元となった辞書の項目
matter
解説
1. 基本情報と概要
単語: matter
品詞: 動詞 (主に自動詞)
活用形:
- 原形: matter
- 三人称単数現在形: matters
- 過去形: mattered
- 過去分詞形: mattered
- 現在分詞形: mattering
意味(英語): to be important or significant
意味(日本語): 「重要である」「意味を持つ」という意味です。何かが「重要かどうか」を表現する際に使います。「あれは大事だ」「これには意味があるよ」といったシーンで使われます。
CEFRレベル: B1(中級)
→ 「自分の意見を言う」「意思表示をする」などの日常会話の中でよく登場します。
他の品詞としての例
- 名詞 (a matter): 「問題」「事柄」という意味で使われます。例: a serious matter (深刻な問題)
- 動詞 (to matter): 「重要である」という意味
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “matter”
- ラテン語の “materia(材料・物質)” が由来で、「本質的に重要であるもの」というニュアンスを含みます。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- It doesn’t matter.(問題ないよ/気にしなくていいよ)
- Does it really matter?(本当に重要なの?)
- Matter of time.(時間の問題)
- Matter of fact.(事実の問題/実際のところ)
- That’s all that matters.(それこそが重要だ)
- No matter what.(何があっても/たとえ何でも)
- No matter how.(どんなふうにしても)
- It doesn’t matter to me.(私には関係ない/私にとっては重要ではない)
- Make matters worse.(事態を悪化させる)
- Take matters into one’s own hands.(自分自身で事態を収拾する/自力で解決に乗り出す)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語 “materia” → フランス語 “matière” → 英語 “matter” へ変化。もともと「物質」「材料」「題材」を指す言葉だったのが、抽象的に「重要なこと」へと広がりました。
ニュアンスや注意点
- 「重要性」を指すので、相手が気にしていること・議題の核心について話すときに用いられます。
- カジュアルな会話では “It doesn’t matter.” や “Does it really matter?” のように頻繁に使われます。
- フォーマルな文章でも「重要であるかどうか」を述べるときに使用できますが、あまり格式ばった表現ではありません。幅広い場面で使える便利な語です。
4. 文法的な特徴と構文
自動詞としての使い方:
- “It matters.” / “It doesn’t matter.” / “Does it matter?”
- 「それは重要だ/重要ではない/重要なの?」という意味で、目的語を直接取らないのが特徴です。
- “It matters.” / “It doesn’t matter.” / “Does it matter?”
前置詞「to」 と一緒に用いる:
- “It matters to me.”
- 「私にとっては重要だ」というニュアンス。
- “It matters to me.”
イディオム的な表現:
- “No matter what” / “No matter how” / “No matter where” など: 「たとえ何(どこ、どう)であろうと」という意味を表します。
- “As a matter of fact”: 「実際のところ」や「実は」というフレーズで、会話のつなぎ表現に使われます。
- “No matter what” / “No matter how” / “No matter where” など: 「たとえ何(どこ、どう)であろうと」という意味を表します。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “It doesn’t matter if we go by bus or train; both are fine.”
- バスで行こうが電車で行こうがどちらでも構わないよ。
- バスで行こうが電車で行こうがどちらでも構わないよ。
- “Does it really matter what other people think?”
- 他の人がどう思うか、本当に気にする必要があるの?
- 他の人がどう思うか、本当に気にする必要があるの?
- “I’m telling you, it doesn’t matter how late we arrive; they’ll still let us in.”
- 何時に着いても大丈夫だってば。まだ入れてくれるよ。
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “It doesn’t matter which vendor we choose, as long as they meet the budget.”
- 予算内に収まるなら、どの業者を選んでも問題ありません。
- 予算内に収まるなら、どの業者を選んでも問題ありません。
- “Whether we launch in June or July doesn’t matter as much as the quality of the product.”
