元となった辞書の項目
concerned with
解説
1. 基本情報と概要
語句: concerned with
品詞: 形容詞句(「concerned」が形容詞、「with」が前置詞)
意味 (英語 & 日本語)
- 英語: “concerned with” generally means “having an involvement or interest in something,” “related to something,” or “worried about something.”
- 日本語: 「concerned with」は、「~に関係している、関心を持っている、または心配している」という意味です。基本的には「~を扱っている」「~と関わっている」というニュアンスがあります。たとえば、「I am concerned with the issue.」は「その問題に関心がある(または心配している)」という意味です。
「〜に関わっている」「〜について心配している」など、状況に応じて訳し分けられますが、学習者の方は「関わる」「関心がある」というポジティブな文脈と、「心配している」という少しネガティブな文脈の両面があると理解するといいでしょう。
活用形
- concerned は形容詞の過去分詞形ですが、動詞 “concern” の過去分詞としても使われます。
- 動詞としては “concern” (concerns / concerned / concerning)、名詞としても “concern” は「懸念」「関心事」という意味があります。
- 例:
- (動詞) I don’t want to concern you with trivial matters.
- (名詞) That’s not my concern.
- 例:
CEFRレベルの目安
- B1(中級)〜B2(中上級): 「concerned with」の感覚的な使い方に慣れるには中級以上が望ましいですが、よく目にする表現なので、英語中級レベルの学習者は積極的に使いこなせるようになっておきたい表現です。
2. 語構成と詳細な意味
- concerned は「concern(関心・懸念)」という名詞・動詞から派生した過去分詞形で、形容詞的に使われています。
- with は前置詞で「~と一緒に」「~に関して」「~に対して」という意味を持ちます。
したがって “concerned with” は「~に関心を持っている」「~に取り組んでいる」「~を心配している」などを表します。
関連語・派生語
- concern (名詞/動詞): 懸念、心配;関係する
- concerning (前置詞/形容詞): ~に関する、気がかりな
- concernedly (副詞): 心配そうに、懸念を持って
- unconcerned (形容詞): 無関心な、心配していない
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- “concerned with details” →「細部に気を配っている」
- “concerned with the environment” →「環境問題に関心がある」
- “concerned with social issues” →「社会問題に取り組んでいる」
- “primarily concerned with” →「主に~に関心がある」
- “deeply concerned with” →「深く~に関わっている / 心配している」
- “equally concerned with” →「同様に~を気に掛けている」
- “not concerned with” →「~と関係がない / ~を気にしない」
- “growing concerned with” →「~をますます気に掛けている」
- “particularly concerned with” →「特に~に重きを置いている」
- “concerned with the welfare of” →「~の福祉を気にしている」
3. 語源とニュアンス
- 語源: “concern” はラテン語の “concernere” (con-「共に」+ cernere「分ける、見分ける」) に由来します。そこから「関わる、関連づける」という意味へと発展し、派生形として形容詞 “concerned” が生まれました。
- 歴史的使用: 古くは「関わりを持つ」という意味が中心でしたが、現代では「心配する」ニュアンスも含まれるようになりました。
- ニュアンス・使用時の注意: “concerned with” は主に書き言葉/フォーマル寄りで、会話でも普通に使えますが、くだけた場面では “worried about” や “into” など別の表現が使われることもあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 構文: 主語 + be concerned with + 名詞/代名詞/動名詞
- 例: “She is concerned with raising funds for charity.”
- 例: “She is concerned with raising funds for charity.”
可算・不可算: 形容詞句なので可算・不可算の区別は関係ありませんが、基となる名詞 “concern” は可算・不可算どちらも使われます。
- 可算: “She has many concerns about her future.”
- 不可算: “Concern for the environment is growing.”
- 可算: “She has many concerns about her future.”
フォーマル/カジュアル: 一般的にはどちらの場面でも使用可。ただし「心配している」感を強調したい場合は “worried about” となることも多いです。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I’m concerned with the increased cost of groceries lately.”
