最終更新日:2025/11/04
《時を表す名詞を伴って》だいたい…ころに(《話》around) / 周囲に(《米》around) / 《英》あちこちに,点々と(《米》around) / 《英》あたりに(《米》around) / 《しばしば数詞と共に用いて》およそ,約 / ぐるっと回って,反対の位置(方向)に(《米》around) / 順番に,交互に
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元となった辞書の項目
about
解説
副詞 “about” の詳細解説
1. 基本情報と概要
英語: about
日本語: おおよそ、ほとんど、だいたい
副詞としての “about” は、「およそ」「ほとんど」「だいたい」などの意味を持ち、何かの数量や状態が「ざっくりと」どの程度かを表すときに使われます。
「このくらいの量/程度だよ」「はっきりとは分からないけれど、この辺りだよ」というニュアンスで、非常に日常的に使われる単語です。
- 品詞: 副詞 (adverb)
- 活用形: 副詞なので、一般的に活用はありません。
他の品詞として: “about” は前置詞 (例: “about the house”)、形容詞や副詞句の一部としても使われる場合があります。ここでは副詞用法にフォーカスします。
CEFRレベル: A2(初級)
日常の会話や簡単な文章で頻繁に出てくるため、英語学習初期段階からよく目にする単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “about” は、古英語起源の語で、 厳密には接頭語や接尾語がはっきりと分かれる形ではありません。
意味・使い分け
副詞として使われる場合は、主に以下のような使われ方をします。
- 数量的に「約」「およそ」を表す:
- “It costs about 10 dollars.”(約10ドルかかります)
- 場所・空間的に「この辺りに」「そこらを」「あちこち」を表す:
- “She wandered about aimlessly.”(彼女はあてもなくあちこち歩き回った)
コロケーション・関連フレーズ(共起表現)10選
- be about right – だいたい正しい
- cost about … – おおよそ…の値段がする
- just about – ほとんど、ほぼ
- about the same – だいたい同じ
- move about – あちこち動き回る
- wander about – あちこちをぶらぶらする
- bring about – 引き起こす(※こちらは句動詞)
- about halfway – おおよそ半分くらい
- about average – 平均的なところだ
- about time – そろそろ(“It’s about time …” で「もうそろそろ…してもいい頃だ」の意味)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語の “onbūtan” や “abūtan” などに由来し、「周囲を回る」「あちこち」という意味合いをもっていました。
- 歴史的使用: 中世英語の時代から “about” は場所的にも数量的にも使われるようになり、現代英語まで広く使われています。
- ニュアンス・使用上の注意:
- 「はっきりした数値や場所」より「おおよその範囲」を意味する場合に使われます。
- 口語・会話で非常によく使われるカジュアルな表現ですが、ビジネス上でも「おおよそ~」の意味で普通に使われます。
- 「はっきりした数値や場所」より「おおよその範囲」を意味する場合に使われます。
4. 文法的な特徴と構文
副詞として
- 主に “about + 数量/数詞” や “動詞 + about” の形で使われ、「おおよそ〜」を表します。
- “around” と意味・用法が近く、置き換え可能な場合も多いです。
- 主に “about + 数量/数詞” や “動詞 + about” の形で使われ、「おおよそ〜」を表します。
前置詞としての用法(参考)
- “We talked about the project.”(私たちはそのプロジェクトについて話し合った)
- 今回は副詞の使い方がメインですが、頻出なので注意が必要です。
- “We talked about the project.”(私たちはそのプロジェクトについて話し合った)
他動詞/自動詞の区別などは特になし(副詞なので直接的には関係がありません)。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “It’s about five o’clock, I think.”
(だいたい5時だと思うよ。) - “We have about ten minutes left to get ready.”
(準備ができるまで、残り約10分しかないよ。) - “There were about twenty people at the party.”
(パーティにはおよそ20人いたよ。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “The new software update will take about an hour to install.”
(新しいソフトウェアアップデートのインストールにはおよそ1時間かかります。) - “We need about three more days to finalize the report.”
(レポートを完成させるには、あと3日ほど必要です。) - “It costs about $5,000 for the entire project.”
(プロジェクト全体で約5,000ドルかかります。)
(3) 学術的な文脈での例文
- “The study surveyed about 2,000 participants worldwide.”
(その研究では、世界中の約2,000人を対象に調査した。) - “We found that about 30% of the subjects responded positively.”
(対象者のおよそ30%が肯定的に反応したことがわかった。) - “The data suggests about half of the population is affected.”
(データによると、人口の約半分が影響を受けることが示唆されている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “approximately”(おおよそ)
- “about” よりもややフォーマルで、数値などに用いられることが多い。
- “about” よりもややフォーマルで、数値などに用いられることが多い。
- “around”(およそ)
- “about” とほぼ同じ意味で、会話でも書き言葉でもよく使う。
- “about” とほぼ同じ意味で、会話でも書き言葉でもよく使う。
- “nearly”(ほとんど)
- “about” はおおよその数を示すのに対し、“nearly” は「ほとんど~に近いがまだ到達していない」ニュアンス。
- “about” はおおよその数を示すのに対し、“nearly” は「ほとんど~に近いがまだ到達していない」ニュアンス。
反意語
- “exactly”(正確に)
- 「およそ」とは反対に、「ぴったり」「正確に」という意味になる。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /əˈbaʊt/
- 強勢は2つ目の音節 “-bout” に置かれます(a-BOUT)。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 大きな音の違いはありませんが、アメリカ英語は [əˈbaʊt]、イギリス英語はより軽めの [əˈbaʊt] や [əˈbæʊt] と聞こえる場合があります。
- よくある間違い: 最初の “a-” を強く発音しないように注意し、強勢は後半に置きましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “abotu” や “aobut” など、タイピングの並び替えミスが多い。
- 同音異義語: 特になし。ただし “about” と “abut”(隣接する)を混同しないように。
- 試験対策: TOEIC などでも「おおよそ」「だいたい」の意味として頻繁に出てきます。前置詞か副詞かを見分ける問題が出ることもあるため、文の中での働きを見極めましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “about” は “around” とほぼ似た意味というイメージで覚えると、簡単に使い分けられます。
- 「バウ(baʊ)」という音を強く踏まえて、「a-BOUT(アバウト)」と口に出して覚えましょう。
- 「だいたい・おおよそ・あちこち」を表現したいときに “about” を使う、とイメージしておけば使いどころがすぐに思い出せます。
以上が副詞 “about” の詳細解説です。日常からビジネス、学術的な場面まで非常に幅広く活躍する便利な単語なので、ぜひ積極的に使ってみてください。
意味のイメージ