advanced
以下では、形容詞「advanced」を、学習者が理解しやすいようにできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英単語: advanced
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語):
• highly developed or complex
• far ahead in progress or knowledge
意味(日本語):
• 高度に発達した、高度な
• 進んだ、先進的な、先を行く
• (学習や能力などが) 上級の段階にある
「advanced」は、何かがとても進んだ段階や状態にあることを示す単語です。例えば、技術や学習レベルなどが“基本レベル”や“中級レベル”を超えて、“高度で上級レベル”を指すときに使われます。より専門性が高く、複雑または深みのある状態を表します。
活用形
形容詞なので、原則的には形が変化しません。比較級・最上級は “more advanced” / “most advanced” と、more / most を使って表します。
- advanced → more advanced → most advanced
他の品詞形 (例)
- advance (動詞): 前進する、促進する
例: to advance in one’s career - advance (名詞): 前進、進歩、向上
例: a technological advance
CEFRレベル目安
• B2 (中上級) 〜 C1 (上級)
「advanced」は比較的高いレベルの語彙に含まれるため、日常会話では上級学習者目線で使われることが多いです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- ad- (接頭語): 「〜へ」や「〜に向かって」を表すラテン語由来の接頭語
- vance: ラテン語 “abante (前へ)” に由来する形から派生
「advance」という動詞の派生形として「advanced (形容詞)」が作られています。
派生語・関連語
- advance (動詞): 前進する、進める
- advancement (名詞): 進歩、向上、昇進
- advancing (現在分詞形): 前に進んでいる、進歩している途中の
よく使われるコロケーション(共起表現)10個
- advanced technology
(高度な技術) - advanced level
(上級レベル) - advanced course
(上級コース) - advanced degree
(上級学位、修士・博士号など) - advanced stage
(進んだ段階) - advanced payment
(前払い、先払い) - advanced knowledge
(高度な知識) - advanced techniques
(高度な手法・技術) - advanced age
(高齢、年を重ねた状態) - advanced learners
(上級学習者)
3. 語源とニュアンス
語源
「advanced」は、もともと “advance (前進する、進める)” に由来し、さらにラテン語の “ad-” (〜の方へ) と “vant” (前へ) にルーツがあります。歴史的には「前へ進んでいる」「先を行く」というニュアンスを伴う言葉として使われてきました。
ニュアンス・使用上の注意
- ある分野やレベルで“標準より先を行く”ことを強調します。
- 技術・学習・知識などに対して使うとき、褒め言葉や優れているというポジティブな意味合いが多いです。
- フォーマル・カジュアル問わず使われますが、「かなり高度な状態」を示すため、ビジネスや学術的な場面でも自然に使われます。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞として名詞を修飾する
- an advanced course (上級コース)
- advanced technology (高度な技術)
- an advanced course (上級コース)
be 動詞 + advanced の形で補語になる
- This system is very advanced.
(このシステムはとても高度だ)
- This system is very advanced.
比較級・最上級は “more advanced,” “most advanced” を用いる
- This is a more advanced method.
- He used the most advanced technology available.
- This is a more advanced method.
フォーマル / カジュアル
- 一般的にフォーマルにもカジュアルにも違和感なく使用できる語です。
- 書き言葉・話し言葉どちらにも対応しますが、文脈的に「高レベル」や「高度」などを指すため、学術的・専門的な場面での使用頻度が特に高いです。
5. 実例と例文
日常会話での例文
“I’m taking an advanced cooking class this weekend.”
(今週末、上級料理教室に通う予定だよ。)“Her phone uses advanced facial recognition.”
(彼女の携帯は高度な顔認証を使っている。)“He’s reached an advanced level in karate.”
(彼は空手で上級レベルに達している。)
ビジネスでの例文
“We’re developing an advanced marketing strategy for the new product.”
(新商品用に高度なマーケティング戦略を立案しています。)“Our company invests heavily in advanced research and development.”
(当社は先進的な研究開発に多額の投資を行っています。)“This advanced software will streamline our workflow.”
(この高度なソフトウェアによって、私たちの作業効率が向上します。)
学術的・専門的な文脈での例文
“Advanced studies in quantum physics require a solid mathematical background.”
(量子物理学の上級研究には堅固な数学的素養が必要です。)“The advanced algorithm significantly reduces computational time.”
(その高度なアルゴリズムは計算時間を大幅に削減する。)“Researchers are looking into advanced methods of data encryption.”
(研究者たちは高度なデータ暗号化手法を模索している。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- high-level (ハイレベルの)
- より口語的で、単純に「レベルが高い」ことを強調する。
- より口語的で、単純に「レベルが高い」ことを強調する。
- sophisticated (洗練された)
- 「洗練」や「複雑」さを強調し、機械や技術の高度さも表す。
- 「洗練」や「複雑」さを強調し、機械や技術の高度さも表す。
- developed (発達した)
- 社会やテクノロジーなどが充分に発達している様子を示す。
- 社会やテクノロジーなどが充分に発達している様子を示す。
- cutting-edge (最先端の)
- 「最先端である」ことを示し、よりイノベーティブな響きを持つ。
- 「最先端である」ことを示し、よりイノベーティブな響きを持つ。
反意語 (Antonyms)
- basic (基本的な)
- elementary (初歩的な、基礎的な)
- beginner-level (初心者レベルの)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- イギリス英語: /ədˈvɑːnst/
- アメリカ英語: /ədˈvænst/
いずれも “ad-VANCED” のように、第二音節「vanced」にアクセントがあります。
- イギリス英語では「ヴァーンスト (vɑːnst)」
- アメリカ英語では「ヴァンスト (vænst)」のような音になります。
よくある発音の間違い
- 頭に強勢を置いて “AD-vanced” と言ってしまう
- “d” や “v” の発音があいまいになり、/æ/ と /ɑː/ を混同する
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “advanced”の “d” と “c” の順番を間違えて“advanecd”などと書きがち。
- “advanced”の “d” と “c” の順番を間違えて“advanecd”などと書きがち。
- 用法の混同
- 名詞 “advance” と形容詞 “advanced” を混同。「進歩(名詞)」と言いたい時は “advance” か “advancement”。
- 名詞 “advance” と形容詞 “advanced” を混同。「進歩(名詞)」と言いたい時は “advance” か “advancement”。
- 語感のレベル感
- “advanced” と言えば本当に高度で上級の意味合いが強いので、まだ「中級」に対して使うのは適切でない場合がある。
- “advanced” と言えば本当に高度で上級の意味合いが強いので、まだ「中級」に対して使うのは適切でない場合がある。
試験対策や資格試験について
- TOEICや英検などでは、「個人的スキルが上級レベルである」「高度な技術」などを表す選択肢・文脈で出題されることがあります。
- 文脈上、 “advanced” の程度が他の選択肢 (例えば“improved” や “sophisticated” など) と比較されることもあるので、意味の差を区別できるようにしましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ad-」は「前へ」というニュアンス。そこに “vance” (前へ進む) が加わり、「より先のステージへ行った状態 = 高度・上級」というイメージを思い浮かべると覚えやすいです。
- つづりのポイントは、語尾の「-ced」を間違えないようにすること。
- 学習時には“All advancements are advanced but not all advanced things are just ‘advancements’” などのフレーズを自分で作って区別して覚えると良いでしょう。
以上が形容詞「advanced」の詳しい解説になります。何かが「先に進んでいて、高度レベルになっている」というニュアンスを持つ便利な単語なので、ぜひ使いこなせるようにしてみてください。
進出した,前進した
進歩した
(時が)進んだ,進行した
上級の,高等の