元となった辞書の項目
no doubt
解説
1. 基本情報と概要
単語(フレーズ): no doubt
品詞: 副詞句や挿入句として使われる表現(idiomatic phrase)
- 主に「疑いなく」「確かに」といった意味で使われます。
- 会話の中では、「きっとこうだろう」「間違いない」といったニュアンスで相手の意見に同意したり、自分の考えを強調したりする場面によく登場します。
活用形・他の品詞形
- 「no doubt」はフレーズなので、動詞のような活用はありません。
- 名詞や形容詞として派生する形はなく、あくまで語句全体で「疑いがない」という強調の意味を表します。
- 「no doubt about it」のように少し長めのフレーズとして用いられることもあります。
CEFRレベルの目安: B1(中級)
- 日常会話や簡単な文章でも見かける表現ですが、時に強調のために使われるため、中級レベルが近いとされています。
2. 語構成と詳細な意味
- 「no」: 否定を表す語(形容詞的にも使われる)。
- 「doubt」: 「疑い」という意味の名詞。
この2つを組み合わせて「疑いがない」「間違いない」と強調する表現になっています。
関連語や派生表現
- 「doubt」(動詞):「疑う」
- 「undoubtedly」(副詞):「疑いようもなく、間違いなく」
- 「no question」:「間違いなく」
- 「beyond (a) doubt」:「疑いの余地なく」
よく使われるコロケーション・関連フレーズ 10選
- “No doubt about it.”(間違いないよ。)
- “I have no doubt that…”(…だと確信している。)
- “No doubt, he will succeed.”(彼は間違いなく成功するでしょう。)
- “She is no doubt the best candidate.”(彼女は間違いなく最適な候補者だ。)
- “They’ll finish on time, no doubt.”(彼らは確実に時間通り終わるね。)
- “There is no doubt in my mind.”(心の中で疑いは一切ない。)
- “No doubt you’re tired.”(きっとあなたは疲れているでしょう。)
- “No doubt we’ll see each other again.”(また会うことになるでしょうね。)
- “His work is, no doubt, impressive.”(彼の作品は間違いなくすばらしい。)
- “No doubt this is the best solution.”(これは間違いなく最良の解決策です。)
3. 語源とニュアンス
- 「doubt」は、中英語 (Middle English) の「doute」や古フランス語の「doute」に由来し、ラテン語の「dubitare(疑う)」が起源とされています。
- 「no doubt」は、文字通り「疑いがない」という強調を表します。カジュアルな会話の中でも、ビジネス文書でも使える比較的汎用的な表現です。
- 口語的には「No doubt!」だけで相手に強く賛同するニュアンスを示すこともあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 文中での使い方
- 挿入句(parenthetical)として文中に挟む: “She will, no doubt, arrive soon.”
- 文頭で副詞句として使う: “No doubt, she will arrive soon.”
- 挿入句(parenthetical)として文中に挟む: “She will, no doubt, arrive soon.”
- フォーマル/カジュアル
- フォーマルな文書でも使用可: “There is no doubt that this policy will benefit us.”
- カジュアルな会話もOK: “No doubt, you’ll love this place!”
- フォーマルな文書でも使用可: “There is no doubt that this policy will benefit us.”
- 注意点
- 「no doubt」は可算・不可算名詞のように扱うものではなく、あくまで慣用表現です。
- 「no doubt」は可算・不可算名詞のように扱うものではなく、あくまで慣用表現です。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “No doubt you’re hungry after such a long trip.”
(長旅の後だから、きっとお腹が空いているよね。) - “She’ll join us later, no doubt.”
(彼女はあとで合流するつもりらしい、間違いないよ。) - “He’s no doubt the funniest person in our class.”
(彼は間違いなくクラスで一番面白い人だよ。)
ビジネスシーンでの例文
- “There is no doubt that this merger will increase our market share.”
(この合併が我が社のマーケットシェアを拡大するのは間違いありません。) - “No doubt the new strategy needs more research before implementation.”
(間違いなく新しい戦略を実行する前には、さらなるリサーチが必要です。) - “No doubt, we should finalize the contract by the end of this week.”
(今週末までに契約を確定するべきなのは間違いありません。)
学術的な文脈での例文
- “There is no doubt that further studies on this topic are required.”
(このトピックに関する更なる研究が必要なのは疑いありません。) - “This hypothesis, no doubt, has significant implications for future research.”
(この仮説は、疑いなく今後の研究に重要な示唆を与えます。) - “No doubt the findings will contribute to the broader field of linguistics.”
(この発見が言語学の幅広い分野に貢献するのは間違いありません。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “Certainly” (確かに)
- よりフォーマルに「確実に」という意味で使われる。
- よりフォーマルに「確実に」という意味で使われる。
- “Definitely” (間違いなく)
- 「no doubt」とほぼ同じ強さだが、ややカジュアルに「絶対に」というニュアンス。
- 「no doubt」とほぼ同じ強さだが、ややカジュアルに「絶対に」というニュアンス。
- “Surely” (きっと)
- やや確信度が低い場面でも使えるが、「たぶんきっとだよね?」というニュアンスもある。
- やや確信度が低い場面でも使えるが、「たぶんきっとだよね?」というニュアンスもある。
反意語
- 「doubtful」(疑わしい)
- 確信が持てない、疑いがあるときに用いられる。
- 確信が持てない、疑いがあるときに用いられる。
- 「uncertain」(確信が持てない)
- 明確な情報がなく結論を出しづらい時に使われる。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /nəʊ daʊt/ (イギリス英語), /noʊ daʊt/ (アメリカ英語)
- “no” はイギリス英語だと「nəʊ」, アメリカ英語だと「noʊ」と発音。
- “doubt” の “b” は発音しません。「daʊt」と、母音は口を少し大きめに縦に開いて「アウ」のような音。
- “no” はイギリス英語だと「nəʊ」, アメリカ英語だと「noʊ」と発音。
- 強勢(アクセント)
- “no” と “doubt” ともに単語ごとに強く発音するイメージがありますが、挿入句として使うときはさらっと言われることも多いです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “doubt” の “b” は発音しないため、しばしば “dout” と綴り間違いしやすい。
- 同音異義語との混同: “doubt” と “drought” (干ばつ) など、つづりが似ていて母音が違うものが混ざるとミスしやすい。
- TOEIC・英検などの試験対策: “no doubt” は英文読解やリスニングで「強調」を示すキーフレーズとして出題されることがあります。紛らわしい選択肢との見分け(特に “undoubtedly” や “certainly” との置き換えなど)に注意しましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “d” “o” “u” “b” “t” の中で “b” がサイレントになることを意識しましょう。
- 「ノー ダウト」をカタカナで一度覚えてしまい、「ダウトのbは発音しない」と意識するとさらに混乱を防げます。
- 「疑いなし」というシンプルなイメージを頭に置くと、意味とスペルが結びつきやすいでしょう。
「no doubt」は日常会話からビジネス・学術の文脈まで幅広く使える便利な表現です。強く言い切るニュアンスがあるので、適切な場面で使うと、自分の意見をより力強く伝えられます。
意味のイメージ
意味(1)
確かに,きっと,恐らく