元となった辞書の項目
separate
解説
1. 基本情報と概要
単語: separate
品詞: 形容詞 (ただし動詞としても使われる)
意味 (英語 / 日本語)
- 英語: “existing or happening independently; not joined or connected.”
- 日本語: 「それぞれ独立して存在している、あるいはつながっていないこと」
「separate」は、あるものが他と切り離されている、独立している、というニュアンスを持ちます。例えば「別々の部屋」や「別個の問題」など、同じ場所や状況にありながらも互いにつながりを持たない状態を表すときに使われます。
活用形
- 形容詞: separate (比較級: more separate, 最上級: most separate ですが、あまり頻繁には使われません)
- 動詞: (to) separate (separates / separated / separating)
- 例: “I want to separate these papers into two piles.” (書類を2つの山に分けたい)
- 名詞形: separation (分離、隔離)
CEFRレベルの目安
- B2 (中上級)
基礎を学んだ学習者が、より複雑な文章や抽象的な概念を扱う際に、自然に出てきそうな単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: se- 「離れて」 (ラテン語由来で「分離する」という意味を持つ “se” の要素)
- 語幹: par- (ラテン語 “parare” 「準備する」「用意する」から来ているとも言われ、元々は「別々に準備/用意する」という意味合いにつながった)
- 接尾語: -ate (形容詞や動詞化するために使われるラテン系の接尾語)
関連語(派生語・類縁語など)
- separation (名詞): 分離、隔離
- separator (名詞): 分離器、区切るためのもの
- separable (形容詞): 分離可能な
コロケーション・関連フレーズ(10個)
- separate room
- 別々の部屋
- 別々の部屋
- separate issue
- 別の問題
- 別の問題
- separate entity
- 独立した存在
- 独立した存在
- keep A and B separate
- AとBを分けておく
- AとBを分けておく
- separate section
- 別のセクション
- 別のセクション
- separate accounts
- 別々の口座
- 別々の口座
- go their separate ways
- それぞれの道を行く
- それぞれの道を行く
- separate checks
- 別会計(食事などでの割り勘を表すときにも使う)
- 別会計(食事などでの割り勘を表すときにも使う)
- separate building
- 別棟
- 別棟
- remain separate from …
- …から分離したままでいる
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語 “separare” (se- 「離れて」 + parare 「準備する、並べる」) が由来です。「別々に並べる・用意する」というイメージが原点にあります。
ニュアンス・使用時の注意
- 「separate」は、カジュアルな会話からフォーマルな文章まで幅広く使われます。
- 「独立している」「(他と)分かれた」という意味なので、人や物・事柄が混ざらずに区別されていることを強調したいときに適しています。
- 文章でも口語でも、「分離・区別がある」ということを明確にしたいシーンで使用されます。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞として使う場合は、名詞を修飾して「別々の」「個々の」などの意味を持ちます。
- 例: “We need separate folders.” (別々のフォルダが必要だ)
- 例: “We need separate folders.” (別々のフォルダが必要だ)
- 可算・不可算の区別は形容詞にはありませんが、修飾する名詞(部屋、問題など)は可算名詞が多いです。
- 動詞として使う場合は、他動詞/自動詞の両方で使えます。
- 他動詞: “He separated the pages into three sections.” (彼はそのページを3つのセクションに分けた)
- 自動詞: “They separated at the station.” (彼らは駅で別れた)
- 他動詞: “He separated the pages into three sections.” (彼はそのページを3つのセクションに分けた)
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)
- “We booked two separate rooms at the hotel.”
(ホテルで部屋を2つ別々に取りました。) - “I like to keep my work life and private life separate.”
(仕事とプライベートは分けておきたいと思っています。) - “Let’s pay with separate checks tonight.”
(今夜は別会計にしましょう。)
ビジネスシーン(ややフォーマル)
- “Please submit the data in a separate document.”
(データは別の書類で提出してください。) - “We operate as a separate subsidiary under the main corporation.”
(私たちは主要企業の下で、独立した子会社として運営しています。) - “The marketing strategy should remain separate from the sales plan.”
(マーケティング戦略は販売計画とは切り離すべきです。)
学術的・専門的な文脈(よりフォーマル)
- “These findings are presented in a separate appendix for clarity.”
(これらの発見は明瞭化のため、別の付録として提示されています。) - “It is crucial to analyze each variable as a separate factor.”
(各変数を独立した要因として分析することが重要です。) - “The experiment was conducted in two separate laboratories.”
(実験は2つの別々の研究室で行われました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- distinct (はっきりと異なる)
- individual (個々の、個人的な)
- independent (独立した)
- discrete (分離した、個別の)
- unconnected (つながりのない)
- 例: “distinct” は「明確に他と違う」ニュアンスが強く、学術的にもよく使われます。
- “individual” は「個々」の意味が強く、人やモノが一つ一つ別である様子を強調する際に用いられます。
反意語
- combined (結合された)
- united (結合している、連合した)
- together (一緒の)
- 例: “combined” は「一つにまとめられている」状態を指します。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA (形容詞):
- イギリス英語: /ˈsep.ər.ət/
- アメリカ英語: /ˈsɛp.ər.ət/
- イギリス英語: /ˈsep.ər.ət/
- アクセントは最初の “sep” におかれます。
- 発音の注意:
- 形容詞 “separate” と動詞 “to separate” (/ˈsɛp.əreɪt/) では、語尾の発音が異なるので注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “separate” の中間を “e” にするか “a” にするか間違えて “seperate” とするケースがよくあるので注意。
- 同音異義語との混同はあまりありませんが、動詞形の“separate”と形容詞形の“separate”の発音が違うため、リスニングや発音でミスをする人がいます。
- 試験対策: TOEICや英検などで、文法問題やリーディングにおいて「切り離す / 区別する」のニュアンスを問う問題で出題されやすいです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「セパレート水着(separate swimsuit)」など「2つに分かれている」イメージで覚えるとよいでしょう。
- スペリングのコツ: 「sep-a-rate」(「a」で「離れている」という意味を思い出す) と区切って覚える。
- 動詞形と形容詞形で語末の発音が異なる点を意識的に練習すると、話すときの混乱を防げます。
すべてをまとめると、「separate」は「別々の」「独立した」という意味を持つ形容詞であり、接頭語 “se-”(離れて)+ 語幹 “par-”(備える)から派生した単語です。日常会話からビジネス、学術環境まで幅広く用いられ、資料や要素を明確に区別したい際に便利な表現です。スペルミスが起こりがちなので注意しつつ、動詞形との発音の違いも把握して使いこなしてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
離れた,分かれた
意味(2)
(関係がなく)別の,異質な(different)
意味(3)
個々の,個別の(individual)