used
以下では、形容詞としての“used”について、できるだけ詳細に解説していきます。
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
• “used” (形容詞)
1) 「中古の」「使い古した」
- 例: a used car (中古車)
→ すでに誰かが使用したものに対して使われる形容詞です。
「まだ新品ではない」「一度以上使われている」ニュアンスがあります。
2) 「慣れた」「慣れている」
- 例: “I’m used to this kind of weather.” (私はこのような天気に慣れています)
→ こちらは “be used to 〜” の形で「〜に慣れている」の意味を表すセット表現です。
“used” は同じスペルでも、
1) “中古の” という「状態」を表す形容詞と、
2) “慣れている” の意味をもつ表現 (be used to 〜)
とでニュアンスが変わるので、文脈に注意してください。
品詞
• 形容詞 (adjective)
活用形
“used” は本来は動詞 “use” の過去形・過去分詞形ですが、形容詞として単独で使う場合は “used” のままです。活用変化はありません。
他の品詞になった時の例
• 動詞 “use” (使う)
- I use a computer every day. (私は毎日コンピューターを使います)
• 名詞 “usage” (使用、用法) - The usage of this term is quite narrow. (この用語の使い方はかなり限定的です)
CEFRレベルの目安
• A2(初級)
→ 日常会話で “used” (中古の) や “be used to” (慣れている) というフレーズを頻繁に見聞きします。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹など
- 語幹 “use”: 「使う」という意味
- 接尾語 “-ed”: 過去形・過去分詞を作る形。形容詞として定着した形もこの “-ed” によって成り立っています。
関連語(派生語・類縁語など)
- “use” (動詞) : 「使う」
- “user” (名詞) : 「使用者」
- “usage” (名詞) : 「使用」「用法」
- “useful” (形容詞) : 「役に立つ」
- “useless” (形容詞) : 「役に立たない」
コロケーションや関連フレーズ(10個)
- used car → 中古車
- used book → 中古本
- used clothes → 中古の服
- used goods → 中古品
- used furniture → 中古家具
- used to hard work → きつい仕事に慣れている
- get used to it → それに慣れる
- be used to doing something → 何かをすることに慣れている
- used condition → 使用された状態
- slightly used → やや使用された(ほぼ未使用に近い)
3. 語源とニュアンス
語源
- “use” はラテン語由来の単語 (usus, uti) が古フランス語を経由し、古英語に取り込まれたものとされています。
- 過去形・過去分詞形 “used” はそこから派生し、形容詞として「一度以上使われた状態」や「習慣的に慣れている状態」を表すようになりました。
ニュアンスや使用時の注意点
「中古の」
- “used” は “second-hand” とほぼ同義ですが、カジュアルな文脈でよく使われます。
- フォーマルな印象よりも、日常的な場面で「中古品」について言う際に使われることが多いです。
- “used” は “second-hand” とほぼ同義ですが、カジュアルな文脈でよく使われます。
「慣れている」
- “I’m used to 〜” で「〜に慣れている」のニュアンスを出します。
- この場合は “be used to + 名詞/動名詞” となります。
- 会話でもよく登場し、非常にカジュアルな表現からフォーマルな文書まで幅広く使われます。
- “I’m used to 〜” で「〜に慣れている」のニュアンスを出します。
4. 文法的な特徴と構文
“used” as an adjective (「中古の」)
- 名詞の前に置いて「中古の〜」という意味を強調します。
- 例: “a used laptop” (中古のノートパソコン)
- 名詞の前に置いて「中古の〜」という意味を強調します。
“be used to + 名詞/動名詞” (「〜に慣れている」)
- to は不定詞ではなく前置詞として機能します。よって後ろには名詞、または動名詞 (〜ing) が来ます。
- 例: “I’m used to driving on the left.” (私は左側通行に慣れています)
- to は不定詞ではなく前置詞として機能します。よって後ろには名詞、または動名詞 (〜ing) が来ます。
“used to + 動詞の原形” (「以前は〜したものだ」)
- こちらは慣用句的な助動詞的表現で、形容詞の “used” とは別物です。混同しやすいので注意が必要です。
- 例: “I used to live in London.” (以前はロンドンに住んでいました)
- こちらは慣用句的な助動詞的表現で、形容詞の “used” とは別物です。混同しやすいので注意が必要です。
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
“I bought a used bike online. It was much cheaper than a new one.”
