元となった辞書の項目
in common
解説
1. 基本情報と概要
単語/表現: in common
品詞: 前置詞句 (慣用表現)
意味 (英語):
• “In common” means “shared between two or more parties,” or “in a way that is common or mutual.”
意味 (日本語):
• 「in common」は「(複数の人や物が) 共有している/共通して持っている」という意味です。例えば「We have a lot in common.(私たちには共通しているものがたくさんある)」のように使います。日常的にも頻繁に使われる表現で、「彼や私に同じ趣味や特徴がある」というようなニュアンスで用いられます。
CEFRレベルの目安: B1(中級)
• ある程度英語表現に慣れてきた方が、会話や文章で「共通点」を言及する際によく使う表現です。
活用形
「in common」は語形変化を伴わない固定表現なので、活用形はありません。
他の品詞への派生例
- common (形容詞): 共有の、一般的な
- 例: “a common interest” (共通の興味)
- 例: “a common interest” (共通の興味)
- commonly (副詞): 一般に、広く
- 例: “It is commonly known.” (それは一般によく知られている)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- in: 前置詞
- common: 形容詞(もともとは「共有の」「共通の」という意味)
これらが合わさって、「(ある状況の中で)共有しているもの」というニュアンスを表します。
関連語や派生語
- common: 「共通の」「一般的な」
- commonality: 「共通点」「共通性」
- communal: 「共同の」「共同社会の」
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- have something in common
- (日本語) 何か共通点がある
- (日本語) 何か共通点がある
- have nothing in common
- (日本語) 共通点がまったくない
- (日本語) 共通点がまったくない
- share interests in common
- (日本語) 共通の興味を共有する
- (日本語) 共通の興味を共有する
- find common ground
- (日本語) 共通の立場、共通の合意点を見つける
- (日本語) 共通の立場、共通の合意点を見つける
- in common with someone else
- (日本語) 他の人と共通で
- (日本語) 他の人と共通で
- interests in common
- (日本語) 共通の興味
- (日本語) 共通の興味
- little in common
- (日本語) 共通点が少ない
- (日本語) 共通点が少ない
- in common usage
- (日本語) 一般的に使われる中で
- (日本語) 一般的に使われる中で
- in common language
- (日本語) 普通の言葉で言えば
- (日本語) 普通の言葉で言えば
- to hold something in common
- (日本語) 何かを共有している
3. 語源とニュアンス
語源
- common はラテン語の
communis
(「共有される」「全員に開かれた」の意)からきています。 - 「in “common”」という表現自体は古くからあり、複数人が同じ状態を共有していることを示す表現です。
ニュアンス
- 「in common」は主にカジュアルな会話からビジネスの場面まで広く使われます。
- 「we have a lot in common」はポジティブな雰囲気をもたらすフレーズで、「私たちは仲良くなれそうだね」というニュアンスが伝わりやすいです。
- ビジネスで「in common」を使うときでも、失礼になったり堅すぎたりすることはほぼありません。フォーマル・カジュアル問わず、状況を問わずに使える表現です。
4. 文法的な特徴と構文
- 「in common」は、主に「have + (名詞) + in common」や「share + (名詞) + in common」という形で用いられます。
- 可算・不可算: 「in common」は句なので可算・不可算の区別はありません。
- フォーマル/カジュアル: どちらにも対応可能です。カジュアルな会話でも、フォーマルなビジネスシーンのメールや会議でも使えます。
主な構文例
- have + (名詞) + in common
- 例: “We have many interests in common.”
- 例: “We have many interests in common.”
- share + (名詞) + in common
- 例: “They share a passion for music in common.”(やや冗長になることがありますが、意味を強調する場合に使われることもあります)
- 例: “They share a passion for music in common.”(やや冗長になることがありますが、意味を強調する場合に使われることもあります)
- find (something) in common
- 例: “They found a lot in common despite their different backgrounds.”
5. 実例と例文
① 日常会話での例文(3つ)
- “We both love hiking! I didn’t know we had that in common.”
- (日本語)「私たち2人ともハイキングが好きだったんだね!それが共通点だとは知らなかったよ。」
- “My roommate and I have so much in common, like music and food.”
