最終更新日:2025/07/27

彼らは無視して歩いて通り過ぎた。

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They walked past, ignoring me.

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元となった辞書の項目

past

副詞

過ぎて,通り越して

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解説

以下では、副詞としての “past” を中心に、多角的な視点から解説します。


1. 基本情報と概要

単語: past

品詞: 副詞 (adverb)

意味 (英語): (adv.) beyond or by something, especially in terms of passing in space or time

意味 (日本語): (副詞) 「通り過ぎて」「過ぎ去って」という意味です。物理的に何かのそばを通り過ぎるイメージや、時間がある時点を経過して先に進んだイメージがあります。「○○を過ぎて行く」といった文脈で使われることが多い単語です。比較的カジュアルな場面でもビジネスでも使えます。

【活用形について】


  • 副詞 “past” は、形そのものに変化(活用)はありません。過去形や三人称単数形といった動詞的な活用もありません。常に “past” のままです。

  • ただし、“past” は他の品詞(形容詞・前置詞・名詞)としても使われます。詳しくは後述します。

【他の品詞の例】


  • 形容詞: “past achievements” (過去の功績)

  • 前置詞: “It’s five past ten.” (10時5分過ぎです)

  • 名詞: “Let’s not dwell on the past.” (過去のことにこだわるのはやめましょう)

【CEFRレベルの目安】


  • B1(中級): 基本的な語彙として日常会話や文章で登場し、「時間や場所を通り過ぎる」という概念が理解できていれば使いこなせる単語です。


2. 語構成と詳細な意味

“past” という単語は、接頭語・接尾語が特別に付いているわけではなく、単一の形で使われます。

派生語・関連語


  • “pastime” (気晴らし、娯楽) — time(時間)と結びつき、「時間を過ごすもの」を表す

  • “surpass” (他動詞: 超える、まさる) — “sur-” (「上を」や「越える」の意) + “pass” に関連

  • “pass” (通り過ぎる) — 語源的に関連し、動詞として「通り過ぎる」、名詞として「通行証」など

よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)


  1. go past …(…を通り過ぎる)

  2. walk past …(…のそばを歩き過ぎる)

  3. rush past …(…のそばを急いで通り過ぎる)

  4. slip past …(…をこっそり通り抜ける/過ぎる)

  5. drive past …(…を車で通り過ぎる)

  6. move past …(…を乗り越えて先へ進む/過ぎ去る)

  7. look past …(…を見越す、…より先を見る)

  8. shoot past …(…を素早く通り過ぎる)

  9. whisk past …(さっと … のそばを通り過ぎる)

  10. fly past …(…を飛んで通り過ぎる、あっという間に過ぎる)


3. 語源とニュアンス

語源


  • “past” は中英語(Middle English)の “past” から来ており、さらに古フランス語の “passé” を経由しています。ラテン語の “passus”(通り過ぎる)にも由来があります。

  • もともとは「何かを ‘通り抜ける・通過する’」という概念を表し、そこから「時間が過ぎる・超えていく」という意味も持つようになりました。

ニュアンス・使用時の注意


  • 空間的にも時間的にも「通り越す」イメージを表す単語です。

  • 口語・文章のどちらでも使われますが、主にカジュアルなシーンからフォーマルな文書まで幅広く対応可能です。

  • 特に “past” は前置詞として「~時を過ぎて」「~を越えて」という意味でも頻繁に用いられるため、混乱しやすいですが、今回の焦点は「副詞」である点に注意してください。


4. 文法的な特徴と構文

副詞 “past” の一般的な構文


  • “(動詞) + past + (目的語)”

    例: “I walked past the coffee shop.”

  • “past” のあとに名詞や代名詞が続き、何を通り過ぎたのかを示すことが多いです。

他の品詞との比較


  • 前置詞としての “past” は “past + 名詞” の形で、「…を過ぎて」という意味

    例: “It’s five past three.” (3時5分過ぎ)

  • 形容詞としての “past” は「過去の」「今は過ぎた」

    例: “his past experience” (彼の過去の経験)

  • 名詞としての “the past” は「過去」

    例: “forget the past” (過去を忘れる)

いずれの品詞でも、“past” は基本的に「通り過ぎる・過ぎ去った」というニュアンスを内包しています。


5. 実例と例文

副詞 “past” を中心としつつ、さまざまな文脈での例文を示します。

5-1. 日常会話での例 (3つ)


  1. “I walked past the bakery on my way home.”