(オンラインで中古の自転車を買ったんだ。新品よりずっと安かったよ。)“I’m used to spicy food because I eat it almost every day.”
(ほぼ毎日辛いものを食べているから、もう慣れているよ。)“Are you used to sharing a room with someone else?”
(誰かと部屋をシェアするのには慣れてる?)
ビジネスシーン (ややフォーマル)
“We decided to purchase used office furniture to reduce costs.”
(経費削減のために中古のオフィス家具を購入することにしました。)“He is used to working under tight deadlines, so this project shouldn’t be a problem.”
(彼は厳しい納期のもとで働くことに慣れているので、このプロジェクトも問題ないでしょう。)“I’m used to handling customer inquiries, so I can assist with the support team.”
(お客様からの問い合わせ対応は慣れているので、サポートチームを手伝えます。)
学術的・専門的 (フォーマル)
“Many laboratories opt for used equipment due to budget constraints.”
(多くの研究所では予算の制約から中古の機器を選ぶことがあります。)“Researchers are used to analyzing large amounts of data on a daily basis.”
(研究者は日常的に大量のデータを分析することに慣れています。)“The used specimens were carefully examined and archived for future reference.”
(使用済みの標本は注意深く検査され、将来の参照のために保管されました。)
6. 類義語・反意語と比較
「中古の」の意味における類義語
“second-hand” (中古の)
- “I bought a second-hand phone.” → “I bought a used phone.” と同義。やや砕けた表現では “used” よりも “second-hand” がもっと直接的に聞こえる場合も。
“pre-owned” (事前に所有されていた)
- 自動車販売などでよく見る表記。ややフォーマル・宣伝的な響き。
「慣れている」の意味における類義語
“accustomed” (慣れている)
- “I’m accustomed to this climate.” は “I’m used to this climate.” とほぼ同じ。フォーマルな響き。
“familiar (with)” (〜に精通している、慣れている)
- “I’m familiar with this system.” は「このシステムに慣れている/よく知っている」となり、類似したニュアンス。
反意語
- “new” (新品の) → “a new car” (新車)、 “a used car” (中古車) で対比になる。
- “unaccustomed” / “not used to” (慣れていない)
7. 発音とアクセントの特徴
• 発音記号 (IPA):
- イギリス英語: /juːst/
- アメリカ英語: /juːst/
• 強勢の位置
- 強勢は特に大きく移動せず、 “/juːst/” の “uː” にやや強めにかかります。
• よくある発音の間違い
- “use” ( /juːz/ ) と混同してしまうことがあるので注意。“used” は “/juːst/” で、語末の “z” の音が “s” のように弱めに聞こえます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
“I am used to do something.” と書いてしまう間違い
- 正しくは “I am used to doing something.” となります。to は前置詞扱いです。
“used to” と “be used to” の混同
- “used to + 動詞原形” → 以前はしていた(今はしていない)
- “be used to + 名詞/動名詞” → 今は慣れている
- “used to + 動詞原形” → 以前はしていた(今はしていない)
スペルの混同
- “use” (動詞の原形), “used” (過去形・過去分詞・形容詞)。うっかり “uese” などとミススペルしないように気をつけましょう。
試験での出題傾向
- TOEICや英検などでは、 “be used to ~” の用法や “used to ~” の用法の使い分けがよく問われます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「中古品」は「新品」に比べて誰かが “use” して “終わった”(ed) イメージ → “used = 使い終えた形容詞”。
- 「慣れている」は「長く“use”していた(経験していた)ので“慣れた”状態」というイメージを持つと覚えやすいです。
- 試験対策:
- “I’m used to (名詞/動名詞).” → “I’m accustomed to XX.” と言い換え可能。
- “I used to (動詞原形).” → “以前は~したものだ。” とニュアンスが大きく異なるので、例文と一緒にまとめて覚えましょう。
- “I’m used to (名詞/動名詞).” → “I’m accustomed to XX.” と言い換え可能。
以上が、形容詞 “used” の詳細な解説です。中古品を表すときと、「慣れている」を表すときとで文脈が大きく異なるので、例文をたくさん読んでしっかり区別して身につけてみてください。
使い古しの,使用した