元となった辞書の項目
trust
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: trust
品詞: 名詞 (動詞形も同綴りで「trust」)
意味(英語): Confidence or belief in the reliability, truth, or ability of someone or something.
意味(日本語): 信頼、信用、(人や物事への)信じる気持ち。
「信頼」として、とても基本的で重要な概念です。たとえば「私は彼の判断を信頼(trust)しています」といった場面で、個人や仕組みに対して抱く信用・信頼を表します。
活用形・他の品詞
- 名詞形: trust (可算名詞・不可算名詞の使い分けあり)
- 可算名詞の例: a trust (法律・金融など特定の「信託」「財産管理制度」などを指す場合)
- 不可算名詞の例: trust (一般的な「信頼」)
- 可算名詞の例: a trust (法律・金融など特定の「信託」「財産管理制度」などを指す場合)
- 動詞形: to trust (trusts, trusted, trusting)
- 例: I trust him with my secrets.
- 例: I trust him with my secrets.
- 形容詞形: trusted (信頼された), trusting (信じやすい)
- 例: a trusted friend (信頼のおける友人)
- 例: a trusting person (人を信じやすい人)
- 例: a trusted friend (信頼のおける友人)
CEFRレベル: B1〜B2(中級〜中上級)
この単語は日常会話からビジネスまで幅広く使われるため、比較的早い段階で学習される重要単語といえます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- trust は、明確な接頭語や接尾語が付いているわけではありません。
- 派生語に mistrust (動詞・名詞; 「不信」「疑う」) などがあります。
関連性・派生語
- trustee (名詞): 信託受託者
- trustworthy (形容詞): 信頼に足る、信用できる
よく使われるコロケーション・フレーズ(10個)
- build trust(信頼を築く)
- gain trust(信頼を得る)
- earn someone's trust(誰かの信頼を勝ち取る)
- place/put trust in someone(誰かを信頼する)
- betray trust(信頼を裏切る)
- invest trust(信頼を注ぐ)
- trust fund(信託基金)
- trust issues(信頼の問題)
- restore trust(信頼を取り戻す)
- trust account(信託口座)
3. 語源とニュアンス
語源
- trust は中英語(Middle English)を経て、古ノルド語の treysta(頼る、当てにする)に由来すると言われています。
- 古英語の “trō(u)wian” と同源であり、「誠実」「堅固さ」に通じる意味合いを持っています。
ニュアンス・使用時の注意
- 「信頼」というプラスの感情を表す単語です。
- 口語でも文章でもよく使われ、カジュアルからフォーマルまで幅広いシーンで通用します。
- ただしビジネス文脈など、よりフォーマルな場面では「confidence」という単語を使うこともあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞として使う場合は不可算名詞扱いが一般的ですが、「信託」や「財産管理組織」の意味で使うときは可算名詞となります。
- 例: “Trust is essential in any relationship.”(不可算)
- 例: “He set up a trust for his children.”(可算)
- 例: “Trust is essential in any relationship.”(不可算)
- to trust (動詞) は他動詞扱いが基本で、直接目的語を取ることが多いです。
- 例: “I trust you.”
- 例: “I trust you.”
- イディオムや構文例
- trust in ~: ~を信頼する
- 例: “She trusts in her own judgment.”
- take it on trust: 証拠なしで信じる
- 例: “We have to take it on trust that he will do his job properly.”
- trust in ~: ~を信頼する
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I have complete trust in my best friend; she has never let me down.”
(親友を完全に信頼しているよ。彼女は絶対に裏切らないから。) - “Building trust takes time, but it's worth the effort.”
(信頼を築くには時間がかかるけど、その価値はあるよ。) - “Thanks for keeping my secret. I really appreciate your trust.”
(秘密を守ってくれてありがとう。君の信頼にはとても感謝しているよ。)
ビジネスでの例文(3つ)
- “Our company’s success relies heavily on the trust of our clients.”
(当社の成功は顧客の信頼に大きく依存しています。) - “It’s vital to establish trust with new partners before signing any contracts.”
