fuss
1. 基本情報と概要
単語: fuss
品詞: 名詞 (countable / uncountable の両方で使われることがあります)
意味(英語): An unnecessary or excessive display of excitement, worry, or activity.
意味(日本語): 大騒ぎ、過度の心配、または必要以上に大げさな行動をすること。
「ささいなことで大騒ぎをする」「不要な心配をする」というニュアンスがあります。日常会話では「何をそんなに大騒ぎしているの?」というときに使われます。
活用形:
- 通常名詞のため変化はありませんが、複数形として
fusses
が使われる場合があります。 - 動詞として使う場合は “to fuss” (騒ぎ立てる、やきもきする) となります。
CEFR レベル: B2(中上級)
・具体的には、ある程度英語に慣れてきて、細かいニュアンスや日常感情の表現に踏み込む段階で学ぶ単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「fuss」は、目立った接頭辞や接尾辞がない短い単語です。英語の中でも比較的シンプルな語構成をしています。
派生語や類縁語
- fuss (動詞) : (不必要に)騒ぎ立てる、やきもきする
- fussy (形容詞) : 小うるさい、好みがうるさい(「騒ぎ」を起こしがち/細かいことにうるさいイメージ)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- make a fuss(大騒ぎをする)
- kick up a fuss(騒ぎ立てる・問題にする)
- cause a fuss(騒ぎを引き起こす)
- without fuss(大騒ぎをせずに)
- fuss over details(細かいことにやきもきする)
- stop making a fuss(騒ぐのをやめる)
- much ado/fuss about nothing(つまらないことで大騒ぎ)
- fuss and bother(やっかい事や騒ぎ)
- a fuss-free solution(手間のかからない解決策)
- what’s all the fuss about?(いったい何をそんなに騒いでいるの?)
3. 語源とニュアンス
語源
- はっきりとした起源は不明とされますが、18世紀頃から使われていたと推測されます。古い英語での “fuss” は小さな騒ぎや「何かをめぐってゴタゴタする」ことを意味していました。
ニュアンスと使用上の注意
- 「些細なこと」に対して大きく騒ぐ、という場合にしばしば使われます。
- ややカジュアルめの単語で、日常会話でよく出てきます。「formalな書き言葉」よりも「口語的」な場面で使われやすいです。
- 感情的な響きがあるため、ビジネス文書や公的文書ではあまり使わず、親しい間柄や日常の会話でよく登場します。
4. 文法的な特徴と構文
名詞としての用法
- 可算・不可算の両方で使われます。
- 可算: “There was a big fuss about the new policy.”(新しい方針をめぐって大騒ぎがあった)
- 不可算: “I don’t want any fuss over my birthday.”(自分の誕生日であれこれ大騒ぎしてほしくない)
- 可算: “There was a big fuss about the new policy.”(新しい方針をめぐって大騒ぎがあった)
- 可算・不可算の両方で使われます。
動詞としての用法(to fuss)
- 自動詞・他動詞いずれでも使われますが、ふつう目的語を取らず「やきもきする」「大騒ぎする」として使われることが多いです。
- 例: “Stop fussing and just do it!”(いちいち騒がないで、やってしまいなよ!)
- 自動詞・他動詞いずれでも使われますが、ふつう目的語を取らず「やきもきする」「大騒ぎする」として使われることが多いです。
構文例
- “make a fuss about + 名詞/動名詞”
- “kick up a fuss about + 名詞/動名詞”
- “make a fuss about + 名詞/動名詞”
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “Don’t make such a fuss over a small scratch on the table!”
(机の小さい傷ぐらいでそんなに大騒ぎしないでよ!) - “I forgot my umbrella, but it’s really no fuss.”
(傘を忘れたけど、別にたいしたことじゃないよ。) - “Why is everyone making a fuss about the new café?”
(なんでみんなあの新しいカフェのことでそんなに騒いでいるの?)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “We need to implement this change without causing a fuss among employees.”
(従業員の間に騒ぎを起こさずに、この変更を導入する必要があります。) - “Let’s handle the client’s request with minimal fuss.”
(クライアントの要望は、なるべく騒ぎ立てずに処理しましょう。) - “There was a bit of a fuss regarding the new company policy at first, but it settled down.”
(最初は新しい会社方針でちょっとした騒ぎがありましたが、今は落ち着きました。)
学術・フォーマルな文脈での例文(3つ)
- “The professor advised us to avoid making a fuss over trivial details in our research.”
(教授は、研究の些細な点で大騒ぎしないようにと助言してくれました。) - “Their concerns caused a minor fuss at the conference, but it did not overshadow the main topic.”
(彼らの懸念は学会で少し騒ぎを引き起こしましたが、メインテーマを邪魔するほどではありませんでした。) - “A fuss can sometimes arise from misunderstandings rather than actual conflicts.”
(実際の対立というよりも誤解から騒ぎになることもしばしばあります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- commotion(騒動)
- fussよりも「騒々しさ」や「混乱」のニュアンスが強い。
- fussよりも「騒々しさ」や「混乱」のニュアンスが強い。
- uproar(騒ぎ、混乱、大騒動)
- 集団的、社会的な大きな騒動に使われがち。
- 集団的、社会的な大きな騒動に使われがち。
- ado(空騒ぎ)
- “much ado about nothing” が有名。古風・文語的な響き。
- “much ado about nothing” が有名。古風・文語的な響き。
- turmoil(混乱状態)
- 内面や状況の大きな混乱にフォーカスしている。
- 内面や状況の大きな混乱にフォーカスしている。
- hubbub(がやがや、ざわめき)
- 多くの人が騒いでいるイメージ。
反意語(Antonyms)
- calm(落ち着き)
- peace(静けさ)
- tranquility(静穏)
「fuss」は小さなことでの大騒ぎや心配を表すのに対し、これら反意語は静かな落ち着きを示します。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /fʌs/
- アクセント: 短く “fuss” の一音節。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: ほとんどありません。両方とも /fʌs/ で発音されます。
- よくある発音ミス: /fas/ のように “u” を抜かして発音してしまう場合。口を少し丸めて「ファス」ではなく「ファ(ア)ス」のイメージ。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “fuse” (ヒューズ) と混同することがありますが、まったく意味が異なります。
- 同音異義語の混乱: 同じ発音の単語はありませんが、“fussy”(形容詞、神経質な/うるさい)と関連づけて覚えるときにごっちゃにならないよう注意。
- 試験対策: TOEIC や英検では文章の中で「ささいな問題について大騒ぎしている」人や状況を描写する際に出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “fuss” は “騒ぎ” や “やきもき” をイメージしやすい短い単語。
- 「何をそんなに騒いでいるの?」→ “What’s all the fuss about?” と1フレーズで覚えるのがおすすめです。
- 「小さなことで大騒ぎする人」を見たときに「あ、fussしているな」とイメージすると記憶に残りやすいでしょう。
- スペリングも短いので、語源よりも「騒いでいる雰囲気」をイメージして覚えると便利です。
以上が名詞としての “fuss” の詳細解説です。ちょっとした出来事にも大声で反応してしまうような場面で、「大騒ぎ」「空騒ぎ」のニュアンスを伝えたいときに使ってみてください。
(つまらないことに)騒ぎたてること,やきもきすること《+about(over)+名》
ぶつぶつ文句を言うこと
(ささいなことについての)言い合い,言い争い《+about+名(wh-節)》