最終更新日:2024/06/13

〈他〉〈炉など〉に燃料をくべる《up》 / ...に火を付ける / 〈自〉《…に向かって》〈人が〉発砲する《at, into, on ...》

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元となった辞書の項目

fire

IPA(発音記号)
動詞

〈他〉〈炉など〉に燃料をくべる《up》 / ...に火を付ける / 〈自〉《…に向かって》〈人が〉発砲する《at, into, on ...》

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解説

1. 基本情報と概要

単語: fire

品詞: 動詞(他動詞・自動詞)

主な意味(英語・日本語)


  1. (to dismiss someone from a job)


    • 「解雇する」

    • 会社などで働いている人を辞めさせるときに使われる動詞です。「You’re fired!」というフレーズが有名です。相手を職場から追い出す、というニュアンスが強いです。


  2. (to shoot a gun or other weapon)


    • 「(銃や武器を)発射する」

    • 銃や矢などを撃つ・放つときに使われます。


  3. (to start burning or ignite)


    • 「火をつける、点火する」

    • こちらはやや文語的・比喩的な使い方もあり、たき火やエンジンを始動させるようなイメージで「火をつける」行為を示します。


  4. (to excite or stimulate)


    • 「(感情などを)奮い立たせる、かき立てる」

    • 比喩的に、気持ちを盛り上げる、刺激するという意味でも使われます。


活用形


  • 原形: fire

  • 三人称単数現在形: fires

  • 現在進行形/動名詞: firing

  • 過去形 / 過去分詞形: fired, fired

他の品詞形


  • 名詞形: fire(「火」「火災」の意。名詞の場合は可算・不可算の両方で使うが、通常は不可算扱いが多い)

  • 形容詞形は直接の派生はありませんが、fired で「焼いた」「解雇された」という形容詞的な用法が限られた場面で使われることがあります(例: fired pottery = 焼いた陶器)。

CEFRレベル(目安)


  • A2 (初級) ~ B1 (中級)

    解雇する意味はニュースなどでもよく耳にするため初級後半以降向け。銃の発射や火をつける意味は日常会話でも少し高いレベルで出てきやすい表現です。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • fire は接頭語や接尾語を含まないシンプルな語です。古英語 fȳr に由来し、もともとは名詞として「火」を意味しました。それが動詞として派生的に「火をつける」「発射する」という意味を帯び、さらに「解雇する」という比喩的な意味ができました。

よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)


  1. fire a gun … (銃を撃つ)

  2. fire an arrow … (矢を放つ)

  3. fire someone (from a job) … (~を解雇する)

  4. fire away … (遠慮なくどうぞ / 質問などをどうぞ)

  5. fire back (at someone) … (言い返す、反撃する)

  6. come under fire … (非難される)

  7. fire up the engine … (エンジンを始動させる)

  8. be fired up about … (~に対して感情が高ぶる / 熱く興奮する)

  9. open fire on … (~に対して発砲開始する)

  10. be under fire … (批判を受けている)


3. 語源とニュアンス

語源


  • 古英語 fȳr → 中英語 fir を経て、現代英語では名詞「fire」として定着。火を扱う行為から転じて「撃つ」「解雇する」という派生的意味が生まれました。

ニュアンス


  • 「解雇する」の意味では、直接的かつ厳しい響きがあります。カジュアルな会話でもビジネスでも使われますが、相手によっては失礼に聞こえることもあります。

  • 「撃つ」「発射する」の意味では、軍事・狩猟の文脈や警察用語でよく使われ、フォーマルな文章にも登場します。

  • 「火をつける」はやや文語的・技術的な状況や比喩で使われることが多いです。

使用シーン


  • 口語・文章ともに広く使われる一般的な動詞です。解雇の意味はビジネス文脈やニュースでよく耳にしますが、書き言葉でも使われます。カジュアルに「He got fired.(彼、クビになっちゃった)」のように言うことも多いです。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 他動詞/自動詞


    • 「解雇する」「(武器を)発射する」は他動詞用法です。目的語が必要になります。

      例) They fired him yesterday. (目的語 = him)

    • 「発射する」という動作自体に焦点を当てる場合、自動詞的に使われることもあります。

      例) The gun suddenly fired. (銃が突然発射された)


  2. 構文例


    • fire + 目的語: 解雇する / (武器を)発射する

    • fire + at somebody/something: ~に向かって発砲する

    • be fired from: ~から解雇される(受け身)


  3. イディオム


    • fire away: 「どうぞ遠慮なく話してください」

    • be fired up: 「やる気満々だ、興奮している」

    • come under fire: 「批判される」


  4. フォーマル/カジュアル


    • 「解雇」の意味は、社内文書などフォーマルには「terminate one’s employment」など別の表現も使われることがありますが、「fired」は端的で日常的・口語的にも伝わりやすいです。

    • 「発砲」の意味は公的なレポート・警察発表などでもそのまま “fire” が使われます。



5. 実例と例文

日常会話での例 (3文)


  1. “I heard Jack was fired last week. Is that true?”

