元となった辞書の項目
carefully
解説
以下では、副詞「carefully」をできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
意味 (英語・日本語)
- 英語: “carefully” = “in a way that is attentive or cautious”
- 日本語: 「注意深く」「慎重に」。物事をするときに気をつけて行う様子を表します。「大事に扱う、きちんと注意を払う」というニュアンスを持ち、何かを行うときに注意を払って行動するときに使われる単語です。
品詞
- 品詞: 副詞 (adverb)
活用形
- 副詞であるため、語形変化はしません。
例: careful (形容詞) → carefully (副詞)
他の品詞になった場合
- care (名詞):「世話、注意、用心」などを意味します。
- care (動詞):「気にかける、大切に思う」という意味になります。
- careful (形容詞):「注意深い、慎重な」という意味になります。
- careless (形容詞):「不注意な、軽率な」という意味になります。
- caretaking (名詞/形容詞):「世話をすること/世話をするための」といった意味があります。
CEFRレベル
- B1(中級)
中級程度で、一般的なコミュニケーションにおいて頻繁に使われる語彙です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “care” + “-ful” + “-ly”
- care:注意・世話
- -ful:〜に満ちた(形容詞を作る接尾語)
- -ly:副詞を作る接尾語
- care:注意・世話
「careful」で「注意深い」という形容詞になり、“carefully”はその副詞形として「注意深く」を意味します。
代表的な派生語や関連語
- care (名詞/動詞)
- careful (形容詞)
- careless (形容詞)
- caretaker (名詞)
コロケーションと関連フレーズ(10個)
- read carefully(注意深く読む)
- drive carefully(安全運転をする / 注意深く運転する)
- handle carefully(慎重に扱う)
- plan carefully(綿密に計画する)
- check carefully(念入りに確認する)
- listen carefully(じっくり聞く)
- think carefully(よく考える)
- pack carefully(丁寧に荷造りする)
- examine carefully(細心の注意を払って調べる)
- write carefully(ていねいに書く)
3. 語源とニュアンス
語源
- “care”は古英語の“caru”に由来し、「心配、苦労、注意」といった意味を持ちました。
- そこから「気をつける」「大切に扱う」という意味が派生し、「full of care」=careful(形容詞)へ、さらに副詞形のcarefullyが生まれました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「慎重に」「注意深く」というポジティブなニュアンスがあり、丁寧さや正確さを求める場面で使われます。
- 書き言葉・話し言葉のどちらでも使われますが、重要度や真剣さを強調したいときによく使われます。
- 口語でもカジュアルからフォーマルまで幅広く対応でき、かつビジネスメールのような文書表現でも極めて一般的です。
4. 文法的な特徴と構文
- 副詞なので、主に動詞を修飾します。
例: “You should speak carefully.”(慎重に話すべきです) - 同じ「注意深く」という意味でも、形容詞のcarefulは名詞を修飾または補語として用いられますが、副詞形のcarefullyは動作に対する修飾になります。
- フォーマル/カジュアル両方で使えるため、文脈次第で「ビジネスの丁寧な文面」から「日常会話での寝言のような注意喚起」まで幅広く活躍します。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “Please drive carefully; the roads are slippery today.”
「今日は道路が滑りやすいから慎重に運転してね。」 - “Could you carefully open this box? It’s very fragile.”
「この箱を注意深く開けてもらえる?壊れやすいんだ。」 - “Listen carefully, because this story has a twist.”
「よく聞いて、途中で驚きの展開があるから。」
ビジネスでの例文(3つ)
- “We need to carefully review the contract before signing.”
「サインする前に契約書を入念に確認する必要があります。」 - “Please carefully pack these items for shipment.”
「これらの商品を梱包するときは丁寧にお願いします。」 - “To avoid errors, write the report carefully and double-check the data.”
「ミスを防ぐため、注意深く報告書を書いてデータを再度チェックしてください。」
学術的な文脈での例文(3つ)
- “The researcher carefully analyzed the survey results.”
「研究者はアンケート結果を綿密に分析した。」 - “It is crucial to carefully define the parameters of the experiment.”
「実験のパラメータを慎重に設定することが重要です。」 - “Please read the methodology section carefully, as it contains key details.”
「重要な詳細が含まれているので、方法論の節を注意深く読んでください。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- cautiously(用心深く)
- attentively(注意深く、熱心に)
- meticulously(細心の注意を持って)
- thoroughly(徹底的に、完全に)
- gingerly(非常に慎重に)
- “cautiously” は危険を避けるニュアンスが強く、「用心深く」行動するときに使います。
- “attentively” は相手の話や状況を十分に「注意を向けて」聞く/見るニュアンスを伴います。
- “meticulously” は「細かいところまで正確に・丁寧に」注意を払うイメージです。
- “thoroughly” は「徹底的に、完全に」という意味が強く、細部まで漏れなく調べるニュアンスが加わります。
- “gingerly” は「恐る恐る、非常に慎重に」というようなニュアンスで、恐れ・ためらいを伴うときに使われます。
反意語 (Antonyms)
- carelessly(不注意に、軽率に)
- recklessly(向こう見ずに)
- thoughtlessly(配慮なく、軽々しく)
- どれも「注意不足・軽率」ということで、carefullyとは逆の意味を持ちます。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA表記: /ˈkeə.fəl.i/(イギリス英語), /ˈker.fəl.i/(アメリカ英語)
- アクセントは最初の音節「care-」に置かれます。
- アメリカ英語の発音では [kér-fəl-i] のように「r」がやや強めに発音されます。
- イギリス英語では [keə-fəl-i] のように「エア」の音が入るイメージです。
- よくある間違いとして、語中に余分な “l” を入れたり(例: “carefullly”)、語尾の “-ly” の音を弱く発音しすぎたりすることがあります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “carefuly” や “carefullly” のように “l” の数で混乱することがありますが、正しくは “careful + ly” → “careful*ly*”。
- 形容詞 “careful” と混同してしまう: 慣れていないうちは形容詞と副詞を混同しやすいので、品詞を意識しましょう。
- “careless” との意味の混同: 「careful」とは正反対の意味の形容詞なので間違えないように注意。
- 試験対策: TOEICや英検などで、形容詞・副詞の区別を問われる問題が出題されることがあります。例: “You must drive ______.” → carefully / careful。どちらが正しいかを区別する問題などが典型です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「careful」に「-ly」をつけたら「注意深く」という動作を修飾する副詞だ、と覚えてしまいましょう。
- 「フル(ful)に やさしさ(care)を持って行うイメージ → さらにそれを動作化すると “carefully”。」
- スペルは「careful + ly」で “l” が重ならないように注意して覚えましょう。
- “care” の意味を押さえておくと様々な派生語も一緒に覚えやすくなります。
以上が副詞「carefully」の詳細な解説です。何かを行うときに「慎重に」「注意深く」というニュアンスを伝えたいときに、ぜひ活用してください。
意味のイメージ
意味(1)
注意深く,気をつけて