    (家に帰る途中でパン屋の前を通り過ぎたよ。)

  2. “She ran past me without saying a word.”

    (彼女は何も言わずに私の前を駆け抜けていった。)

  3. “The bus went past so quickly that I almost missed it.”

    (バスがあまりに素早く通り過ぎたので、乗り損ねるところだったよ。)

5-2. ビジネスシーンでの例 (3つ)


  1. “Our competitor just raced past us in total sales.”

    (競合他社が総売上であっという間に私たちを追い抜きました。)

  2. “The deadline slipped past before we noticed.”

    (気づかないうちに締め切りが過ぎてしまいました。)

  3. “He walked past the conference room without stopping.”

    (彼は会議室の前を通り過ぎるだけで、立ち寄りませんでした。)

5-3. 学術的/フォーマルな文脈での例 (3つ)


  1. “The data suggests that time has moved past the point of mere hypothesis.”

    (データは、単なる仮説だった段階をすでに過ぎていることを示唆しています。)

  2. “As we progress past the initial study phase, we’ll collect more precise data.”

    (最初の研究段階を通り過ぎるにつれ、より正確なデータを収集する予定です。)

  3. “The presentation went past the allocated time, causing a scheduling conflict.”

    (プレゼンテーションが割り当て時間をオーバーしてしまい、スケジュールに支障をきたしました。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. by (副詞的に “通り過ぎて” のニュアンス)

    例: “He rushed by me.” (急いで私の前を通り過ぎた)

    → “by” は一瞬で通過するイメージ

  2. beyond (前置詞/副詞で “~を越えて”)

    例: “He moved beyond the usual boundary.” (彼はいつもの境界を越えて進んだ)

    → 物理的・抽象的な「越える」イメージ

  3. onward (主に副詞で “先へ進んで”)

    例: “We continued onward despite the obstacles.” (障害があっても先へ進み続けた)

反意語 (Antonyms)


  • “before” (時間・空間的に「~の前に」)

    例: “He stood before me in line.” (彼は私の前に並んでいた)

  • ただし、副詞としての “before” は「以前に」という意味が中心なので、文脈よっては対立しにくい場合もあります。


7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA:


    • イギリス英語 (BrE): /pɑːst/

    • アメリカ英語 (AmE): /pæst/


  • 強勢(アクセント): 1音節の単語のため、強勢は “past” 全体にかかります。

  • よくある発音の間違い:


    • アメリカ英語では “パスト” のように /pæst/ で、母音が “æ” になる。

    • イギリス英語では “パースト” に近い /pɑːst/ の発音が一般的です。


  • 両者とも語尾の “t” をはっきり発音する場合が多いですが、カジュアルな発音では /pɑːs/ や /pæs/ のように /t/ が弱く聞こえることもあります。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • “past” と “passed” の混同:


    • “passed” は動詞 “pass” の過去・過去分詞形。「通り過ぎた」「合格した」などを表します。

    • “past” はもともと形容詞・副詞・前置詞・名詞など、さまざまな品詞で使われ、綴りも意味も異なるので注意が必要です。


  • スペルミス: “past” を “passt” や “pasts” と書いてしまう誤り。

  • 試験対策: TOEICや英検などでも、前置詞や副詞としての “past” を正しく理解しているか、または “passed” との区別がついているかがよく問われます。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “past” は「pass + t」と考えると、「通り過ぎる (pass)」「時間が過ぎる (pass)」のイメージに “t” がついた語、と覚えられます。

  • 「過ぎ去る」「通り抜ける」「前を通っていく」というビジュアルを意識しておくと、スペリングや使い方を思い出しやすいです。

  • “past” は一見短い単語ですが、前置詞・副詞・形容詞・名詞とたくさんの用法があるので、ひとまとめにイメージで覚えると混乱を減らせます。


以上が、副詞 “past” を中心とした詳細解説です。空間や時間を「通り過ぎていく」イメージをしっかりつかむと、自然に使いこなせるようになるでしょう。

意味のイメージ
past

和英例文問題 / 入門英単語(CEFR-J A1)

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