元となった辞書の項目
look to
...の方を見る / 《援助などを》〈人〉に期待する, に待ち望む《for ... / to do》/ (より良くしようと)...について考える / 《命令形/ ~ it that ...》《....となるように》 注意しろ
解説
1. 基本情報と概要
単語(表現): look to
品詞: 句動詞 (phrasal verb)
CEFRレベルの目安: B1(中級)
意味(英語)
- “look to” can mean “to turn one’s attention or reliance to someone or something for help, advice, or a solution.”
意味(日本語)
- 「~に目を向ける」「~に頼る」「~をあてにする」のような意味を持つ句動詞です。たとえば「問題解決のために上司や専門家を頼る」ようなイメージです。よくビジネスシーンでも「参考にする」「期待する」という文脈で使われます。
活用形
- look (原形)
- looks (三人称単数形)
- looked (過去形/過去分詞形)
- looking (現在分詞形)
他の品詞形
- 「look」は名詞として「見ること」「外見」といった意味でも使われます。
例: “He had a surprised look on his face.” (彼は驚いた表情をしていた)
2. 語構成と詳細な意味
- “look” + “to”: 「look」(見る)と前置詞 “to” が組み合わさった表現です。
- 基本的に「視線を向ける」という“look”の意味をベースに、「頼りにする」「期待する」などの抽象的な方向性を “to” で示す形です。
派生語や類縁語
- look forward to: ~を楽しみに待つ
- look into: ~を調査する
- look after: ~の世話をする
- look for: ~を探す
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- look to someone for advice
- (誰か)にアドバイスを求める
- (誰か)にアドバイスを求める
- look to the future
- 未来に目を向ける
- 未来に目を向ける
- look to improve
- 改善しようとする
- 改善しようとする
- look to expand
- 拡大を目指す
- 拡大を目指す
- look to someone’s leadership
- (誰か)のリーダーシップをあてにする
- (誰か)のリーダーシップをあてにする
- look to resolve issues
- 問題解決を目指す
- 問題解決を目指す
- look to the experts
- 専門家を頼る
- 専門家を頼る
- look to the government for support
- 政府からの支援を期待する
- 政府からの支援を期待する
- look to the market trends
- 市場動向に注目する
- 市場動向に注目する
- look to collaborate
- 協力(コラボ)を検討する
3. 語源とニュアンス
- “look” は古英語 “lōcian” に由来し、「見る」「目を向ける」「注意を払う」という意味で使われてきました。
- “to” は方向を示す前置詞で、目や意識を「~に向ける」というニュアンスを補強します。
- ビジネスやフォーマルな場面で「指針を求める」「当てにする」「拠り所にする」という使い方をすることが多いですが、日常会話でも十分に使われる表現です。
- 具体的な依頼や期待のニュアンスが含まれるので、他人に責任や役割を求めているニュアンスが若干強く出る場合があります。
4. 文法的な特徴と構文
句動詞としてのパターン
- “look to + 名詞/代名詞”
例: “We look to you for guidance.” (私たちはあなたの助言を当てにしています) - “look to + 動詞の原形”
例: “We look to improve the process.” (私たちはそのプロセスを改善することを目指しています)
- “look to + 名詞/代名詞”
基本的に他動詞的な使い方ですが、目的語として名詞が続くことが多い(もしくは不定詞の形で目的を示す)。
フォーマル/ビジネスシーンでも使いやすい表現ですが、カジュアルな会話でも「頼りにする」の意味として使えます。
5. 実例と例文
日常会話(3つ)
- “I always look to my parents for advice when I have a problem.”
(困ったときはいつも両親に助言を仰ぐんだ。) - “Who do you look to for inspiration when you cook?”
(料理をするとき、誰を参考にしてるの?) - “We should look to our community for support with the event.”
(イベントに協力してもらうために、地域のみんなに頼るべきだね。)
ビジネスシーン(3つ)
- “We look to our senior managers to set clear goals for the upcoming quarter.”
(今期に向けて目標設定をするのは上層部を当てにしています。) - “Our company is looking to expand into Asian markets next year.”
(当社は来年、アジア市場への拡大を目指しています。) - “They are looking to form strategic partnerships to boost their sales.”
(彼らは売上を伸ばすために戦略的提携を検討しています。)
学術的な文脈(3つ)
- “Researchers look to prior studies to form hypotheses for their experiments.”
(研究者は実験の仮説を立てるために先行研究を参考にします。) - “Academics often look to historical data for insights into current issues.”
(学者は現在の問題を理解するために、しばしば過去のデータを参照します。) - “We look to theoretical frameworks to guide our investigation.”
(私たちは研究を進める手がかりとして理論的枠組みを活用します。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- rely on(~に頼る)
- 頼りにするという意味では非常に近いですが、“look to” は「期待する・当てにする」ニュアンスが強い。
- 頼りにするという意味では非常に近いですが、“look to” は「期待する・当てにする」ニュアンスが強い。
- turn to(~に頼る、相談する)
- “look to” と意味は近いですが、turn to は「困ったときに頼る」というさらに切迫した感じのときによく使われます。
- “look to” と意味は近いですが、turn to は「困ったときに頼る」というさらに切迫した感じのときによく使われます。
- consult(~に相談する)
- よりフォーマルで専門家に相談するニュアンスが強い。
反意語
- ignore (無視する)
- disregard (考慮しない)
- 「その方向をまったく見ない」という意味で、“look to” の反意語となりえます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /lʊk tuː/(米音・英音ともにほぼ同じ)
- アメリカ英語: [lʊk tuː] (ルック トゥ)
- イギリス英語: [lʊk tʃuː](“to” の部分が若干 “t” の後に軽い破擦音に近い発音になることも)
- 強勢: “look” にやや強勢が置かれる場合が多いですが、文脈によって “to” が強調されることもあります。
- よくある間違いとして、/lʊk/ を /luːk/(ルーック)と伸ばしすぎることや、“to” が /tə/ のように弱く発音されすぎて相手に伝わりにくくなることなどが挙げられます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミスはあまり問題になりませんが、前置詞を “to” ではなく “for” や “at” にしてしまうと意味が変わってしまいます。
- “look to” と似た表現の “look for”(探す)を混同しやすいので注意が必要です。
- 試験対策(TOEIC・英検)でも、句動詞のバリエーションは頻出。選択肢に “look to” が含まれている場合、「頼りにする」「~に期待をする・目を向ける」の意味を問われやすいです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “look” は「視線を向ける」という視覚的な動きのイメージがベース。そこに “to” がつくことで“目線を(誰かや何かに)向けて頼る・参考にする”という感覚を覚えると良いです。
- “look for” が「探す」という分かりやすい動きなのに対して、“look to” は「当てにしている方向を見る」というイメージ。覚え分けるコツとして、「look for = 探す」「look to = 頼る・目指す」と対比すると混同を防げます。
以上が“look to”の詳細な解説です。ビジネスにも日常にも使える便利な表現なので、例文を音読するなどして使いこなくしてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
...の方を見る
意味(2)
《援助などを》(人)に期待する, に待ち望む《for ...
意味(3)
to do》
意味(4)
(より良くしようと)...について考える
意味(5)
《命令形
意味(6)
~ it that ...》《....となるように》 注意しろ