元となった辞書の項目
salary
解説
以下では、英単語 salary
について、学習者の視点で詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: salary
品詞: 名詞 (countable noun)
意味(英語): a fixed regular payment, typically paid on a monthly or yearly basis to an employee
意味(日本語): 給与・給料
「会社や組織に勤める人が定期的に受け取るお金のこと」です。主にオフィスワークなどの「月給制・年俸制」をイメージさせる単語で、ビジネスでよく使われる用語です。
活用形(単数・複数)
- 単数形: salary
- 複数形: salaries
その他の品詞形
- 形容詞: salaried (例: a salaried employee = 給与を受け取る従業員)
CEFRレベル: B1(中級)
基礎単語ではありますが、主にビジネス文脈で頻出するため、読む・聞く機会は多いですが、使うときにはビジネスレベルの語彙力が求められます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「salary」は、特別に明確な接頭語や接尾語がついているわけではありませんが、「salaried」は形容詞形、「salaries」は複数形などのバリエーションがあります。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ10選
- annual salary(年収)
- base salary(基本給)
- gross salary(総支給額)
- net salary(手取りの給料)
- monthly salary(月給)
- salary cap(給与の上限)
- salary range(給与範囲)
- salary increase(昇給)
- negotiate salary(給与を交渉する)
- salary review(給与査定)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「salary」の語源はラテン語の「salarium」から来ており、もとは「塩 (sal)」の配給に由来するといわれます。古代ローマで兵士への支払いに塩が使われていたことが関係しています。
ニュアンス・使用時の注意
- 「salary」はビジネスやオフィスワークなど、比較的フォーマルな場面で多用されます。
- 時給や日給など「時間や日数による賃金」(wage) とは区別されることが多いです。
- 書き言葉・話し言葉の両方で使われますが、主に雇用契約や経理などの文書でよく見られます。
4. 文法的な特徴と構文
可算名詞であるため、単数・複数形の使い分けに注意しましょう。
- 単数形: My salary is deposited into my bank account.
- 複数形: The company is reviewing employees’ salaries.
- 単数形: My salary is deposited into my bank account.
使用シーンのフォーマル/カジュアル
- どちらかというとフォーマル寄りですが、普段の会話でも使われます。
- 例: “He has a high salary.”(彼は高給を得ている)のようにカジュアルな会話で使う例もあります。
- どちらかというとフォーマル寄りですが、普段の会話でも使われます。
よく出る構文
- discuss one’s salary(給料について話し合う)
- talk about salary increase(昇給について話す)
- discuss one’s salary(給料について話し合う)
5. 実例と例文
① 日常会話での例文
- “How much is your monthly salary?”
(毎月の給料はいくらですか?) - “I’m saving part of my salary to buy a new car.”
(新車を買うために給料の一部を貯金しています。) - “My salary comes at the end of each month.”
(私の給料は毎月末に支給されます。)
② ビジネスシーンでの例文
- “We need to negotiate your salary before finalizing the contract.”
(契約を締結する前に、あなたの給与について交渉する必要があります。) - “Her annual salary was significantly higher after her promotion.”
(彼女は昇進後、年収が大幅に上がりました。) - “Our company conducts a salary review twice a year.”
(当社は年に2回、給与査定を行っています。)
③ 学術的・専門的な文脈での例文
- “Economic studies often examine the correlation between salary and job satisfaction.”
(経済学の研究では、給料と仕事の満足度の相関関係がよく調査されます。) - “The demographic report analyzed average salaries across different industries.”
(その人口統計報告書では、さまざまな産業の平均給与を分析していました。) - “Researchers suggest that salary is not the only factor influencing employee retention.”
(研究者によると、給与だけが従業員の定着率に影響する要因ではないようです。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(synonyms)
- wage(時給・日給制の給与)
- 主に時間や日数ごとに支払われる賃金。
- 例: “He earns an hourly wage working part-time.”
- 主に時間や日数ごとに支払われる賃金。
- pay(支払い、支給額)
- 広範に「支払い」を指す一般的な言葉。
- 例: “She is happy with her current pay.”
- 広範に「支払い」を指す一般的な言葉。
- earnings(収入、所得)
- 勤労による収入全般を指す。
- 例: “His earnings have steadily increased over the years.”
- 勤労による収入全般を指す。
- income(収入)
- 給与以外の投資収入なども含む幅広い「収入」。
- 例: “She has additional income from freelance work.”
- 給与以外の投資収入なども含む幅広い「収入」。
- remuneration(報酬)
- フォーマルな表現で、サービスや仕事に対して支払われる対価。
- 例: “Employees receive remuneration based on performance.”
- フォーマルな表現で、サービスや仕事に対して支払われる対価。
反意語
- 「salary」の直接的な反意語はありませんが、あえて挙げるなら「unpaid(無給の)」が状況によって反意表現になります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(国際音声記号): /ˈsæləri/
- アクセント(強勢)は sál の部分にあります。
- アメリカ英語・イギリス英語ともに、響きは大きく変わりませんが、アメリカ英語はやや「サラリー」に近く、イギリス英語は「サラリィ」に近い音になりやすいです。
- 日本語の「サラリー」よりも、母音が短く、しっかりと「æ」に近い発音を意識するとよいでしょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「salery」や「salaryy」などと書いてしまう間違い。
- 同音異義語との混同: 「celery(セロリ)」と音が少し似ているため、特にリスニングで混同しないよう気をつけましょう。
- 発音: 「sæləri」のように、2つ目の母音を「ラ」のように曖昧に発音すると自然に聞こえます。
- 試験対策: TOEICや英検などのリスニングで出てくるビジネス関連単語の定番です。ビジネスメールや契約書などのリーディング問題にも頻出します。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「salt(塩)」が語源というエピソードから覚えると良いでしょう。古代ローマでは塩が貴重だったので、報酬として足りない部分を塩で補っていたと言われます。
- 「セロリ(celery)」と発音・スペリングが似ているので、覚える際には「セロリじゃなくてサラリー」と意識すると思い出しやすいです。
- スペリングは「s-a-l-a-r-y」の順番を意識して暗記しておくと良いでしょう。 “S A L A R Y” = 「サラリー」と日本語のイメージに一致させて記憶すると定着しやすいです。
以上が、名詞 salary
の詳細な解説です。ビジネスや日常の経済的な話題で欠かせない単語なので、しっかり覚えて使いこなせるようにしましょう。
意味のイメージ
意味(1)
給料・俸給