- 6月にローンチしようが7月にしようが、それよりも製品の品質の方が重要です。
- 6月にローンチしようが7月にしようが、それよりも製品の品質の方が重要です。
- “In the end, what truly matters is how satisfied our customers are.”
- 結局のところ、最も重要なのは顧客満足度です。
学術的な文脈での例文(3つ)
- “It matters greatly in research to verify all sources and data.”
- 研究においては、すべての情報源とデータを検証することが非常に重要です。
- 研究においては、すべての情報源とデータを検証することが非常に重要です。
- “The methodology you choose matters for the validity of your experiment.”
- 選択する方法論は、実験の妥当性に大きく影響を及ぼします。
- 選択する方法論は、実験の妥当性に大きく影響を及ぼします。
- “In scientific discourse, it matters that results are reproducible by other researchers.”
- 科学的議論では、他の研究者が再現可能であることが重要です。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “count”(重要である)
- “Your efforts count.” は “Your efforts matter.” とほぼ同義ですが、より「数えられるほどだった、効果があった」というイメージを持つ場合が多いです。
- “Your efforts count.” は “Your efforts matter.” とほぼ同義ですが、より「数えられるほどだった、効果があった」というイメージを持つ場合が多いです。
- “signify”(意味する/重要である)
- “It signifies how important this issue is.” は、もう少しフォーマル&抽象的な表現です。
- “It signifies how important this issue is.” は、もう少しフォーマル&抽象的な表現です。
- “make a difference”(違いを生む/重要性を持つ)
- “This project will make a difference in our community.” は、「影響を及ぼす」ニュアンスが強いです。
反意語
- “be irrelevant”(無関係である/重要ではない)
- “This data is irrelevant to our current problem.” は、「関係ない」というニュアンス。
- “This data is irrelevant to our current problem.” は、「関係ない」というニュアンス。
- “be unimportant”(重要ではない)
- “The minor details are unimportant compared to the main goal.” は、明確に「重要でない」と述べる表現。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- イギリス英語 (BrE): /ˈmæt.ər/
- アメリカ英語 (AmE): /ˈmæ.t̬ɚ/
- イギリス英語 (BrE): /ˈmæt.ər/
強勢(アクセント):
- “mat” の部分(第1音節)にアクセントがきます。
- イギリス英語では [t] がはっきり発音される傾向があり、アメリカ英語では [t] が [t̬] としてやや柔らかく発音されます。
- “mat” の部分(第1音節)にアクセントがきます。
よくある発音ミス:
- “mater” / “meter” のように母音の長さ・子音の発音がズレるケース。
- “ma-” の母音を曖昧にしすぎて “meh-” のようにならないよう注意。
- “mater” / “meter” のように母音の長さ・子音の発音がズレるケース。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “matter” の “tt” を1つにして “mater” と書いてしまう。
- “material” との混同: “material” は「材料」「物質」の意味で、動詞としては使えません。
- “No matter” の表現を覚えると混乱が少なくなる: “No matter what/haw/when…”。
- TOEIC/英検などでは「重要性を表す表現」として出題される可能性あり。 “It doesn’t matter” や “what really matters is…” のように、設問の中で意味を問う問題が出ることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「どれぐらい物質的に(物質=matter)重要なの?」というストーリーで覚えるとイメージしやすいです。もともと “matter” は「物質」という意味を持つ名詞でしたが、それが転じて「本質的に重要な存在=問題・大事」に変わってきた、とイメージすると定着しやすくなります。
- “It doesn’t matter” のフレーズを口に出して練習し、スムーズに言えるようになると、自然と「matter」の使い方の感覚をつかめます。
- スペリングのポイント: “mat + ter”。「マット (mat)」と「er」で区切って覚えるとミスが減ります。
以上が、動詞「matter」の詳細な解説です。日常会話からビジネスまで頻繁に登場する重要な単語ですので、ぜひしっかり使いこなせるように練習してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
重要である,大切である