元となった辞書の項目
sort
解説
以下では、英単語「sort」(名詞)について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英語での意味
「sort」は「種類・タイプ・類」という意味の名詞です。
例: “What sort of music do you like?”(どんな種類の音楽が好きですか?)
日本語での意味
「何かを分類したときの種類やタイプ」を指します。たとえば、「この商品にはどんな種類があるの?」というように、「分類されたうちの一カテゴリー」を示す単語です。日常会話からビジネス、学術的な文章まで幅広く使われます。
- 品詞: 名詞 (noun)
- 活用形: 名詞のため基本的に変化は “sort” (単数形), “sorts” (複数形)
- 他品詞の例: 動詞として “to sort (~を分類する)” という形でも使われます。 “sorted (分類された)”, “sorting (分類中)”.
CEFRレベルの目安
- B1(中級)相当
「sort」は英語で会話をするうえで頻出かつ基本的な単語ですが、微妙な使い方やさまざまな文脈で使用されるため、理解にはある程度の語彙力が必要です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: なし
- 語幹: 「sort」
- 接尾語: なし
「sort」は、英語の中でも単純な構造を持った単語で、接頭語・接尾語が付くことはあまりありません。ただし、動詞形の場合は -ed (過去形) や -ing (進行形) が付くことがあります。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(例:10個)
- all sorts of 〜(あらゆる種類の〜)
- this sort of 〜(この種の〜)
- that sort of 〜(あの種の〜)
- some sort of 〜(何らかの〜)
- various sorts of 〜(さまざまな種類の〜)
- the wrong sort of 〜(間違った種類の〜)
- a rare sort of 〜(珍しい種類の〜)
- of sorts(いわゆる〜的なもの)
- the right sort of 〜(正しい種類の〜)
- a strange sort(奇妙なタイプの人/もの)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「sort」は中英語 (Middle English) から由来し、古フランス語の“sorte”に遡ります。さらにラテン語の “sors, sortis” (「くじ・運命」の意味)に由来すると考えられています。
- 古くは「運命や賭けの結果、くじ引きによる(決定)」というニュアンスを持ち、そこから「グループ分け」や「分類」の意味へ広がりました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「sort」は口語でも頻繁に使われますし、文章(特に説明文)でもよく使われます。
- 「kind」や「type」に近い意味ですが、カジュアルな会話では「sort of」が口癖のように使われることもあり、「ちょっと〜」というぼかした表現 (
It's sort of expensive.
= 「ちょっと高いかも」) にもつながります(ただしこの用法は形容詞を修飾する「副詞的」表現)。 - 多少フランク寄りですが、ビジネス文書でも「any sort of issue(どんな種類の問題でも)」のように使われるので、フォーマルからカジュアルまで場面を選ばず幅広く使えます。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- What sort of + 名詞 ...?
例) “What sort of movie do you want to watch?” - A (certain/specific) sort of + 名詞
例) “He has a specific sort of talent.”
名詞としてのポイント
- 可算名詞: “a sort” (1つの種類) / “sorts” (複数の種類)
- He is a strange sort. (彼は奇妙なタイプの人だ)
- We have all sorts of options. (あらゆる種類の選択肢があります)
- He is a strange sort. (彼は奇妙なタイプの人だ)
5. 実例と例文
以下、それぞれ日常会話・ビジネス・学術的な文脈ごとに3例ずつ提示します。
5.1 日常会話での例文
- “What sort of ice cream do you like?”
(どんな種類のアイスクリームが好き?) - “I’m not the sort of person who enjoys parties.”
(私はパーティーを楽しむタイプの人間じゃないんだよね。) - “She hangs out with all sorts of people.”
(彼女はいろんなタイプの人たちとつるんでいる。)
5.2 ビジネスシーンでの例文
- “We need to determine what sort of approach to take for this new market.”
(新しい市場に対してどんなアプローチをとるべきかを決める必要があります。) - “There are various sorts of risks involved in this project.”
(このプロジェクトにはさまざまなリスクが伴います。) - “Please prepare some sort of backup plan.”
(代替プランを何らか用意しておいてください。)
5.3 学術的な文脈での例文
- “Researchers have categorized the data into distinct sorts of patterns.”
(研究者たちはそのデータを明確なパターンの種類に分類しました。) - “This theory attempts to explain all sorts of social phenomena.”
(この理論はあらゆる社会現象を説明しようと試みています。) - “Several sorts of molecules were identified in the sample.”
(サンプルの中でいくつかの種類の分子が確認されました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- kind(種類)
- 「sort」に非常に近い意味。やや口語的で日常会話でもよく使われる。
- “What kind of food do you like?”
- 「sort」に非常に近い意味。やや口語的で日常会話でもよく使われる。
- type(タイプ)
- 「機能的・技術的に分類された種類」を指すときによく使われる。
- “This type of engine is very efficient.”
- 「機能的・技術的に分類された種類」を指すときによく使われる。
- category(カテゴリー)
- より形式的・学術的に「分類群」を示す場合によく使われる。
- “We divided the products into four main categories.”
- より形式的・学術的に「分類群」を示す場合によく使われる。
反意語
厳密な「反意語」はありませんが、文脈によっては “sameness” (同一性) のように「種類」分けをしないことを指す表現は対照的です。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA表記: /sɔːrt/ (アメリカ英語) /sɔːt/ (イギリス英語)
- アメリカ英語では /r/ の音が明確に発音される一方、イギリス英語では /r/ の音が弱くなる場合があります。
- アクセントは1音節なので目立った強勢変化はありませんが、母音の長さ (ɔː) を意識しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “sort” を “sord” や “sourt” と間違えることがあります。
- 同音異義語: “sword” (剣) は発音が “/sɔːrd/” (アメリカ英語) など似ているので混同しないよう注意。実際には “sword” の “w” は発音しない(サードに近い)ですが、まぎらわしく感じる学習者もいます。
- TOEICなどでも “sort out”(整理する)という句動詞がビジネスシーンで出題されることがあります。「名詞」としての“sort”と混同しないようにしてください。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「種類」を表す仲間単語 “kind” や “type” とセットでイメージすると覚えやすいです。
- 「罪(sin)を反省して『ソーリ(sorry)』と言う人にはいろんなタイプ(sort)がいる」といったゴロ合わせで「sort=種類」だと思い出すのも一つの手です(少しこじつけですが、覚えやすくする工夫の一例です)。
- 「sort」は日常会話から学術論文まで頻出。具体的な場面と一緒に覚えましょう。
以上が、名詞としての「sort」についての詳細な解説です。学習に役立てていただければ幸いです。
意味のイメージ
意味(1)
種類,部類(kind)
意味(2)
性格,性質,タイプ
意味(3)
《おもに英話》《単数形で》(ある)種類の人