元となった辞書の項目
extraordinarily
IPA(発音記号)
解説
以下では、副詞「extraordinarily」について、できるだけ詳細に解説します。
1. 基本情報と概要
意味
- 【英語】“extraordinarily” = “in a way that is very unusual, special, or remarkable.”
- 【日本語】「非常に」「並外れて」「とても特別な方法で」という意味です。
つまり、普通の範囲を超えて、驚くほど・類まれな程度であることを表します。日常会話やフォーマルな文章でも、「非常に・驚くほど」と強調したいときに使います。
品詞
- 副詞 (adverb)
活用形
- 副詞なので、人称・数・時制による活用はありません。同じ語根から派生した形に下記のようなものがあります。
- extraordinary (形容詞)
- extraordinaryness (名詞:非常にまれなごく稀な性質[口語ではあまり使われません])
- extraordinary (形容詞)
他の品詞になった時の例
- extraordinary (形容詞; 「並はずれた、驚くような、特別の」)
- extraordinarily (副詞; 「非常に、著しく、ずば抜けて」)
CEFRレベル
- “extraordinarily”は、やや書き言葉寄りの表現で、B2(中上級)くらいが目安です。
- A1:超初心者
- A2:初級
- B1:中級
- B2:中上級 ← ココ
- C1:上級
- C2:最上級
- A1:超初心者
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語「extra-」: 「超えて」「外に」という意味を持ちます。
- 語幹「ordin(ary)」: 「普通の」「通常の」という意味を持つ“ordinary”が基。
- 接尾語「-ly」: 副詞を作る接尾語。
つまり“extraordinary”は「通常の範囲を超えた」を意味し、そこに“-ly”がついて「並外れた仕方で」「非常に」という副詞になっています。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- extraordinarily beautiful(非常に美しい)
- extraordinarily talented(非常に才能がある)
- extraordinarily difficult(驚くほど難しい)
- extraordinarily lucky(並外れて運がいい)
- extraordinarily rare(非常に珍しい)
- extraordinarily powerful(とてつもなく強力な)
- extraordinarily expensive(驚くほど高価な)
- extraordinarily large amount(非常に大量の)
- extraordinarily important(非常に重要な)
- extraordinarily complex(きわめて複雑な)
3. 語源とニュアンス
語源
- “extraordinary”はラテン語の “extra” (=「外側へ」「以外に」) + “ordinarius” (=「通常の、秩序のある」) が組み合わさったものです。元々は「通常の秩序や範囲を超えた」というニュアンスがあります。
ニュアンス・使用上の注意
- 驚きや強い感動を表す際に使われます。
- 口語よりはやや文語または丁寧な会話・文章で使われる傾向がありますが、砕けた会話の中でも「すごく」「めちゃくちゃ」と言いたいときに使うことがあります。
- 「とても」「非常に」と強調したい場合に適していますが、過度に使うと文章や会話が大げさになりすぎる恐れがあります。
しかしながら場面を選ばず使われることも多いため、上手に挿入すると豊かな表現になります。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文やイディオム
(be) extraordinarily + 形容詞/過去分詞:特定の性質や状態を強調する例
例: “He was extraordinarily gifted.” (彼は並外れて才能があった)副詞なので、形容詞や動詞を修飾する目的で使われます。
例: “She sings extraordinarily well.” (彼女はとてつもなく上手に歌う)
フォーマル/カジュアル
- フォーマル/ビジネス:プレゼンテーションや報告書で「極めて…」と強調するとき
- カジュアル:やや丁寧な・感嘆を伴う会話で「めちゃくちゃ」「すごく」に近いニュアンス
文法上のポイント
- 不可算・可算などの区別はありません(副詞なので名詞への可算・不可算の区別は関係しません)。
- 他動詞・自動詞の使い分けもありません(動詞ではないので関係しません)。
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)
- “That movie was extraordinarily good! I want to watch it again.”
(あの映画、めちゃくちゃ良かったよ!もう一回観たい。) - “This dessert is extraordinarily sweet. Maybe too sweet for me.”
(このデザート、めちゃくちゃ甘いね。私にはちょっと甘すぎるかも。) - “He finished the puzzle extraordinarily fast.”
(彼はそのパズルをとてつもなく速く仕上げた。)
ビジネス(フォーマル)
- “The sales figures this quarter are extraordinarily high compared to last year.”
(今期の売上高は昨年と比べて非常に高いです。) - “Her presentation was extraordinarily well-structured and persuasive.”
(彼女のプレゼンは非常に論理的で説得力がありました。) - “We achieved an extraordinarily high level of customer satisfaction.”
(私たちは非常に高い顧客満足度を達成しました。)
学術的(アカデミック)
- “The findings indicate that the material is extraordinarily resilient under stress.”
(結果は、その材料が応力下でも非常に強靭であることを示しています。) - “His research methodology is extraordinarily precise and carefully designed.”
(彼の研究手法は非常に綿密で、慎重に設計されています。) - “It is extraordinarily rare to observe such a phenomenon in this habitat.”
(この生息環境でそのような現象を観察するのは非常にまれです。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- extremely (非常に) : 幅広く「極端に」と強調する。
- remarkably (注目すべきほどに) : ポジティブに目立つ点を強調。
- exceptionally (例外的に) : 普通とは違って非常に優れている場合に多用。
- immensely (莫大に) : 量や大きさを強く表現。
- incredibly (信じられないほど) : ややカジュアルに「すごく」というニュアンス。
ニュアンスの違いとしては、“extraordinarily”は「通常を大きく超える」という特別感をより強く含みますが、上記類義語も「非常に〜」といった意味合いが共通しています。
反意語 (Antonyms)
- ordinarily (普通に)
- commonly (一般的に)
- normally (通常は)
どれも「特別でない」「いつもどおりの」といった意味合いです。
7. 発音とアクセントの特徴
- 【IPA(アメリカ英語)】/ɪkˌstrɔːr.dɪˈner.əl.i/ または /ɪkˌstrɔː.dəˈner.əl.i/
- 【IPA(イギリス英語)】/ɪkˌstrɔː.dɪˈneə.rɪl.i/
アクセント(強勢)
- “ex·traor·di·nar·i·ly” の “-nar-” の部分に強勢が来ます: ex-TRAWR-din-AR-i-ly.
よくある発音の間違い
- “ex” と “traor” の間をスムーズにつなげず、「エックス・トラ…」などになってしまうケース。
- “ordinarily” とごっちゃになって「オーディナーリリー」と曖昧になりがちなこと。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルが長いので、途中で “extra-ordniarily” といった誤綴りに注意。
- “extraordinary” の綴りに慣れてから “-ly” をつけるという手順で覚えるとミスが減ります。
- “ordinary” と混ざってしまったり、発音に四苦八苦するケースもあるので、分節してゆっくり練習するとよいです。
- TOEICや英検などで出題される場合、読解問題で「非常に」という強調表現として登場することがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「extra」と「ordinary」の組み合わせなので、「普通(ordinary)を超えて(extra)いる!」というイメージで覚えるとわかりやすいです。
- スペルを分割するときは “extra” + “ordin” + “ar” + “i” + “ly” と五つに分けてみると、一気に書きやすくなります。
- 「エクストラ+オーディナリー+リ」と口ずさむように覚えるのもおすすめです。
以上が、副詞“extraordinarily”の詳細な解説です。
「普通を超えて、驚くほど特別に」というニュアンスを込めて、文章に強いインパクトを与えたいときに使ってみてください。
意味のイメージ