(契約を結ぶ前に新しいパートナーとの信頼を確立することが非常に重要です。) - “Once trust is lost, it can be very difficult to regain.”
(一度失った信頼を取り戻すのはとても難しいものです。)
学術的での例文(3つ)
- “Recent studies emphasize the role of trust in organizational behavior.”
(最近の研究では、組織行動における信頼の役割が強調されています。) - “Social scientists argue that trust is a key factor in forming cooperative societies.”
(社会科学者は、協力的な社会を形成するうえで信頼が重要な要因であると主張しています。) - “The concept of trust has been widely analyzed in psychology, sociology, and economics.”
(信頼という概念は、心理学、社会学、経済学で広く分析されています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- confidence(自信、確信)
- 「trust」が相手や物事に対する「信頼」なのに対し、「confidence」はより「自分自身の確信」に近いときに使われることが多い。
- 「trust」が相手や物事に対する「信頼」なのに対し、「confidence」はより「自分自身の確信」に近いときに使われることが多い。
- faith(信仰、確信)
- 宗教的・精神的な「信仰」の意味合いが強いが、人への信頼・忠誠心まで幅広く示す。
- 宗教的・精神的な「信仰」の意味合いが強いが、人への信頼・忠誠心まで幅広く示す。
- reliance(依存、頼ること)
- 「頼りにする」という側面が強調される。
- 「頼りにする」という側面が強調される。
反意語 (Antonyms)
- distrust / mistrust(不信)
- 相手を信用しないこと、不信感を抱く状態。
- 相手を信用しないこと、不信感を抱く状態。
- skepticism(疑い深さ、懐疑)
- 主観的に物事を疑いの目で見る傾向を示す。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /trʌst/
- アメリカ英語・イギリス英語ともに大きな違いはなく、[trʌst] のように発音します。
- 唇を丸めず「トラスト」のようになる点が日本語のカタカナ発音とはやや異なります。
- アメリカ英語・イギリス英語ともに大きな違いはなく、[trʌst] のように発音します。
- 強勢(アクセント)の位置: 頭の “tr” の部分に自然にアクセントがきます。
- よくある間違い: 「thrust(突き進む)」と綴りが似ているため、スペリングを混同しないよう注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- 「trush」「thrust」「trus」などの誤りに注意しましょう。
- 「trush」「thrust」「trus」などの誤りに注意しましょう。
- 同音異義語との混同
- 同音異義語としては 英語では特に思い当たらないものの、発音が似ている語には気をつける必要があります。
- 同音異義語としては 英語では特に思い当たらないものの、発音が似ている語には気をつける必要があります。
- TOEIC・英検など試験での出題
- Readingセクションで「trust」「mistrust」「confidence」の意味の違いを聞かれる場合があります。
- ビジネス英語として「trust building」などのフレーズを選択肢で見かけることがあります。
- Readingセクションで「trust」「mistrust」「confidence」の意味の違いを聞かれる場合があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「心(信じる気持ち)に鍵をかけて渡す」イメージで覚えると印象深いです。相手に自分の大事な鍵を預けるように、相手を信頼する感覚が「trust」にはあります。
- スペル暗記のポイントとして、「t + r + ust」と分けて覚えると、似たスペルとの区別に役立ちます。
- 口や耳で覚える練習として「トラスト」と1拍でリズムよく発音すると、自然と「trʌst」の音に近づきます。
以上が名詞「trust」の詳細解説です。日常会話からビジネスまで幅広く活用できる重要語ですので、ぜひ積極的に使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉(人の誠実さ・能力,物の性能などに対する)信頼,信任,信用《+in+名》
意味(2)
〈C〉信頼できる人(物)
意味(3)
〈U〉期待,確信,希望
意味(4)
〈U〉委託,保管,管理;世話,保護
意味(5)
〈U〉(信頼にこたえる)義務,責任;(託された)責務
意味(6)
〈U〉(財産の)信託;〈C〉信託作産
意味(7)
〈C〉(市場を独占しようとする目的で結成された)企業合同,トラスト