元となった辞書の項目
straw
IPA(発音記号)
名詞
〈U〉《集合的に》『麦わら』,『わら』 / 〈C〉(1本の)『わら』 / 〈C〉(飲み物を飲むときに使う)『ストロー』 / 〈U〉《しばしばa~》《否定文で用いて》つまらない物;ごくわずか
解説
名詞 “straw” を徹底解説
1. 基本情報と概要
英語: straw
品詞: 名詞 (noun)
意味(英語)
- Dried stalks of grain (often used for bedding for animals or as a material).
- A thin tube made of plastic, paper, or other material used for sucking up liquids.
意味(日本語)
- 穀物などの乾燥した茎 → 「家畜の寝床や工芸品の材料として使われるもの」です。
- 飲み物を飲むための細長い筒 → 「ジュースや水などを吸い上げるのに使うものです」。
「straw」は、こういった2つの大きな意味を持つ単語です。たとえば、牛の寝藁や、紙やプラスチック製のストローを指すときにも使われます。日常会話でもよく出てくる言葉で、「最後の一手」「限界を超えた決定的要因」を表す慣用表現the last straw
も非常に有名です。
活用形
- 名詞なので、通常は複数形で “straws” となります(ただし、材料としての “straw” は不可算扱いされることがあります)。
- この単語から派生した動詞や形容詞は現代英語ではほとんど使われませんが、形容詞的な使い方として “straw-like” (藁のような) があります。
CEFRレベル:B1(中級)
A1やA2以上のレベルの学習者で、日常的な物や状況をある程度理解し、説明できる層が使いこなせる単語です。とくに「飲み物のストロー」を知っていれば、自然に使えるようになります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源由来の要素: 「straw」はあまり複雑な接頭語や接尾語を含まない単語です。古英語の “streaw”からきているとされ、元は「散らばったもの」を意味していました。
詳細な意味と用途
- (乾燥した茎・藁) 主に家畜の敷きわらとして使われるほか、麦わら帽子などの手工芸品、建材(エコ建築)として用いられます。
- (飲み物用のストロー) プラスチックや紙などで作られた細長い筒状の道具で、液体を吸い上げるときに使います。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- straw hat – 麦わら帽子
- straw bale – 藁の俵 / 藁束
- straw mat – 藁の敷物・マット
- straw bed – 藁の寝床
- straw poll – (非公式な) 世論調査
- the last straw – 我慢の限界を超えさせる原因、堪忍袋の緒が切れるきっかけ
- draw the short straw – (くじなどで) 不利な役目(くじ)を引く
- clutch at straws – 藁にもすがる思いをする
- straw in the wind – (今後何かが起こる) 前兆、兆し
- straw man – (議論を簡略化するあまり) 実際には存在しない反論しやすい相手・議論
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “streaw” が語源。もともとは「分散させる」「敷き詰める」というニュアンスを含んでいました。収穫された穀物の茎は散らばった状態になりやすく、それをまとめて「straw」と呼んだことに由来します。
ニュアンス・使用時の注意点
- 乾燥した穀物の茎としての“straw”は不可算名詞扱いが多いですが、「1本の藁」という場合は “a piece of straw” という表現を使います。
- 飲み物用のストローとしての“straw”は可算名詞扱いで “three straws” のように数えられます。
- 口語/慣用表現では“the last straw”など、比喩・慣用句としてもよく使われます。ややカジュアルに会話で用いられる反面、“straw man argument”のように議論や記事などフォーマルな文脈で使われる表現もあります。
4. 文法的な特徴と構文
数えられる/数えられない
- 材料としての藁:不可算 (例: “Straw is scattered on the farm.”)
- 1本ずつ数える場合:a piece of straw, pieces of straw
- ストロー(飲み物用):可算 (例: “We need three straws for our drinks.”)
- 材料としての藁:不可算 (例: “Straw is scattered on the farm.”)
構文上のポイント
- “the last straw” という慣用句は非常に登場頻度が高いです。例えば “This is the last straw!” と表現し、「もう我慢できない!」という強めの感情を表します。
- “draw the short straw” は「貧乏くじを引く」「不利な役目を担う」という意味のイディオムです。
- “the last straw” という慣用句は非常に登場頻度が高いです。例えば “This is the last straw!” と表現し、「もう我慢できない!」という強めの感情を表します。
フォーマル/カジュアル
- 飲み物用のストローの用法は日常会話(カジュアル)でよく使われます。
- “straw man argument” は論文やディベートなどフォーマルな場面でも使われるため要チェックです。
- 飲み物用のストローの用法は日常会話(カジュアル)でよく使われます。
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル) の例文
- “Can I have a straw for my soda?”
