元となった辞書の項目
unknown
解説
以下では、形容詞 “unknown” をできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英語の意味
- unknown: “not known,” “not discovered,” “unfamiliar”
日本語の意味
- 未知の、知られていない
「unknown」は、「まだ知られていないもの、だれも情報を持っていないもの」を指し示すときに使われる形容詞です。たとえば、「正体不明」や「どのようなものか分からない」というようなニュアンスを表す語です。状況によっては「謎の」という少しミステリアスなイメージを伴うこともあります。
品詞
- 形容詞 (adjective)
活用形
- 形容詞なので、基本形は “unknown” のままです。比較級・最上級としては使われないのが一般的ですが、強引に比較表現する状況はほぼありません( “more unknown” / “most unknown” は非常に特殊・少数です)。
他の品詞形
- 名詞として “the unknown” と表現することがあります(「未知のもの」「未知の領域」という意味合い)。
- “unknownness” という形で名詞化されることもありますが、一般的ではありません。
CEFRレベルの目安
- B2(中上級)
日常会話やニュース記事などでよく目にするレベルですが、抽象的な概念を扱うために中上級レベルとしておきます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭辞 “un-”: 「~でない」という否定・反対を表す接頭辞
- 語幹 “known”: “to know” (知る) の過去分詞形。形容詞 “known” は「知られている」という意味
したがって、“unknown” は「知られていない」という意味になります。
派生語や類縁語
- know (動詞): 知る
- known (形容詞): 知られている
- unknownness (名詞): 未知性
コロケーション・関連フレーズ(10個)
- unknown territory → 未知の領域
- unknown factor → 不明な要因
- unknown quantity → 不明な量 / 正体不明の存在
- remain unknown → 不明のまま
- an unknown artist → 無名の芸術家
- unknown origin → 出所不明 / 原因不明
- mysteriously unknown → 不可解なまでに未知の
- be left unknown → 放置されたまま分からない
- hidden in the unknown → 未知の中に隠された
- discover the unknown → 未知を発見する
3. 語源とニュアンス
- 語源的には、古英語の “un-” (否定) + “cnawan” (to know) に由来します。
- 歴史的にも「まだわからないもの、理解されていないもの」という意味で使われてきました。
- 怪しい、ミステリアス、神秘的といった感情的な響きが伴うことがあります。
- 口語でも文章でも使える一般的な形容詞ですが、内容が抽象的になりやすいため、学術文書や文学的表現でもしばしば登場します。カジュアルからフォーマルまで、幅広い場面で使えます。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- “Something is unknown.”
- 「何かは未知である」というシンプルな文。
- 「何かは未知である」というシンプルな文。
- “It remains unknown what/why/how…”
- 「何が~か、なぜ~か、どうやって~かは未だ分からない。」
フォーマル / カジュアル
- フォーマルな文章・報告書などでは、「原因不明」「未解明」というニュアンスで多用されます。
- カジュアルな会話でも「何かよくわからないよ」という意味合いで気軽に使われることがあります。
名詞としての用法
- “the unknown”
- 「未知なるもの」「未解の領域」として抽象的な概念を示す場合があります。例: “He feared the unknown.”(彼は未知のものを恐れていた。)
5. 実例と例文
以下にシーン別の例文を示します。
日常会話(3例)
- “I’m a bit nervous about traveling alone to an unknown country.”
- 「知らない国へ一人で旅行するのはちょっと緊張するよ。」
- “Why is he acting so strange? His motive is completely unknown to me.”
- 「なぜ彼はあんな行動をしているんだろう? 彼の目的はまったくわからない。」
- “The recipe is from some unknown source, but it tastes great.”
- 「このレシピはどこ由来かわからないけど、とても美味しい。」
ビジネス(3例)
- “The financial impact of this new policy remains unknown.”
- 「この新しい方針が財務状況に与える影響はまだ不明です。」
- “We have to address several unknown variables before finalizing the project.”
- 「プロジェクトを最終決定する前に、いくつか不明な変数に対処する必要があります。」
- “Our sales in the overseas market are unknown at this point.”
- 「現時点で、海外市場での売上は不明です。」
学術的文脈(3例)
- “Many aspects of dark matter remain unknown to scientists.”
- 「ダークマターの多くの側面は科学者にとって依然として未知である。」
- “The exact cause of the phenomenon is still unknown.”
- 「その現象の正確な原因はまだ解明されていない。」
- “The manuscript is attributed to an unknown author from the 16th century.”
- 「その手稿は16世紀の正体不明の著者によるものとされている。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- mysterious(神秘的な)
- 「解明されていない」という点で似ていますが、より不思議なニュアンスが強いです。
- 「解明されていない」という点で似ていますが、より不思議なニュアンスが強いです。
- obscure(はっきりしない/あいまいな)
- はっきりと認識されていない、理解されていないイメージだが、やや「分かりにくい」方に焦点がある。
- はっきりと認識されていない、理解されていないイメージだが、やや「分かりにくい」方に焦点がある。
- unfamiliar(不慣れな/慣れていない)
- 「親しみがない」という意味により重きを置きます。
反意語(Antonyms)
- known(知られている)
- 直接的な反意語。
- 直接的な反意語。
- familiar(よく知られた)
- 親しみがある、馴染み深い。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˌʌnˈnoʊn/(アメリカ英語), /ˌʌnˈnəʊn/(イギリス英語)
- アクセント: “un-KNOWN” のように、後半の “known” 部分に強勢がきます。
- よくある発音の間違い: “un” を「アン」と鳴らし、 “known” の /k/ を発音してしまうケースがありますが、 “k” は発音しません。 “known” は /noʊn/(米) /nəʊn/(英)です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「unkown」や「unkonwn」など、スペルの順番を間違えやすい。
- 同音異義語との混同: “none” /nʌn/ や “nun” /nʌn/ などとは発音が似ていませんが、綴りの一部が似ていて混同しないように注意。
- 資格試験などでは、文中で名詞として “the unknown” が出てきた場合や、選択肢で「どの形容詞が適切か」を問う問題として出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “un-” + “known” = “知られていない” とストレートに分解すると覚えやすいです。
- 「アンノウン」とカタカナで捉えて、映画や小説などタイトルによく使われるイメージを関連付けても記憶に残りやすいでしょう。
- 「“未知”のものは“まだ誰にも知られていない”」という簡単な日本語の置き換えで覚えるのもおすすめです。
以上が、形容詞 “unknown” の詳細解説です。未知なものに対して使う便利な形容詞ですが、文脈によっては神秘的なニュアンスが加わることもあるので、使い方をしっかりとイメージしながら覚えてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
知られていない,不明の,無名の
意味(2)
未確認の,未発見の,未知の