wish
〈他〉《that ~》...であればよいのにと思う / を望む / 《...に》〈あいさつ,幸運を祈る言葉など〉を述べる《to ...》 / 〈自〉《...を》望む《for ...》 /
1. 基本情報と概要
wish (動詞)
- 意味(英語): to want something to be true or to happen, often when it is unlikely or impossible
- 意味(日本語): 望む、願う(実現が難しいまたは不確実なことを願望するイメージ)
「wish」は、何かを強く望むときや、事実とは異なる状況を願うときに使われます。
「I wish I could〜」のように、「こうだといいのになあ」という少し叶いづらい願い事をするニュアンスがあります。
- 品詞: 主に動詞(名詞としても使用可:「make a wish(願い事をする)」など)
活用形:
- 原形: wish
- 三人称単数現在形: wishes
- 過去形/過去分詞形: wished
- 現在分詞/動名詞形: wishing
- 原形: wish
他の品詞: 名詞「wish(願い、望み)」としても使えます。例:「My wish is to travel the world.」
CEFRレベル: おおよそB1(中級レベル)
- 「if only」「I wish that…」構文など、条件法・仮定法を理解する必要があるため、B1の文法レベルによく対応しています。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
「wish」は、接頭語や接尾語を含まず、単独で成立する語です。詳細な意味:
- 「〜したいと思う」「〜であればいいと思う」
- 例: I wish to speak with you in private.(あなたと内密に話したいのですが)
- 例: I wish to speak with you in private.(あなたと内密に話したいのですが)
- 「(仮定法を用いて)実現が難しいことを望む」
- 例: I wish I could fly.(飛べたらいいのに)
- 例: I wish I could fly.(飛べたらいいのに)
- 「(相手に対して)幸運や幸福を祈る」
- 例: I wish you the best of luck.(あなたの幸運を祈っています)
- 「〜したいと思う」「〜であればいいと思う」
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- make a wish(願い事をする)
- wishful thinking(希望的観測)
- wish someone luck(誰かに幸運を祈る)
- wish someone well(誰かの幸せを願う)
- wish for peace(平和を願う)
- wish upon a star(星に願いをかける)
- best wishes(ご多幸をお祈りします)
- wish you were here(あなたがここにいてくれたらいいのに)
- wish away one’s problems(問題が消えてほしいと願う)
- Death wish(死にたいほどの思い、肉体的にも危険を顧みないような願望)
- make a wish(願い事をする)
3. 語源とニュアンス
語源:
「wish」は古英語の “wȳscan” に由来し、「強く願う」といった意味のゲルマン祖語にさかのぼります。歴史的変遷:
もともとは「熱望する」という強い感情を表す言葉として用いられ、現代英語でも「少し実現しにくいかもしれないが心からそうなってほしい」と願うニュアンスが強調されています。ニュアンス・使用上の注意:
- 口語: 「I wish…」の形でよく使われる口語表現は日常会話で頻出です。
- 文章: フォーマルな文脈でも、「We wish to inform you…」などと控えめに要望を伝える際に使われます。
- 感情的な響き: どこかロマンチックさや希望的観測を伴うイメージがあります。
- 口語: 「I wish…」の形でよく使われる口語表現は日常会話で頻出です。
4. 文法的な特徴と構文
仮定法を使うパターン
- 「I wish (that) 主語 + 過去形」:現在の状況が異なればいいのに、と願う
- 例: I wish I had more free time.(もっと自由な時間があればいいのに)
- 例: I wish I had more free time.(もっと自由な時間があればいいのに)
- 「I wish (that) 主語 + 過去完了形」:過去の事実が違っていればよかったのに、と後悔を含む
- 例: I wish I had studied harder.(もっと勉強しておけばよかったのに)
- 「I wish (that) 主語 + 過去形」:現在の状況が異なればいいのに、と願う
希望を表すパターン
- 「wish + to + 動詞の原形」:丁寧に何かをしたい、という希望
- 例: I wish to see the manager.(支配人にお会いしたいのですが)
- 「wish + to + 動詞の原形」:丁寧に何かをしたい、という希望
名詞としての使い方
- 「make a wish」:願い事をする
- 可算名詞として「a wish」、不可算名詞的にはあまり使わない
- 「make a wish」:願い事をする
フォーマル/カジュアルの使い分け
- カジュアル: 「I wish I could…」「I wish you luck!」など会話で頻出
- フォーマル: 「We wish to notify you that…」と公的文書やビジネス文書でも使用可
- カジュアル: 「I wish I could…」「I wish you luck!」など会話で頻出
5. 実例と例文
5.1 日常会話(カジュアル)
“I wish I could go to the concert with you!”
