元となった辞書の項目
missing
解説
1. 基本情報と概要
単語: missing
品詞: 形容詞 (adjective)
意味 (英語): not present or not able to be found
意味 (日本語): 見つからない、失われている、欠けている
「missing」は「どこかにあるはずなのに存在していない」「何かが見当たらない」というニュアンスの形容詞です。何かが行方不明であったり、欠けていたりする場面で使われます。
活用形
- 形容詞のため直接的な活用形(動詞のような変化)はありませんが、派生形として「miss」という動詞や、「missed」という過去形の動詞、「misses」という三人称単数形動詞などがあります。
- 「missing」は元々「miss」の進行形・現在分詞形から派生して形容詞として使われています。
他の品詞形
- 動詞: miss (「〜を逃す」「〜が無いのを寂しく思う」「見逃す」など)
- 例: I miss your smile. (あなたの笑顔が恋しい / 寂しい)
- 名詞: なし(「a miss」という場合は「失敗」や「逃し」の名詞的用法を指すことがありますが、「missing」とは別扱いです)
CEFRレベルの目安
- B1 (中級): 日常会話やニュースに登場しやすく、状況説明の際に頻繁に使われることからB1レベル程度と考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: miss
- 「いなくなる」「逃す」「欠ける」という意味合いを持つ動詞
- 接尾語: -ing
- 動詞を進行形にするときや形容詞化するときに付く。ここでは形容詞としての用法。
関連語・派生語
- miss (動詞)
- missed (動詞の過去形)
- missing out (「機会などを逃すこと」; 句動詞 “miss out” の形)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- missing person → 「行方不明の人」
- missing item → 「失くなった品物」
- missing link → 「失われたつながり/空白を埋める要素」
- missing piece → 「欠けている部分、ピース」
- missing puzzle piece → 「パズルで足りないピース」
- missing data → 「欠損データ」
- go missing → 「行方不明になる」
- report someone missing → 「誰かが行方不明だと届け出る」
- fill in the missing details → 「不足している詳細を埋める」
- check for missing values → 「(データなど)欠損値の確認をする」
3. 語源とニュアンス
語源:
- 「missing」は動詞「miss」(古英語で “missan” 「失敗する、逃す」が由来) に由来し、進行形「-ing」が形容詞的な機能を兼ねているものです。
- 「miss」は「何かを外す」「〜に気づかない」という概念から、「いなくて寂しい」「不足」「恋しがる」など多彩な含意を持つようになりました。
ニュアンス・使用時の注意:
- 「missing」と言うと、だいたい「本来あるはずのものがなくなっている」という少し切迫感のあるイメージがあります。いわゆる「行方不明」のニュアンスが強いです。
- 口語・文章表現どちらでも広く使われますが、「go missing」は口語でもよく使われる定型フレーズです。
4. 文法的な特徴と構文
- 「missing」は形容詞として、名詞を修飾する置き方をします。
例: “The missing documents have finally been found.” (その紛失していた書類がようやく見つかった) - 動詞 “go” と組み合わさった “go missing” はよく使われるイディオム的な表現で、「行方不明になる」「なくなる」を意味します。
可算・不可算
- 形容詞なので、直接的に可算・不可算の区別はありません。
フォーマル/カジュアル
- 一般的に両方の文脈で使えますが、文書では「The document is missing.」のようにフォーマルにも使われます。
- 口語では「Something’s missing.」と軽めに使われることも多いです。
5. 実例と例文
日常会話での例文 (3つ)
- “My keys are missing. I can’t find them anywhere.”
(鍵が見当たらない。どこにもないよ。) - “There’s something missing from this recipe; it doesn’t taste right.”
(このレシピ、何か足りない気がする。味がいまいちだよ。) - “I just realized my phone’s missing! Did I leave it in the taxi?”
(携帯がないことに気づいた!タクシーに置いてきちゃったのかな?)
ビジネスでの例文 (3つ)
- “We discovered some missing documents in the quarterly reports.”
(四半期報告書でいくつかの書類が抜けていることが分かりました。) - “Could you check if there are any missing items from the shipment?”
(出荷分に不足している品がないか確認してもらえますか?) - “We noticed missing information in the client’s feedback form.”
(クライアントのフィードバックフォームに不足情報があることに気づきました。)
学術的な文脈 (3つ)
- “The researchers had to handle missing data by employing statistical imputation methods.”
(研究者は欠損データを統計的補完手法を使って処理しなければならなかった。) - “There is a missing link in the evolutionary chain, and further research is necessary.”
(進化の過程において見つかっていない繋がりがあり、更なる研究が必要だ。) - “Any missing variables in the experiment could invalidate the results.”
(実験で足りない変数があると、結果が無効になる可能性がある。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- absent (不在の)
- 「その場に存在していない」という意味。学校や職場にいない場合などに使われるが、「missing」ほど「行方不明」の切迫感はない。
- 「その場に存在していない」という意味。学校や職場にいない場合などに使われるが、「missing」ほど「行方不明」の切迫感はない。
- lost (失われた、道に迷った)
- 「失った」というニュアンスが強く、「missing」と比べると「戻ってくるかどうか分からない」という印象がやや強い。
反意語 (Antonyms)
- present (存在している)
- 物や人がその場にある・いる。
- 物や人がその場にある・いる。
- found (見つかった)
- 既に発見された状態を表す。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈmɪs.ɪŋ/
- 強勢 (アクセント): 第一音節「mis」にアクセント (強勢) が置かれます。
- アメリカ英語 / イギリス英語: 発音上の大きな違いはありませんが、アメリカ英語では「ミシング」にやや近く、イギリス英語では第一音節をややはっきり /mɪsɪŋ/ と発音する傾向があります。
- よくある間違い: 「ミッシング」と「ミッシン」を混同したり、最後の「-ing」を弱く発音しすぎて伝わりにくいことがあります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “mising” や “missin” のように -s- の数を間違えたり、「-g」を落としがちです。
- 同音異義語との混同: “Miss-ing” と捉えて「女性に対する敬称 Miss」と混同しないように注意。
- 試験対策: TOEIC等のリスニングで “missing” が聞き取りにくい場合があるため、発音に慣れておくと便利です。また、リーディングでも「欠損データ」や「行方不明」の意味としてビジネス文脈でよく出題されます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「missing」は「Miss + ing」で「何かをミスして欠けている、行方不明である」と覚えるとイメージしやすいです。
- 「ゴミシング (go missing)」というフレーズで覚えると「いなくなる」という動きのニュアンスがわかりやすいかもしれません。
- 「何かが行方不明になってミッシング」というストーリーを思い浮かべると定着しやすいでしょう。
以上が「missing」の詳しい解説です。行方不明や不足感を表すニュアンスとして覚えておくと便利です。ぜひ書き言葉・話し言葉の両方で活用してみてください!
意味のイメージ
意味(1)
粉失した,行方不明の
意味(2)
欠けている,ない(lacking)
意味(3)
《the ~;名詞的に》行方不明者