doing
以下では、動詞「doing」について、文法や語源などさまざまな視点から詳しく解説します。実際には「doing」は英単語「do」の現在分詞形・動名詞形であり、独立した単語というよりも「do」の一形態として使われます。「doing」だけで文中に現れる場合は、動名詞(名詞的役割)であることが多い点に注意しましょう。
1. 基本情報と概要
意味
- 英語: doing
- 日本語: 「すること」「やっているところ」「〜をしている状態」
「do」(=「する」)の進行形や動名詞形として使われる「doing」は、「現在何かを行っている・取り組んでいる」状態や、その行為そのものを名詞っぽく表す単語です。
例: “I’m doing my homework.”(私は宿題をしているところです)
→ 進行形として、いま実際に宿題に取り組んでいるニュアンスを伝えます。
品詞
- 現在分詞 (present participle)
文中で動詞の進行形として使われる(be + doing)。 - 動名詞 (gerund)
文中で名詞の役割(主語、目的語、補語)として使われる。
活用形
「doing」は「do」の一部ですので、基本の活用は「do」の活用をベースにします。
- 原形: do
- 三人称単数現在形: does
- 過去形: did
- 過去分詞形: done
- 現在分詞形 / 動名詞形: doing
例①(現在分詞): “I am doing my best.”
例②(動名詞): “Doing your best is important.”
他の品詞形
- do (動詞)
- does (動詞の三人称単数)
- done (形容詞的に「終えられた」の意味で使うこともある)
CEFRレベルの目安
- 「doing」は「do」のごく初歩的な使い方の一部であるため、CEFRではA2(初級)あたり。ただし、“be + doing”の進行形は英語学習の初期段階(A1〜A2)で学ぶため、比較的早い段階で出会う表現です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: do(「する」)
- 接尾語: -ing(現在分詞・動名詞を作る接尾語)
派生語や類縁語
- undo (動詞) …「もとに戻す」
- redo (動詞) …「やり直す」
- overdo (動詞) …「やりすぎる / やり過ぎる」
- outdo (動詞) …「〜に勝る、〜を凌駕する」
コロケーションや関連フレーズ(10個)
- doing well(元気にやっている)
- doing homework(宿題をしている)
- doing the dishes(皿洗いをしている)
- doing a favor(頼みごとを引き受けている)
- doing business with ~(〜と取引をしている)
- how are you doing?(調子はどう?)
- doing a great job(素晴らしい仕事をしている)
- doing time(服役している)
- doing exercise(運動をしている)
- worth doing(やる価値がある)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「do」は古英語の「dōn」に由来し、「行う」「実行する」などの意味を示していました。
- その派生形として、-ingが付くことで「行為の最中」「行為そのもの」を表す形になったと理解してください。
ニュアンスや使用時の注意点
- 「doing」は「している最中」を強調する進行形の一部として、非常に口語でよく登場します。
- フォーマル・カジュアルを問わず頻繁に使われますが、ビジネス文書などでは進行形よりも「現在形」や「現在完了形」が好まれる場合もあります。
- 動名詞として「Doing something is important.(〜することは大切です)」という表現は文章でもよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
1) 進行形 (be + doing)
- “I am doing my tasks.”(私は自分の作業をしているところです)
- 文中では動詞としての「do」の現在分詞形を用いて進行形を作っています。
- このときの“doing”は補語ではなく、「現在進行形の一部」です。
2) 動名詞 (doing)
- “Doing my tasks on time is my priority.”(時間通りに作業を行うことが最優先です)
- 「すること」という名詞的な働きをしています。
3) イディオム
- “How are you doing?”(調子はどう?)
→ 非常に一般的で口語的な挨拶表現です。 - “What’s doing?”(どうしてるの? or 何か変わったことある?)
→ 砕けたカジュアルな言い方です。
可算・不可算など
- 動名詞の扱いとしては、「doing」は基本的に不可算扱い(数えられない概念)となります。
5. 実例と例文
以下、日常会話・ビジネス・学術的な文脈でそれぞれ3例ずつ示します。
日常会話での例文
- “What are you doing this weekend?”
