元となった辞書の項目
possession
解説
1. 基本情報と概要
単語: possession
品詞: 名詞 (countable / uncountable の使われ方あり)
意味(英語): “the act or state of having or owning something,” “something that you own”
意味(日本語): 「所有」「所持」「持ち物」
「possession」は、「ある物や権利を持っている状態」や「所有物・持ち物」という意味で使われる単語です。日常会話からビジネスや法律の文脈まで、幅広く使われますが、ややフォーマルなニュアンスにも感じられることがあります。
活用形や関連品詞
- 名詞形: possession (単数), possessions (複数)
- 動詞形: possess (所有する)
- 例: possess – possessed – possessing
- 例: possess – possessed – possessing
- 形容詞形: possessive (所有の、所有欲の強い)
- 名詞(人を指す): possessor (所有者)
CEFRレベルの目安
- B1(中級): 一般的な文章や会話で出てくる単語。日常的に接する場面が多いため、しっかり覚えておきたいレベル。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: possess (所有する)
- 接尾語: -ion(動作や状態を表す名詞を作る)
関連性・派生語
- possess (動詞): 所有する
- possessor (名詞): 所有者
- possessive (形容詞): 所有の、所有欲が強い
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- take possession of ~(~を手に入れる/所有権を得る)
- be in possession of ~(~を所持している)
- lose possession of ~(~を失う)
- personal possessions(個人の所有物)
- material possessions(物質的な所有物)
- come into possession(所有するようになる)
- rightful possession(正当な所有)
- illegal possession(違法所持)
- in full possession of one’s faculties(判断力を十分に備えている)
- house in one’s possession(自分が所有している家)
3. 語源とニュアンス
語源
「possession」はラテン語の“possidēre” (to have or hold) に由来します。その後、フランス語を経て中英語に取り入れられ、現代英語の possession となりました。
ニュアンスと使用時の注意点
- ややフォーマルまたは法律的なニュアンスがあり、「所有物」の意味では “belongings” や “things” のほうがより口語的です。
- たとえば法律文書やビジネス文書では「possession」をよく使い、「手に入れた」「保有している」という意味を強調できます。
- 日常会話でも、「大事にしているもの」としてインフォーマルに “my prized possessions” のように用いることがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算/不可算:
- 「何かを所有している状態(概念)」という意味の場合は不可算扱いにもなり得ます。
- 「所有物・所持品」という具体的なものを指す場合は可算名詞になり、複数形 “possessions” を使います。
- 「何かを所有している状態(概念)」という意味の場合は不可算扱いにもなり得ます。
- 一般的な構文:
- “take possession of + 名詞” = 「~を所有する / 手に入れる」
- “in possession of + 名詞” = 「~を所持している / 持っている」
- “take possession of + 名詞” = 「~を所有する / 手に入れる」
イディオム・例
- “Possession is nine-tenths of the law.”
(所有物を先に持っている方がかなり有利だ、法的には所有権が主張しやすい、という意味のイディオム)
5. 実例と例文
日常会話での例文(3例)
- “I consider my old diary my most precious possession.”
(私にとって古い日記が一番大切な所有物なの。) - “Never leave your possessions unattended in a public place.”
(公共の場で自分の持ち物を放置しちゃダメだよ。) - “She moved in with only a few possessions in a backpack.”
(彼女はリュックに少しの持ち物だけを詰めて引っ越してきた。)
ビジネスでの例文(3例)
- “Upon signing the contract, the company will take possession of the property.”
(契約書にサイン後、その会社がその物件の所有権を得ます。) - “We are currently reviewing the policy on personal possessions in the workplace.”
(職場内での個人所有物に関するポリシーを見直しています。) - “Please ensure that employees are aware of the rules regarding illegal possession of company data.”
(従業員が会社データの不正所持に関する規則を認識しているか確認してください。)
学術的・法的文脈での例文(3例)
- “The concept of property rights includes the lawful possession and use of assets.”
(所有権の概念には、資産の合法的な所有と使用が含まれる。) - “His possession of rare historical manuscripts drew attention from scholars worldwide.”
(彼が珍しい歴史的文書を所有していることは、世界中の研究者の注目を集めた。) - “The case centers on the rightful possession of these artifacts.”
(この裁判は、これらの工芸品の正当な所有権を巡って争われている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- property(所有物、財産)
- より広範な「財産・資産」の意味あり。法的文書でよく使われる。
- より広範な「財産・資産」の意味あり。法的文書でよく使われる。
- ownership(所有権)
- “possession” 同様に、所有する状態を表すが、やや抽象的で「権利」のニュアンスが強い。
- “possession” 同様に、所有する状態を表すが、やや抽象的で「権利」のニュアンスが強い。
- belongings(持ち物)
- 主に身の回りの個人的所有物。カジュアルで日常的に用いられる。
- 主に身の回りの個人的所有物。カジュアルで日常的に用いられる。
- asset(資産)
- ビジネスや会計の文脈で「資産」として使われる。
- ビジネスや会計の文脈で「資産」として使われる。
反意語
- lack(欠如)
- absence(不在)
- distpossession(所有権喪失)
- “dispossession” は特に法的文脈で、所有物を奪われることを意味する。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA (英語): /pəˈzɛʃ.ən/
- アメリカ英語・イギリス英語とも大きな違いはありませんが、地域によって微妙に母音のあいまい度合いが変わることはあります。
- アメリカ英語・イギリス英語とも大きな違いはありませんが、地域によって微妙に母音のあいまい度合いが変わることはあります。
- アクセント: 第2音節の “-zé-” 部分に強勢が置かれます。
- よくある発音ミス:
- “po*se*ssion” など、母音を誤って「ポーゼッション」と伸ばしすぎるケースや、「ポセッション」と平板に発音してしまうケースがあるため注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “possesion” (sが1つ足りない) や “possessionn” (nなどが重なる) など。
- 「pos-sess-ion」と意識し、sが2回連続であることを覚えましょう。
- 「pos-sess-ion」と意識し、sが2回連続であることを覚えましょう。
- 同音異義語との混同: 特に海外ドラマなどでアメリカンフットボールの「ボール支配権」(英: possession) という意味もありますが、単に「所有」なので混同しないように。
- TOEICや英検などの試験: 読解セクションやリスニングで、「持ち物」の意味の他に「支配」や「所有(権)」として使われるケースもあるため、文脈ごとに意味の違いを判断しましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「po*ssession」で **s* が2回連続するポイントに注意しながら、「自分のものをしっかり掴んで離さない」というイメージを持つと覚えやすいです。
- 「possession is nine-tenths of the law(所有物を持っている者は法的に大変有利になる)」というフレーズで、「所有する」ことがどれだけ力を持つのか、というイメージを連動させるのもよい学習法です。
以上が「possession」の詳細な解説です。ぜひ参考にして学習を深めてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉(…の)所有,所持《+of+名》
意味(2)
〈C〉しばしば複数形で》所有物;財産(property)
意味(3)
〈U〉(悪麗などに)とりつかれること
意味(4)
〈C〉領地,領土