最終更新日:2025/09/16
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元となった辞書の項目

slow

IPA(発音記号)
副詞

遅く,ゆっくり(slowly)

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彼は毎朝公園をゆっくりと歩きます。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: slow

品詞: 副詞 (ただし、本来は形容詞 “slow” に -ly をつけた “slowly” が一般的な副詞形)

CEFRレベルの目安: A2(初級)

※「slow」はもともと形容詞として「遅い」という意味で使われますが、口語的・カジュアルな表現として副詞的にも用いられます。正式には「slowly」が標準的な副詞形です。

意味(英語): at a low speed; without hurrying

意味(日本語): 低速で、ゆっくりと

「slow」は「遅く、ゆっくりとしたスピードで」というニュアンスを持つ副詞です。ただし、文法的には「slowly」が正しい副詞形であるため、フォーマルな文章やスピーチでは「slowly」を使うほうが望ましいです。一方、口語や歌の歌詞などカジュアルな文脈では「slow」が副詞として使われることがあります。

活用形


  • 副詞:「slow」のまま (口語・カジュアル)

  • 一般的な副詞形:「slowly」

  • 形容詞:「slow」

  • 比較級 (形容詞・副詞とも):「slower」

  • 最上級 (形容詞・副詞とも):「slowest」

他の品詞への変化


  • 形容詞: slow (例: a slow car「遅い車」)

  • 副詞: slow (口語), slowly (標準的・文法的)

  • 動詞 “slow”: 他動詞/自動詞として “to slow (down)”「速度を落とす、遅くなる」

2. 語構成と詳細な意味


  • 語幹: “slow”


    • 古英語の “slāw” が語源とされ、「遅い・怠慢な・鈍い」といった意味を持っていました。


関連・派生表現


  • slowly (副詞): 正式な形

  • slow down (句動詞): 速度を落とす

  • slowness (名詞): 遅さ

よく使われるコロケーション(副詞用法としての「slow」慣用・口語表現含む)10選


  1. drive slow – 「ゆっくり運転する」

  2. go slow – 「ゆっくり行く」

  3. walk slow – 「ゆっくり歩く」

  4. take it slow – 「ゆっくりやる/焦らずにやる」

  5. move slow – 「動作をゆっくり行う」

  6. speak slow – 「ゆっくり話す」

  7. start slow – 「ゆっくり始める」

  8. talk slow – 「ゆっくり話す」

  9. eat slow – 「ゆっくり食べる」

  10. play it slow – 「(楽曲や演奏を)ゆっくり演奏する」

※上記の多くは会話表現で、正式文では “slowly” の方が自然です。

3. 語源とニュアンス


  • 語源: 古英語 “slāw”に由来し、「遅い、のろまな」といった意味。ゲルマン語派の古い形から変化してきました。

  • 歴史的背景と使われ方: 中世英語期から形容詞としての「slow」は一般的に使われ、動作や変化が遅いことを表してきました。副詞の形で「slow」が使われるのは口語的用法であり、比較的新しいカジュアル表現とされます。

  • 使用時の注意点: カジュアルな会話では違和感なく使われますが、ビジネスメールや公的な文書では “slowly” を使うのが一般的です。カジュアル・口語的/音楽やスローライフなどの表現では「Go slow」などが使われる場合があります。

4. 文法的な特徴と構文


  • 副詞としての位置: 動詞の後ろにおいて「ゆっくりと~する」という意味を表すことが多いですが、文頭や文末にも置かれます。


    • 例: “Drive slow,” “He walked slow.” (カジュアル表現)


  • フォーマル/カジュアル差:


    • フォーマル: “He walked slowly.”

    • カジュアル: “He walked slow.”


  • 他動詞・自動詞の区別 (動詞 “slow”):


    • 自動詞:“The car slowed.”(車の速度が落ちた)

    • 他動詞:“He slowed the car.”(彼は車の速度を落とした)


5. 実例と例文

以下、すべて副詞として「slow」を使った文例ですが、口語的・カジュアルなニュアンスが強いです。フォーマル度が高い場面では「slowly」を推奨します。

日常会話 (カジュアル) 3例


  1. “Drive slow around the neighborhood; there are kids playing.”