(今週末は何をするの?) - “I’m just doing some cleaning around the house.”
(家の掃除をしているところだよ) - “Doing this puzzle is really fun!”
(このパズルをするのは本当に楽しいよ!)
ビジネスでの例文
- “I’m doing a market analysis for our new product.”
(新製品のマーケット分析をしているところです) - “Doing regular reports is crucial for effective communication.”
(定期的なレポート作成は効果的なコミュニケーションに不可欠です) - “How are you doing with the project deadline?”
(プロジェクトの締切に向けて進捗はどうですか?)
学術・フォーマルな文脈での例文
- “Doing thorough research before drawing conclusions is essential in academic work.”
(結論を出す前に徹底的にリサーチをすることは、学術的な作業において不可欠です) - “We’re doing a longitudinal study on the effects of early education.”
(私たちは初期教育の影響について、縦断的研究を行っています) - “Doing further analysis will help validate our hypothesis.”
(さらなる分析を行うことで、私たちの仮説の正当性が検証されるでしょう)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- performing(実行している)
- 「舞台で何かを披露する」という意味合いもある。
- 「舞台で何かを披露する」という意味合いもある。
- carrying out(実行中である、遂行している)
- もう少しフォーマルで、「計画などを実行に移す」ニュアンス。
- もう少しフォーマルで、「計画などを実行に移す」ニュアンス。
- executing(実行している)
- フォーマルかつ技術的(特にプログラムや法的文脈で使うことも多い)。
- フォーマルかつ技術的(特にプログラムや法的文脈で使うことも多い)。
それぞれ「doing」と同じように「何かを行う」という意味だが、フォーマル度や状況が少し異なる。
反意語
- stopping(止める、停止する)
- idling(何もしていない、怠けている)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈduː.ɪŋ/ (アメリカ英語・イギリス英語ほぼ同様)
- アクセント(強勢)は第一音節「do」に置かれます:「DOO-ing」のように発音。
- 末尾の -ing は 「イング」とならないように、鼻音の /ŋ/ を意識して「ドゥーイン(グ)」と発音しましょう。
- アメリカ英語とイギリス英語で大きな違いはありませんが、アメリカ英語では「do」の母音がやや丸みを帯びることがあるかもしれません。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- 「dong」と書いてしまうなどのミスに注意。
- 「dong」と書いてしまうなどのミスに注意。
- 同音異義での混同
- 「doing」と「dung(糞)」など、音が微妙に違う言葉と混同しないように気をつけましょう。
- 「doing」と「dung(糞)」など、音が微妙に違う言葉と混同しないように気をつけましょう。
- 進行形と動名詞の区別
- “I’m doing homework.” → 進行形 (be + doing)
- “Doing homework is important.” → 動名詞 (doingが主語)
この違いを文法問題で狙われることが多いので、しっかり区別してください。
- “I’m doing homework.” → 進行形 (be + doing)
試験対策
- TOEICなどでは進行形を問う文法問題や、動名詞と不定詞を区別する問題に「doing」がよく登場します。
- 英検でも、動名詞を使った構文問題などでしばしば出題されます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「doing」は「do」+「ing」で「している最中!」というイメージ。
- 「行為自体を名詞化」したいときも「doing」と押さえておくと便利です。
- “How are you doing?”の挨拶フレーズをイメージすると一番覚えやすいでしょう。
まとめ
「doing」は「する」を意味する動詞「do」の現在分詞形あるいは動名詞形で、進行中の行為やその行為自体を指す非常に重要な形です。日常会話からビジネス、学術まで幅広く使われるので、進行形(be + doing)と動名詞(名詞の役割をするdoing)の使い分けをしっかり押さえましょう。気軽に「What are you doing?」などから使い始めるのがおすすめです。
doの現在分詞・動名詞
すること, 大変な仕事
行動, 振る舞い
ちょっとしたもの