- (日本語)「ルームメイトと私は、音楽や食べ物みたいに共通点がとても多いんだ。」
- “They really have nothing in common, yet they get along well.”
- (日本語)「彼らは本当に共通点がないのに、なぜか仲がいいんだよね。」
② ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “Our companies share certain goals in common: quality, sustainability, and innovation.”
- (日本語)「私たちの会社は品質、持続可能性、イノベーションといった共通の目標をもっています。」
- “It’s beneficial to partner with organizations that have values in common with ours.”
- (日本語)「私たちと同じ価値観を共有する組織と提携するのは、メリットがあります。」
- “I realized we had a lot in common when discussing marketing strategies.”
- (日本語)「マーケティング戦略について話し合っていたとき、お互いに多くの共通点があることに気づきました。」
③ 学術的な文脈での例文(3つ)
- “Researchers found that diverse cultures often possess core beliefs in common.”
- (日本語)「研究者たちは、多様な文化がしばしば共通の中核的信念を持つことを発見しました。」
- “The two theories appear different, but they actually hold key principles in common.”
- (日本語)「この2つの理論は異なるように見えますが、実は共通する重要な原則を含んでいます。」
- “In terms of methodology, these studies have very little in common.”
- (日本語)「方法論の面では、これらの研究はほとんど共通点がありません。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- share (something) (日本語: 共有する)
- “We share many interests.” と “We have many interests in common.” は、ほぼ同じ意味だが、前者は「共有する」に焦点があり、後者は「共通点を持っている」という少し抽象的な表現。
- “We share many interests.” と “We have many interests in common.” は、ほぼ同じ意味だが、前者は「共有する」に焦点があり、後者は「共通点を持っている」という少し抽象的な表現。
- mutual (日本語: 相互の)
- 例: “We have mutual interests.” は「互いに共通する興味」があるというニュアンス。「in common」と似ていますが、「相互にお互いが持っている」といった響きが強い。
- 例: “We have mutual interests.” は「互いに共通する興味」があるというニュアンス。「in common」と似ていますが、「相互にお互いが持っている」といった響きが強い。
- similar (日本語: 似ている)
- “Our interests are similar.” は「私たちの興味は似ている」という意味。この場合、「in common」は「似ている部分がある」という意味をより直接的に示したい時に使われる。
反意語
- nothing in common の形で「共通点がない」は、「in common」の反意の概念としてよく用いられます。「in common」自体の直接的な反意語はありませんが、強いて言えば「distinct」「different」が反意の方向性を示します。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語 (US): /ɪn ˈkɑː.mən/
- イギリス英語 (UK): /ɪn ˈkɒm.ən/
強勢(アクセント)の位置
- “in” は弱めに発音され、“common” の最初の音節 “co-” にアクセントがあります。
- “in COM-mon” のリズム感になります。
よくある発音の間違い
- “common” を /ˈkə.mən/ のように曖昧に発音してしまうこと。最初の “co” ははっきりと、次の “mmon” は /mən/ に近い音で発音されます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 「in common」の代わりに “with common” と言ってしまう誤りが多いです。決まった表現なので、「in common」をセットで覚えましょう。
- 「have + (名詞) + in common」の構文を忘れることがあるので、例文を丸ごと暗記するとスムーズです。
- TOEICや英検などで「類義表現を選択させる問題」や「和訳・英訳問題」で問われる場合があり、「share」との置き換えなどを適切に判断できると得点に繋がります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “in common” は「同じボックスに入っているイメージ」をすると覚えやすいです。英語学習者は “have in common” を「共通の箱を持っている」という発想でイメージするとスムーズ。
- スペリングは簡単なので、慣れてしまえば覚えやすいでしょう。
- 例文をフレーズごと音読したり、実際に自分と友人に当てはめてみる(“My friend and I have a lot in common.”)ことで覚えやすくなります。
以上が「in common」の徹底解説です。何かを共有しているとか、共通して持っていることを表現するときに、ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
《…と》同じように《with ... 》
意味(2)
共通に, 共同で