- 最近の食料品の値上がりが気になっているんだ。
- 最近の食料品の値上がりが気になっているんだ。
- “Are you concerned with what other people think?”
- 他人の考えを気にしているの?
- 他人の考えを気にしているの?
- “She’s more concerned with her new hobbies than her studies.”
- 彼女は勉強より新しい趣味のほうに気が向いているみたい。
(2) ビジネスシーンでの例文
- “Our team is primarily concerned with ensuring customer satisfaction.”
- 私たちのチームは主に顧客満足の確保に力を入れています。
- 私たちのチームは主に顧客満足の確保に力を入れています。
- “The board members are concerned with the declining sales figures.”
- 取締役会は売上げの減少を懸念しています。
- 取締役会は売上げの減少を懸念しています。
- “We are concerned with improving our company’s public image.”
- 会社のイメージ向上を目指しています。
(3) 学術的・専門的な場面での例文
- “This study is concerned with the long-term effects of climate change.”
- この研究は気候変動の長期的影響を扱っています。
- この研究は気候変動の長期的影響を扱っています。
- “Her latest paper is concerned with the ethical implications of AI.”
- 彼女の最新の論文は、AIの倫理的影響を取り扱っています。
- 彼女の最新の論文は、AIの倫理的影響を取り扱っています。
- “The workshop will be concerned with data privacy regulations in Europe.”
- ワークショップでは、ヨーロッパのデータプライバシー規制を扱います。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- related to → 「〜に関連している」
- “related to” はより直接的な関連を示す。
- “related to” はより直接的な関連を示す。
- involved in → 「〜に巻き込まれている、参加している」
- “involved in” はより積極的に何かに加わっているイメージ。
- “involved in” はより積極的に何かに加わっているイメージ。
- worried about → 「〜を心配している」
- 心配度合いを強調する際に用いられる。
- 心配度合いを強調する際に用いられる。
反意語
- unconcerned with → 「~に無関心である、気にしていない」
- “unconcerned with” は完全に注意を払っていないことを示す。
7. 発音とアクセントの特徴
発音(IPA):
- concerned: /kənˈsɜːrnd/ (米), /kənˈsɜːnd/ (英)
- with: /wɪð/ や /wɪθ/ (地域差あり)
- concerned: /kənˈsɜːrnd/ (米), /kənˈsɜːnd/ (英)
アクセント:
- “con*cern*ed” の第二音節 “cern” にストレスがあります。
- “con*cern*ed” の第二音節 “cern” にストレスがあります。
アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- 大きな違いはありませんが、アメリカ英語では “r” が強めに発音される傾向があります。
- 大きな違いはありませんが、アメリカ英語では “r” が強めに発音される傾向があります。
よくある発音ミス:
- “concerned” の “cerned” を “サンド”や “サーンド” のように曖昧に発音するケースが多いので注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- つづりのミス: “concerned” は “concernd” のように “e” を抜かしてしまいやすいので注意。
- “concerned about” との混同:
- “concerned about” は「~に不安や心配を抱いている」ニュアンスが強い。
- “concerned with” は「対象に関与している、扱っている」というニュアンスに寄る。文脈に応じて使い分けが必要。
- “concerned about” は「~に不安や心配を抱いている」ニュアンスが強い。
- TOEIC や英検: ビジネス文脈の長文読解で “concerned with” が「〜を扱っている」「関連している」という意味としてよく登場します。誤って「心配している」とだけ解釈しないように注意。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「彼/彼女が with (何かと一緒に) している = concerned with」と捉えると、「その事柄や分野と結びついている、気にかけている」というイメージが湧きやすいでしょう。
- 「心配する」だけでなく、「関わる」「取り組む」というプラスのイメージもセットで覚えてください。
- 勉強テクニックとしては、同時に “concerned about” もセットで学習しておき、「about は心配・懸念、with は関与・関連」とイメージできるようにしましょう。
以上が “concerned with” の詳細解説です。このフレーズは実際の会話や文章で頻繁に見られるので、ぜひ使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
《be ~ 》...に関係している, ...に携わっている
意味(2)
...に関心がある