in turn
1. 基本情報と概要
英語表現: in turn
品詞: 副詞句(慣用表現)
英語の意味
- 一つずつ順番に(one after another)
- (結果として)その結果、次に(as a result)
日本語の意味
- 「順番に」という意味で使われます。
- 「結果として」「それが原因で次の事が起きる」という意味合いでも使われます。
「in turn」は「一つずつ順を追って行う場合」や、「Aに対してBが起き、Bに対してCが起きた」といった因果や連鎖を示すときに使います。ニュアンスとしては、物事が次々と後に続くイメージを表します。
活用形・他の品詞形
- 慣用句のため、動詞のような活用はありません。
- もともとは “turn” が名詞/動詞ですが、「in turn」は副詞句として機能します。
- 他の品詞への派生例
- “to turn” (動詞) : 回す、曲がる
- “a turn” (名詞) : 順番、回転
- “turning” (形容詞/動名詞) : 回っている、回ること
- “to turn” (動詞) : 回す、曲がる
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- 「in turn」は日常会話でも使われますが、因果関係や順序立てた表現での使用はやや高度な文脈で出ることが多いため、B2程度のレベルを想定します。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- in(前置詞)+ turn(名詞・動詞)
ここでは慣用表現として結びついており、副詞句の役割を担っています。
詳細な意味
- 順番を表すとき
- “He spoke first, and she spoke in turn.”
(彼が最初に話して、彼女は順番に続けて話した。)
- “He spoke first, and she spoke in turn.”
- 連鎖的な結果を表すとき
- “His action caused a reaction, which in turn led to further changes.”
(彼の行動が反応を起こし、その結果さらに変化が生じた。)
- “His action caused a reaction, which in turn led to further changes.”
関連コロケーションやフレーズ(10個)
- “A in turn caused B”
- Aが原因となり、それが結果としてBを引き起こした
- Aが原因となり、それが結果としてBを引き起こした
- “which in turn affects …”
- それによって結果的に…に影響を及ぼす
- それによって結果的に…に影響を及ぼす
- “X responded in turn”
- Xが(誰かの行動・発言に対して)応じた/反応した
- Xが(誰かの行動・発言に対して)応じた/反応した
- “led in turn to …”
- (何らかの結果が)最終的に…へとつながった
- (何らかの結果が)最終的に…へとつながった
- “this in turn means …”
- これによって結果的に…という意味になる
- これによって結果的に…という意味になる
- “prompted in turn by …”
- …によって引き起こされ(そこからさらに事態が発展した)
- …によって引き起こされ(そこからさらに事態が発展した)
- “triggered in turn”
- 連続的に(次の事柄を)引き起こした
- 連続的に(次の事柄を)引き起こした
- “in turn shape …”
- 順々に(物事を形成・影響)する
- 順々に(物事を形成・影響)する
- “in turn lead someone to do …”
- その連鎖で(誰かが…するように)仕向ける
- その連鎖で(誰かが…するように)仕向ける
- “they, in turn, decided …”
- 彼らは(前の出来事を受け)次のステップとして…を決断した
- 彼らは(前の出来事を受け)次のステップとして…を決断した
3. 語源とニュアンス
語源
- 「turn」は古英語 “turnian” に関連があるとされ、中世フランス語 “tourner” に由来し、「回る・回転する」あるいは「順番の番が来る」という意味合いをもっています。
- 「in turn」は「順番の中に入って」というニュアンスから発展し、現在では「結果として」「その次に」という使い方も定着しています。
ニュアンス
- 口語でも文章でも使われますが、特に文章やフォーマルなレポートなどで因果関係や連鎖を説明する際によく見られる表現です。
- 口語でもしばしば「結果として」「そうして次に」という意味で使用されますが、やや文語的・書き言葉のニュアンスがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 副詞句として、文全体を修飾します。
- 可算・不可算の区別が必要な名詞ではなく、動詞の自動詞/他動詞の使い分けなどがあるわけでもありません。
- 一般的には文中でコンマ(,)で区切り「SV, and in turn, SV.」のように挿入的に用いられることも多いです。
例:構文
• “S + V, which in turn + V …”
- 「SがVしたことによって、結果としてVが…という流れ」によく使われる構文。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
“She gave me a ride to the station, and I in turn bought her coffee.”
- 彼女が駅まで車に乗せてくれたので、そのお礼として私はコーヒーを買ってあげた。
- 彼女が駅まで車に乗せてくれたので、そのお礼として私はコーヒーを買ってあげた。
“My older sister taught me how to cook, and I in turn helped her with the dishes.”
