mysterious
以下の解説では、まず前提として「mysterious」は通常「形容詞」として使われる単語であり、名詞としての用法は極めてまれ、ほとんど見られない点にご注意ください。一般には「mystery(名詞)」や「mysteriousness(名詞形)」が名詞として用いられ、「mysterious」は「謎めいた」「神秘的な」という意味を表す形容詞として理解されます。もし名詞として使われる場合は、“the mysterious” のように冠詞を伴って「神秘的なもの」「不可思議なこと」といった漠然とした概念を指すことが稀にありますが、日常的・一般的ではないことを押さえておきましょう。
以下では、学習の参考として「形容詞 myster ious」としての情報を中心にまとめています。名詞としての用法の解説は補足程度とお考えください。
1. 基本情報と概要
英単語: mysterious
品詞: 形容詞 (※名詞形としての用法は稀)
意味(英語): Something or someone that is difficult or impossible to understand or explain; full of mystery.
意味(日本語): 「謎めいた、不可解な、神秘的な」という意味です。何かがよくわからない、なぜそうなるのか説明ができない、不思議な雰囲気を持っているというニュアンスを表すときに使われます。
こういう場面で使われます:
- 正体がはっきりしないモノや人について
- 不可解な出来事や状況について
- 何か神秘的・オカルト的な雰囲気を持つものを形容するとき
活用
形容詞なので、活用形は以下のようになります。名詞のように複数形などはありません。
- 原形:mysterious
- 比較級:more mysterious
- 最上級:most mysterious
他の品詞
- mystery (名詞): 「謎、不思議」
- mysteriously (副詞): 「不思議なことに、神秘的に」
- mysteriousness (名詞): 「神秘性、不可解さ」
※ 「mysterious」を無理に名詞的に用いる場合は “the mysterious” とする用法がありますが、かなり文芸的・抽象的な表現です。
難易度目安(CEFRレベル)
- B2(中上級)
mystery (A2〜B1) のほうがやや易しい単語ですが、mysteriousは抽象的な状況描写などで用いるため、やや上のレベルと考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- mysteri-: 「謎」「神秘」といった意味合いを持つ語幹(ラテン語やギリシャ語の mysterion に由来)。
- -ous: 「~の性質をもつ」とする形容詞を作る接尾語。
派生語・類縁語
- mystery (名詞): 謎、不思議
- mystic (形容詞/名詞): 神秘的な、神秘主義者
- mysteriously (副詞): 神秘的に、不思議なことに
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- mysterious disappearance(神秘的な失踪)
- mysterious phenomenon(不可解な現象)
- mysterious stranger(謎の人物)
- mysterious circumstances(不可解な状況/事情)
- mysterious behavior(謎めいた振る舞い)
- mysterious message(謎のメッセージ)
- mysterious light(不思議な光)
- a mysterious aura(神秘的なオーラ)
- a mysterious past(謎めいた過去)
- a mysterious smile(ミステリアスな微笑み)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語 “mysterium” やギリシャ語 “mysterion”(秘儀、神秘的な儀式)に由来し、後にフランス語や中期英語を経由して “mystery” や “mysterious” という形になりました。
- ニュアンス: 「正体不明」「不思議」「興味をそそる」といった含みがあり、ポジティブにもネガティブにも、状況によっては少し恐怖を伴うニュアンスにもなります。
- 使用時の注意点:
- カジュアル会話でも使われますが、フォーマルな文章でも登場する単語です。
- “strange” よりもやや文学的で神秘的なニュアンス。
- “the mysterious” と名詞的に用いる場合は抽象的、文芸的な響きを帯びます。
- カジュアル会話でも使われますが、フォーマルな文章でも登場する単語です。
4. 文法的な特徴と構文
文法上のポイント:
- 形容詞なので名詞を修飾する働きをします。たとえば “mysterious place” のように、後ろに名詞を伴います。
- 述語としても使えます: “This place is mysterious.”
- 形容詞なので名詞を修飾する働きをします。たとえば “mysterious place” のように、後ろに名詞を伴います。
一般的な構文例:
- (主語) + is + mysterious.
- 例: “He is mysterious.”
- 例: “He is mysterious.”
- a(n) + mysterious + (名詞)
- 例: “a mysterious noise”
- (主語) + is + mysterious.
イディオム的表現:
- “shrouded in mystery” (謎に包まれている)
- 例: “The origin of the artifact is shrouded in mystery.”