- (一緒にコンサートに行けたらいいのになあ!)
“I really wish I had more time to watch movies.”
- (本当にもっと映画を見る時間があればいいのに。)
“I wish you the best on your exam tomorrow!”
- (明日の試験、うまくいくといいね!)
5.2 ビジネス(ややフォーマル)
“We wish to invite you to our annual conference next month.”
- (来月の年次会議にご招待したいと考えております。)
“I wish to request a meeting with the director at his earliest convenience.”
- (取締役の都合がつき次第、お会いしたいと思っています。)
“Best wishes for your continued success in your new position.”
- (新しい役職でのますますのご活躍をお祈りしています。)
5.3 学術的・公的文脈(フォーマル)
“The committee wishes to acknowledge your contribution to this research project.”
- (委員会はこの研究プロジェクトへの貢献を認め、感謝の意を表します。)
“Should the board wish to proceed, further documentation will be required.”
- (理事会が進める意向であれば、追加の書類が必要になります。)
“We wish to clarify the scope of the agreement in writing.”
- (合意の範囲を文書にて明確にしたいと考えています。)
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語
- hope(望む)
- 「希望」を意味。やや実現可能性がある場合や肯定的な期待を込めるときに使う。
- 例: I hope it rains tomorrow.(明日は雨が降るといいな)
- 「wish」は叶いづらい願望にも使えるが、「hope」は現実味のある望みに使われやすい。
- 「希望」を意味。やや実現可能性がある場合や肯定的な期待を込めるときに使う。
- hope(望む)
desire(強く望む)
- 「激しい欲望」を表すこともあるため、よりフォーマルで情熱的な文脈。
- 例: I desire to learn more about the subject.
- 「激しい欲望」を表すこともあるため、よりフォーマルで情熱的な文脈。
want(〜がほしい、〜したい)
- 日常会話で非常に一般的で、具体的な欲求を示す。現実的に手に入れやすいニュアンス。
- 反意語
- disregard(無視する、顧みない)
- 望むどころか、まったく関心がないことを表す。
- 望むどころか、まったく関心がないことを表す。
- resent(憤慨する、恨む)
- 望む気持ちと反対に、嫌悪や不満をもつイメージ。
- disregard(無視する、顧みない)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA):
- 米音: /wɪʃ/
- 英音: /wɪʃ/
(米英ともに大きな違いはありませんが、地域によっては若干の母音の響きに差があります)
- 米音: /wɪʃ/
強勢(アクセント)の位置:
- 単音節語のため、特別な強勢の移動はありません。全体をしっかり発音します。
よくある発音ミス:
- /ʃ/ の音を /s/ と混同しがち。正しくは「ウィッシ」のように少し「シュ」音をしっかり発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
仮定法のミス
- 「I wish I was…」と書いてしまうケース。口語では使われるが、正式には「I wish I were…」となるのが文法的に正しい(ただし現代英語では「was」も広く使われる)。
“hope” との混同
- 「wish」は非現実的、または実現が難しいこと、「hope」は現実的な期待を表す傾向がある。文脈に合わせて使い分ける。
スペルミス
- “whish” や “wishh” などと誤って書くことがあるので注意。短い単語なのでスペルミスに気をつけましょう。
試験対策(TOEIC・英検など)
- 文法問題として「I wish I had studied harder」など仮定法の活用がよく出題される。
- 前置詞・不定詞の使い分け(wish to do / wish for 〜)にも留意すると良い。
- 文法問題として「I wish I had studied harder」など仮定法の活用がよく出題される。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「wish」を覚えるとき、ディズニー映画などに出てくる “When you wish upon a star” (星に願いをかけるとき)というフレーズを思い浮かべると良いでしょう。
- 「実現が難しい願い」というイメージを思い出すと、仮定法での使い方が理解しやすくなります。
- スペリングは「wi + sh」で音声的には「ウィッシュ」。sとshの違いを意識しましょう。
以上が動詞「wish」の詳細解説です。実現可能性の低い願望から、丁寧なビジネス表現など幅広い場面で活躍する語ですので、ぜひマスターしてみてください。
《現在の反対への願望を表して》《wish+that*節》…であればよいのにと思う*
《過去の事実と反対の仮定・想像を表して》《wish+that*節》…であればよかったのにと思う*
…‘を'望む,したい
《wish+名〈人〉+名=+名+to+名〈人〉》〈人〉に〈あいさつ,幸運を祈る言葉など〉‘を'述べる,言う,祈って言う
《実現の可能性がある願望》…であればよいと思う
(…に)…‘を'押しつける,無理して頼む《+名+on(upon)+名》
(…を)望む,ほしがる《+for+名》
(…に)願いをかける《+on(upon)+名》