(ソーダにストローをもらえますか?) - “Don’t throw away that straw! We can use it for crafts.”
(そのストロー捨てないで!工作に使えるよ。) - “I found a piece of straw stuck to my shoe after walking around the farm.”
(農場を歩き回ったら、靴に藁がくっついてたよ。)
ビジネスシーン (ややフォーマル) の例文
- “We conducted a straw poll to see how employees feel about the new policy.”
(新しい方針について、従業員の意見をざっくりと探るための簡易調査を行いました。) - “This proposal is just a straw man; we’ll refine the details in later discussions.”
(この提案はあくまでたたき台なので、後の議論で詳細を詰めます。) - “Please avoid plastic straws for our company events to be more eco-friendly.”
(より環境に配慮するため、会社のイベントではプラスチックストローを避けてください。)
学術的・専門的文脈 (フォーマル・アカデミック) の例文
- “Straw has been utilized as a sustainable building material in various eco-friendly projects.”
(藁は、さまざまな環境に配慮したプロジェクトで持続可能な建材として使われてきました。) - “Researchers examined the effect of straw residues on soil fertility.”
(研究者たちは、土壌の肥沃度に対する藁の残渣の影響を検証しました。) - “A straw man argument often distorts the opponent’s position to make it easier to refute.”
(ストローマン・アーギュメントは、相手の立場を歪めて議論を簡単に覆す手法としてしばしば利用されます。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- hay (干し草)
- 藁とよく混同されがちですが、hayは家畜の飼料として育てた草を乾燥させたもの、strawは穀物の茎などの副産物という違いがあります。
- 藁とよく混同されがちですが、hayは家畜の飼料として育てた草を乾燥させたもの、strawは穀物の茎などの副産物という違いがあります。
- reed (葦、よし)
- 水辺に生える植物で、ストロー状の茎を持ちますが、strawとは別物です。
- 水辺に生える植物で、ストロー状の茎を持ちますが、strawとは別物です。
- shaft (穀物の茎または軸)
- 農業文脈で「茎」を意味する語ですが、ストローそのものとはニュアンスが異なります。
反意語 (Antonyms)
- 藁そのものの反意語は特にありませんが、「ストローで飲まない」という文脈で “no straw” “strawless” を使うことはあります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- 米国英語 (American English): /strɔː/ (「ストロー」, “o” の音は少し引き伸ばす感じ)
- 英国英語 (British English): /strɔː/ (ほぼ同じ、若干 “aw” 音が強めに感じることがある)
アクセント
- 単音節語につき、特別に強勢が移動することはありません。
- /st/ の子音結合で、 /t/ ははっきりと発音するように注意してください。
よくある発音の間違い
- “story” /ˈstɔːri/ などと混同して語尾に /-ri/ を付けてしまうパターン。
- /ˈstrɒ/のように短い “o” で発音しがちなので、少し「オー」に近い音を意識するとよいです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “strwa” や “strow” のように短い単語ならではの入力ミスに注意。
- hay との混同: 同じ「乾燥した植物」でも役割が異なるため、使い分けが必要。
- 不可算/可算の区別: 「材料としての藁」は不可算、「飲み物用のストロー」は可算と、文脈で変化する点に留意。
- 試験対策: TOEICや英検で “the last straw” や “straw man argument” が慣用句として出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “ストロー”と“藁”の二面性
飲み物を吸う道具で「ストロー」と聞くとすぐ思い出しやすいですが、本来は「穀物の茎(藁)」がメインの意味。 - “最後の藁”→我慢の限界
“the last straw” は「次の1本が挿さると限界超える」というイメージで覚えると便利です。 - ストローが短い / 長い、藁を1本…というイメージの方が覚えやすい人もいるので、自分なりにビジュアルイメージで結びつけると記憶しやすくなります。
以上が名詞 “straw” の詳細解説です。飲み物を飲むためのストローだけでなく、藁の意味や慣用句も押さえておくと、さまざまな場面で使いこなせるようになります。ぜひ、例文やコロケーションもあわせて覚えてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉《集合的に》麦わら,わら
意味(2)
〈C〉(1本の)わら
意味(3)
〈C〉(飲み物を飲むときに使う)ストロー
意味(4)
〈U〉《しばしばa~》《否定文で用いて》つまらない物;ごくわずか