- “shrouded in mystery” (謎に包まれている)
5. 実例と例文
以下、形容詞としての「mysterious」を使った例文を、使用場面ごとに示します。
日常会話での例文(3つ)
- “I heard a mysterious sound coming from the attic last night.”
(昨夜屋根裏から不思議な音が聞こえたんだ。) - “She always wears a mysterious smile. I wonder what she’s thinking.”
(彼女はいつも謎めいた微笑みを浮かべている。何を考えているのかな。) - “There’s something mysterious about that old house at the end of the street.”
(通りの突き当たりにあるあの古い家、何だかミステリアスなんだよね。)
ビジネスでの例文(3つ)
- “The cause of the system’s failure remains mysterious despite several investigations.”
(何度も調査したにもかかわらず、システム障害の原因は依然として不可解なままです。) - “The data shows a mysterious spike in sales for no apparent reason.”
(データ上では、理由がわからないまま売上が急に伸びているのが不思議です。) - “Our researchers are looking into the mysterious behavior of this new algorithm.”
(研究チームが、新しいアルゴリズムの不可解な挙動を調査しています。)
学術的・フォーマルな文脈での例文(3つ)
- “The manuscript contains references to a mysterious civilization that predates known history.”
(その写本には、既知の歴史よりも前に存在した神秘的な文明について言及が含まれている。) - “Scientists are examining these mysterious signals from outer space.”
(科学者たちは、宇宙空間からのこれら不可解な信号を調査している。) - “His research addresses the mysterious gap in the fossil record.”
(彼の研究は、化石の記録にある不可解な空白について取り組んでいる。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- enigmatic (エニグマティック): “謎に満ちた”
- 「mysterious」よりも抽象的で難解な雰囲気、やや文語的。
- 「mysterious」よりも抽象的で難解な雰囲気、やや文語的。
- cryptic (クリプティック): “隠された意味をもつ”
- 情報が暗号めいているときなどに使い、短いメッセージなどにもよく使われる。
- 情報が暗号めいているときなどに使い、短いメッセージなどにもよく使われる。
- uncanny (アンキャニー): “不気味なほど奇妙な”
- 怖さや不気味さに焦点が当たる。
- 怖さや不気味さに焦点が当たる。
- strange (ストレンジ): “奇妙な”
- 一般的で、広い意味の「変な、不思議な」。
反意語
- obvious (明白な)
- clear (はっきりとした)
- straightforward (単純明快な)
いずれも、「謎めいていない、わかりやすい」というニュアンスを指します。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /mɪˈstɪəriəs/(米国発音: ミスティアリアス), /mɪˈstɪərɪəs/(英国発音: ミスティアリアス)
- アクセント: 「mysté-ri-ous」の “ste” の部分にやや強勢が来ます。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 大きくは変わりませんが、アメリカ英語では “r” をしっかり発音し、母音がややフラット気味になります。イギリス英語は “r” の発音が弱く、舌を巻かないので違いが感じられるでしょう。
- よくある発音ミス: “my” を “mai” と伸ばしたり、末尾を “-ri-ous” でなく “-ri-us” とあっさり発音してしまったりする間違いが起きやすいです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “misterious” と書いてしまう誤りが多い。
- 同音異義語の混同: “mystery” (名詞) と“mysterious” (形容詞) を混同しがち。
- 名詞扱いの混乱: “mysterious” は形容詞であり、名詞として用いる場合は “the mysterious” と抽象的概念になるが、通常は推奨されない。
- TOEIC・英検など試験対策: 長文中にしばしば登場するため、文脈把握で「謎めいたもの、神秘的なもの」と理解できるようにしておくと良い。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- スペリングのポイント: “y” → “i” → “ou” → “s” の並びに留意。
- ストーリーで覚える: 「ミステリー小説のタイトル」によく使われる形容詞、とイメージすると覚えやすい。
- 音感で覚える: “mis” + “teer” + “ee” + “uhs” と4つのかたまりに分けて練習。
- 関連付け: 「mystery」と「mysterious」は親子のような関係(名詞と形容詞)。たとえば“mystery novel”と“mysterious atmosphere”をセットで覚えると頭に入りやすい。
まとめ
「mysterious」は、名詞としての用法は非常にまれで、通常は「形容詞」として「謎めいた」「神秘的な」という意味を表します。スペルや発音に気をつけながら、文学的・抽象的なニュアンスや日常会話からビジネスシーンまで幅広く使える単語なので、関連する表現(mystery, mysteriously, etc.)と一緒にまとめて覚えると効果的です。
神秘的な,不思議な
理解(説明)しがたい,不可解な,なぞの