元となった辞書の項目
significantly
解説
1. 基本情報と概要
単語: significantly
品詞: 副詞 (adverb)
英語での意味:
- “in a significant manner,” “importantly,” “to a great extent”
(重要な程度に、あるいは大きく・著しくという意味)
日本語での意味:
- 「著しく」「かなり」「重要なほどに」「意味深く」
「significantly」は、「変化や影響がとても大きい」「重要だと感じられるくらいに」というニュアンスを伝えたいときに使われる副詞です。たとえば、「売り上げが大きく増加した」「成績が著しく向上した」といった状況でよく使います。
活用形
- 副詞なので活用形は基本的に変化しません。
- 形容詞形は significant(「重要な」「著しい」)、名詞形は significance(「重要性」「意味」)などがあります。
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- B2(中上級):ある程度複雑な文章や会話で、抽象的な話題を扱うときに使われやすい単語です。
2. 語構成と詳細な意味
「significantly」は、もともと形容詞のsignificant(重要な、顕著な)に副詞の接尾辞-lyがついた形です。
- significant: 「意味をもつことを示す」というラテン語の“significare”に由来する形容詞
- -ly: 英語の形容詞を副詞化する際に付ける一般的な接尾辞
関連語
- significant (形容詞): 重要な、著しい
- significance (名詞): 重要性、意味
- signify (動詞): 意味する、示す
よく使われるコロケーション(10個)
- significantly increase – 著しく増加する
- significantly decrease – 著しく減少する
- significantly improve – 大幅に改善する
- significantly affect – 大きく影響する
- change significantly – 大きく変わる
- significantly higher – かなり高い
- significantly lower – かなり低い
- significantly impact – 著しく影響を及ぼす
- grow significantly – 大きく成長する
- differ significantly – 著しく異なる
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “significare” (「意味を示す、重要性を示す」)から派生。
- 中世フランス語を経由しsignificantとなり、形容詞から副詞形に変化してsignificantlyとなりました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「とても重要な/大きな度合いで」というニュアンスがあり、特に数字の変化や統計・データ分析などで用いられることが多いです。
- フォーマルな文書やビジネス、アカデミックな文脈でよく使われますが、日常会話でも「すごく」「大きく」という意味合いで使われることもあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 副詞の位置: 動詞を修飾したり、形容詞やほかの副詞を修飾する位置で使われます。
例: “He significantly changed the plan.”(動詞“changed”を修飾) - 使用シーン:
- フォーマル: レポートや論文、ビジネス文書での数値変化の説明。
- カジュアル: 「かなり~だね」「めっちゃ~だ」という口調の少しフォーマル寄りの言い回し。
- フォーマル: レポートや論文、ビジネス文書での数値変化の説明。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “My workload has increased significantly after my colleague left.”
(同僚が辞めてから、私の仕事量はかなり増えたよ。) - “This restaurant has significantly improved its menu since last year.”
(このレストランは去年からメニューが大幅に改善されたね。) - “Prices have gone up significantly recently.”
(最近、物価がすごく上がっているよ。)
ビジネスでの例文(3つ)
- “Our sales figures have grown significantly this quarter compared to the previous one.”
(今期の売上高は前期と比べて大幅に成長しました。) - “The new marketing strategy has significantly boosted brand awareness.”
(新しいマーケティング戦略でブランド認知度が大きく向上しました。) - “We need to significantly reduce costs to remain competitive in the market.”
(市場で競争力を維持するために、経費を大幅に削減する必要があります。)
学術的な文脈(3つ)
- “The results of the experiment differ significantly from the control group.”
(実験の結果は対照群と著しく異なっています。) - “The data suggest that dietary habits significantly affect overall health.”
(そのデータから、食習慣が総合的な健康に大きく影響することが示唆されます。) - “The findings significantly contribute to our understanding of climate change.”
(この研究結果は、気候変動への理解に大きく貢献しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- considerably
- 日本語: かなり
- 「量や程度の大きさを強調」
- 日本語: かなり
- substantially
- 日本語: かなり、実質的に
- 「実質的に大幅に」というニュアンス
- 日本語: かなり、実質的に
- markedly
- 日本語: 著しく
- 「視覚的にわかるほど顕著に」というニュアンス
- 日本語: 著しく
- greatly
- 日本語: 非常に、大いに
- 幅広い意味で大きな変化や強度を表す
- 日本語: 非常に、大いに
- importantly
- 日本語: 重要なことに
- 「重要性」を強調した副詞
- 日本語: 重要なことに
これらは「大きさ、重要度において目立つ変化」を表す点で似ていますが、文脈や結び付きの強さが微妙に異なります。
反意語 (Antonyms)
- slightly(わずかに)
- insignificantly(取るに足らないほどに)
「大した変化がない」ことを示す点で、significantly
の反対のニュアンスになります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /sɪɡˈnɪfɪkəntli/
- アクセント: 「sig・NIF・i・cant・ly」のように、「nif」の部分に強勢を置きます。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 大きな違いはありませんが、アメリカ英語では「t」をややフラップ気味に発音することがあります。
- よくある発音の間違い: “significaly”と「f」を発音し忘れたり、不要な「r」を入れてしまうミスが起こりがちです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “significantly”は長い単語なので、
significant
+ly
の綴りを意識しましょう。 - 同じように見える単語との混同:
- “signification” (意味すること、概念) などと混同しないように。
- “signification” (意味すること、概念) などと混同しないように。
- 試験対策: TOEICや英検などでは、文章中の変化の度合いを表す際に出題されることが多いです。文脈上、「大きく」「重要に」という意味を素早く判断できるようにしましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 分解して覚える: “significant” + “ly”。「important」を思い出せば「significant」を連想、その副詞形という流れで思い出しやすくなります。
- イメージ: 特に数値の大幅な変化や、物事の重要度をグッと強調する場面でよく使うというイメージを持っておくと、使い所を間違えにくいでしょう。
- 発音のコツ: /sɪɡˈnɪfɪkəntli/ のリズムをゆっくり音読し、ストレスを置く箇所(nif)を確かめる。繰り返し口に出すと覚えやすいです。
以上が「significantly」の詳細な解説です。数値や影響度を強調したいとき、フォーマルな場面や論文・ビジネスでも大いに活躍する副詞なので、ぜひ使い方に慣れてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
著しく,かなり
意味(2)
意味ありげに,意味深長に