    (ジャックが先週クビになったって聞いたんだけど、本当?)


  2. “Can you fire up the grill? We’ll start the barbecue soon.”

    (バーベキューグリルに火をつけてくれる? そろそろ始めたいんだ。)


  3. “I’m fired up about the concert tonight!”

    (今夜のコンサートが楽しみで興奮しているよ!)


ビジネスシーンでの例 (3文)


  1. “We had to fire three employees due to budget cuts.”

    (予算削減のため、3名の従業員を解雇しなければなりませんでした。)


  2. “He was fired for violating the company’s code of conduct.”

    (彼は社内規定違反で解雇されました。)


  3. “If performance doesn’t improve, the management might consider firing the underperforming staff.”

    (業績が改善しなければ、経営陣は不調なスタッフを解雇するかもしれません。)


学術的な文脈での例 (3文)


  1. “When the neurons fire, they transmit signals through synapses in the brain.”

    (ニューロンが発火するとき、脳のシナプスを通じて信号を伝達します。)


  2. “The engine is designed to fire efficiently under extreme conditions.”

    (このエンジンは極限状態でも効率よく点火するよう設計されています。)


  3. “The device will automatically fire the emergency flare if it detects a sudden impact.”

    (この装置は、衝撃を検知すると自動的に非常用信号弾を発射します。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. dismiss (解雇する)


    • よりフォーマルな表現であり、解雇面談などでも使われます。

    • “He was dismissed from his position.” → “He was fired.” とほぼ同意。


  2. sack (解雇する) [英]


    • イギリス英語でよく使われる口語的表現。「クビにする」という意味。

    • “He got sacked.” → “He got fired.” と同じイメージ。


  3. let someone go (解雇する)


    • 柔らかい表現で、クッションのある言い方。

    • “They had to let him go due to financial constraints.” は “They fired him.” とほぼ同じ。


反意語


  • hire (雇う)


    • 解雇の反対。「採用する」「雇う」という意味。 “He was fired” ↔ “He was hired.”



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA): /faɪər/


    • アメリカ英語: [faɪər] (「ファイア」に近い)

    • イギリス英語: [faɪə] (「ファイア」より「ファイア(アを弱め)」に近いニュアンス)


強勢(アクセント)


  • 第一音節「fi-」に強勢。

  • アメリカ英語では「ファイアー」とrを強く巻く音が出やすい。イギリス英語では語末のrをあまり発音せず、若干「ファイア」に近くなる。

よくある発音ミス


  • 末尾の “r” を発音せずに “fie” だけで終わってしまうケース。

  • 「フェア」に近い音になるケース。実際は「ファイア」に近いイメージ。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペリング


    • “fire”(f + i + r + e)を “fir” や “fier” と間違えないように気をつけましょう。


  2. 同音異義語との混同


    • 同音異義語としてはあまりありませんが、“fryer” (フライヤー: 揚げ物機) など近い発音の単語と混同しないようにしましょう。


  3. 解雇の言い換え表現


    • ビジネス英語では “terminate employment” なども出てくるが、試験には “fire” のフレーズがよく見られます。TOEICなどで例文に出る可能性が高いです。


  4. 受け身に注意


    • “He was fired” → 「彼は解雇された」のように受け身構文もよく出ます。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「fire」はもともと「火」。そこから「火の勢いで何かを撃ち出す」→「武器を発射する」という意味が派生し、さらに「人を追い立てる」ニュアンスから「解雇する」という意味が生まれたとイメージすると覚えやすいです。

  • “You’re fired!” というフレーズは映画やドラマでもよく登場するため、そこから記憶すると印象に残ります。

  • 音的にも “fi-” は「ファイ」のようなはっきりした発音なので、炎が燃え上がる様子を連想すると記憶しやすいでしょう。


上記をまとめると、動詞“fire”は「解雇する」「発射する」「火をつける」など多彩な意味を持ち、日常会話からビジネス、学術的文脈に至るまで幅広く使われる重要単語です。CEFRレベルA2〜B1程度で理解を深めると、より自然な英語表現に繋げられます。

意味のイメージ
fire
意味(1)

<炉など>‘に'燃料をくべる,‘の'火をたく《+up+名,++up

意味(2)

…‘に'火を付ける,‘を'燃やす

意味(3)

<陶器など>‘を'焼く,焼いて作る

意味(4)

(…に向けて)<銃砲など>‘を'撃つ,<弾丸・ロケットなど>‘を'発射する《+off+(++off)+at+

意味(5)

(…で)<感情など>‘を'燃え立たせる,<人>‘を'興奮させる《++with+

意味(6)

《話》(…)<石・ボールなど>‘を'投げつける,<質問・批評など>‘を'浴びせる《++at+

意味(7)

《話》(…から)<人>‘を'首にする,解雇する(dismiss)《++from+

意味(8)

(…に向かって)<人が>発砲する,<銃などが>発射される《++at(into,on,upon)+

語彙を覚えるための辞書問題

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