 形容詞形:adorable (とてもかわいい、愛らしい)
- 名詞形:adoration (崇拝、愛慕)
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- 接頭辞: なし
- 語幹: adore (古フランス語やラテン語由来)
- 接尾辞: なし
派生語や類縁語:
- adorable (形容詞)
- adoration (名詞)
- adorer (名詞・少し古い表現で「崇拝者」)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個):
- adore someone’s company (人と一緒にいるのが大好き)
- adore children (子どもが大好き)
- absolutely adore (本当に大好き)
- adore the ground someone walks on (人を心底崇拝する)
- adore a pet (ペットを溺愛する)
- be adored by many (多くの人から愛される)
- adore doing something (~するのが大好き)
- be adored and respected (愛され尊敬される)
- secretly adore (密かに慕う)
- both admire and adore (尊敬し、かつ大好きである)
3. 語源とニュアンス
語源:
- 「adore」はラテン語の “adōrāre” (敬意をもって願う、祈る)に由来し、古フランス語 “adorer” を経て英語化したとされています。元々は宗教的な文脈で「崇拝する」という意味が主でした。
ニュアンスや使用時の注意点:
- 現代ではカジュアルに「めっちゃ好き!」という意味合いでもよく使われますが、元々は宗教的・正式な場面で「崇拝する」という意味でした。
- 強い愛情や好意を表すため、相手に対して使うときはややオーバーに響く場合もあります。気軽に「I adore you」と言うと「ものすごく好き/惚れ込んでいる」ような強い表現です。
口語か文章か、カジュアルかフォーマルか:
- 口語で「大好き!」という意味合いでよく使われますが、「神を崇拝する」というような堅い文脈でも使われる、幅広い表現です。
- カジュアルでもフォーマルでも使えますが、文脈に応じて「敬意のこもった崇拝」にも「強い好意」にもなります。
4. 文法的な特徴と構文
文法ポイント:
- 他動詞 (transitive verb) として使われます。目的語として「人・物・行為の動名詞」をとります。
- She adores him.(彼女は彼を深く愛している)
- I adore reading.(読むことが大好き)
よく使われる構文例:
- adore + 名詞
- 例: I adore chocolate.(チョコレートが大好き)
- 例: I adore chocolate.(チョコレートが大好き)
- adore + 人
- 例: My sister adores her teacher.(姉は先生をとても慕っている)
- 例: My sister adores her teacher.(姉は先生をとても慕っている)
- adore + 動名詞 (–ing 形)
- 例: They adore dancing.(彼らは踊るのが大好き)
- 例: They adore dancing.(彼らは踊るのが大好き)
イディオム:
- “adore the ground someone walks on” = (誰かのことを)大変深く愛し崇拝する。(やや誇張した表現)
5. 実例と例文
日常会話での例文 (3つ)
- “I just adore this new café. Their pastries are amazing!”
(この新しいカフェ本当に大好き。ペストリーが最高なの。) - “My kids adore watching cartoons on Saturday mornings.”
(うちの子たちは土曜の朝にアニメを見るのが大好きなの。) - “She absolutely adores her new puppy; she can’t stop taking pictures of him.”
(彼女は新しい子犬を溺愛していて、写真を撮るのをやめられないんだ。)
ビジネスでの例文 (3つ)
- “Our customers adore the latest product line; sales have doubled this quarter.”
(お客様は最新の製品ラインが大好きで、今期の売上は倍増しました。) - “He’s adored by his team for his supportive leadership style.”
(彼は支援的なリーダーシップのおかげでチームに慕われています。) - “She adores the creativity of the design team and praises them regularly.”
(彼女はデザインチームの創造性を崇拝しており、常に高く評価しています。)
学術的な文脈での例文 (3つ)
- “Historians have noted how certain leaders were adored by the masses due to their charismatic appeal.”
(歴史家は、あるリーダーたちがカリスマ性により大衆から深く愛されたことに注目している。) - “In many cultures, deities are adored through specific rites and ceremonies.”
(多くの文化では、神々は特定の儀式や行事を通じて崇拝される。) - “The philosopher argued that people who adore knowledge are more likely to seek truth persistently.”
(その哲学者は、知識を愛する人々はより粘り強く真理を追究する傾向があると主張した。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms):
- love(愛する)
- cherish(大切にする)
- worship(崇拝する)
- admire(敬服する)
- fancy(好き)
- 「love」と「adore」の違い:
Loveは一般的な「愛する」に対して、adoreはより強く「心から大好き」「とても崇拝している」といったニュアンス。 - 「worship」と「adore」の違い:
Worshipは特に宗教的な文脈で「崇拝する」を指し、adoreはもう少し広く強い好意を表す傾向がある。
反意語 (Antonyms):
- dislike(嫌う)
- despise(軽蔑する)
- loathe(大嫌い)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /əˈdɔr/
- イギリス英語: /əˈdɔː/
強勢 (アクセント):
- 第2音節「-dore-」にアクセントがあります。
アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- アメリカ英語では母音が短め “ə-dór” となり、イギリス英語では “ə-dɔː” と長音化することが多いです。
よくある発音ミス:
- “a-dore” ではなく “uh-DORE” と強勢を後ろにもってくるのが正しい言い方です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “adore”を “adow” や “ador” と書いてしまうミスなど。
- 同音異義語: 特に同音異義語はありませんが、“adorn”(飾る)と混同しないように注意。
- 使い方の間違い: 「崇拝する」という堅い意味から感情的に「大好き!」に派生しているため、強い意味の単語と理解しておきましょう。軽い気持ちで使うと相手に誤解を与えることがあります。
- 試験対策: TOEICや英検では、「とても好きである、敬慕する」という意味として出題されることがあります。類義語や文脈から読み取れるようにしておくとよいでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- スペリングの覚え方: “adore” = “a-door-e” と分解すると、なぜか「ドア(a door)」を連想するかもしれませんが、そこに “e” をつける感覚で覚えておくとミスを防ぎやすいです。
- イメージ: 「とても愛らしいものを前にするとドア(door)が開いている」イメージで、気持ちが開かれている、心がときめくと覚えるとよいかもしれません。
- 勉強テクニック: 類義語の「love/admire/cherish/worship」と比較して、意味の強弱を意識しておくと単語力が高まります。
以上が「adore」の詳細な解説です。使い分けに注意しながら、しっかり使いこなしてみてください。
意味のイメージ