    • (近所は子どもが遊んでるから、ゆっくり運転してね。)


  2. “Hey, walk slow so Grandma can keep up.”


    • (おばあちゃんがついて来られるように、ゆっくり歩いて。)


  3. “Take it slow, don’t rush into a decision.”


    • (焦らずに、ゆっくり決めたほうがいいよ。)


ビジネス 3例 (カジュアルなメールや同僚間など、やや口語寄り)


  1. “Let’s go slow with the new rollout to avoid errors.”


    • (ミスを避けるために、新しい導入はゆっくり進めましょう。)


  2. “We should move slow on this negotiation and gather more information first.”


    • (この交渉は、まず情報収集をしてゆっくり進めるべきです。)


  3. “Try explaining the process again, but talk slow for clarity.”


    • (手順をもう一度説明してください。ただ、はっきり伝わるようにゆっくり話してね。)


学術的/フォーマルな文脈 3例

※実際には “slowly” を使うことが多いですが、ここではあえて “slow” を使用。


  1. “The researcher advised students to proceed slow with the experiment, ensuring accuracy.”


    • (研究者は学生に、正確さを期すために実験をゆっくり進めるようアドバイスした。)


  2. “When reading complex texts, it’s best to go slow and take comprehensive notes.”


    • (複雑な文章を読むときは、ゆっくり読んでしっかりメモを取るのがベストです。)


  3. “If the reaction doesn’t occur, increase the temperature slowly or, in casual terms, go slow.”


    • (もし反応が起きなければ、温度を段階的に上げる、または言い換えればゆっくり進めること。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語 (意味が近い単語)


  1. slowly(ゆっくりと)


    • 標準的かつ正確な副詞形。フォーマルでもカジュアルでも使える。


  2. unhurriedly(焦らずに)


    • 文語的でフォーマルな響きがある。


  3. gradually(徐々に)


    • 「段階的に」というニュアンスが強い。


反意語


  1. fast(速く)

  2. quickly(素早く)

  3. rapidly(急速に)

いずれも「スピード」や「速度」について言及する場合は、反対の意味としてこれらを用います。

7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /sləʊ/ (英国), /sloʊ/ (米国)

  • アクセント: 単音節語なので、特定のアクセント位置はありません。母音がイギリス英語では /əʊ/、アメリカ英語では /oʊ/ と変化する点に注意。

  • よくある間違い: 母音部分を短く /slɔ/ や /slɑ/ のように発音してしまうと通じにくくなる場合があるので、/oʊ/ をはっきり意識する。

8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. “slow” と “slowly” の混同:


    • 文法的には副詞形は “slowly” が正しいが、日常会話や歌詞などで “slow” が副詞のように使われる。TOEICや英検などの試験問題では、正式な紛らわしい選択肢として “slowly” が正解の場合が多いので要注意。


  2. スペルミス: “srow”や“slwo”などとつづりを間違えやすい。

  3. 用法の違和感: 文面がフォーマルな場合「slow」は副詞としてはややカジュアルすぎる印象を与える。

9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “Slow” と “Low”: どちらも “-ow” で終わるので、発音が似ている。スピードを落とすイメージを「音を伸ばす」感じで「スロー」と言うと記憶しやすい。

  • 文字数が少ない割に活用や派生形が多いため、以下のように整理すると覚えやすい:


    • 形容詞: slow

    • 副詞: slowly (正式), slow (口語)

    • 動詞: slow (down)


  • イメージ連想: ゆっくり系のイメージを持つ英単語 (“sloth”: ナマケモノ, “sluggish”: のろい) とセットで覚えると良い。


「slow」は本来、形容詞としての意味「遅い」が中心ですが、口語の副詞用法として「ゆっくり」というニュアンスでも使われます。正式には「slowly」を副詞として使ったほうが文法的に正しいので、特にテストやフォーマルな文書では「slowly」を優先してください。

意味のイメージ
slow
意味(1)

遅く,ゆっくり(slowly)

和英選択問題 / 中級英単語(CEFR-J B1)

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