- 姉が料理の仕方を教えてくれたので、その代わりに私は食器洗いを手伝った。
- 姉が料理の仕方を教えてくれたので、その代わりに私は食器洗いを手伝った。
“He apologized for being late, and I in turn told him not to worry.”
- 彼は遅刻を謝ってきたので、私は気にしなくていいと言った。
- 彼は遅刻を謝ってきたので、私は気にしなくていいと言った。
(2) ビジネスシーンでの例文
“Our company expanded its production capacity, which in turn increased overall revenue.”
- 我々の会社は生産能力を拡大し、その結果全体の収益が増加した。
- 我々の会社は生産能力を拡大し、その結果全体の収益が増加した。
“By delegating tasks effectively, employees feel more confident and in turn perform better.”
- 仕事を効果的に割り振ることで、従業員は自信を持ち、結果としてより良いパフォーマンスを発揮する。
- 仕事を効果的に割り振ることで、従業員は自信を持ち、結果としてより良いパフォーマンスを発揮する。
“We provided extra training, and this in turn reduced the number of customer complaints.”
- 追加の研修を行い、その結果顧客からのクレーム数が減少した。
- 追加の研修を行い、その結果顧客からのクレーム数が減少した。
(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文
“Increased atmospheric CO₂ levels lead to global warming, which in turn affects ocean currents.”
- 大気中のCO₂濃度の上昇は地球温暖化を引き起こし、それがさらには海流に影響を及ぼす。
- 大気中のCO₂濃度の上昇は地球温暖化を引き起こし、それがさらには海流に影響を及ぼす。
“The results suggest a correlation between sleep deprivation and stress, which in turn impacts cognitive function.”
- 実験結果は睡眠不足とストレスの相関関係を示しており、それがさらに認知機能に影響を与える。
- 実験結果は睡眠不足とストレスの相関関係を示しており、それがさらに認知機能に影響を与える。
“A shift in policy would redistribute resources, which in turn could stimulate economic growth.”
- 政策の変更によって資源の再配分が起こり、それがさらに経済成長を促進する可能性がある。
- 政策の変更によって資源の再配分が起こり、それがさらに経済成長を促進する可能性がある。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “consequently”(その結果)
- よりフォーマルな単語で、一つの出来事に対する結果として話題を転じる。
- よりフォーマルな単語で、一つの出来事に対する結果として話題を転じる。
- “as a result”(その結果)
- 直接的に結果を説明するときに用いられるフレーズ。
- 直接的に結果を説明するときに用いられるフレーズ。
- “then”(それから)
- より口語的・簡単な表現。時系列のつながりを強調する。
- より口語的・簡単な表現。時系列のつながりを強調する。
使い方の違い
- “in turn” は「因果関係が連鎖している」あるいは「順番が回ってきて話が続く」ニュアンスがやや強いです。
- “consequently” や “as a result” はシンプルに「結果として」を示すために使われます。
- “then” は時系列の単純な「次に」。因果まで示す場合には文脈次第です。
反意語
- 明確な反意語はありませんが、あえて言えば「この後の展開が起こらない、続くことがない」といったニュアンスを表すフレーズは対立的といえます。例えば “it ended there”(そこで終わった)など。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
アクセント
- “in” も “turn” もそれぞれ短い語ですが、よく連結して発音されます。
- “turn”(/tɜːrn/)の母音 /ɜː/ は日本人学習者にとってやや発音が難しい場合があります。
- “in” も “turn” もそれぞれ短い語ですが、よく連結して発音されます。
よくある間違い
- “intern” (/ˈɪntɜːrn/)「インターン(研修生)」と混同しないように注意が必要です。
- 会話で速く話すと “in turn” と “intern” が似た発音になることがあります。
- “intern” (/ˈɪntɜːrn/)「インターン(研修生)」と混同しないように注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリング上の混乱: 「intern(インターン)」と間違えるケース。
- “in turn” が持つ「連鎖的な結果」というニュアンスを、ただ「そして次に」として訳してしまうと、文意がうまく伝わらないことがあります。
- TOEICや英検などでも読解パートで、「in turn」が因果関係を示すキーワードとして出題されることがあります。文脈から「次に」「結果として」といった意味を正しく読み取る必要があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「in turn」は「順番に(turn)」の中にいる(in)イメージを思い浮かべると覚えやすいです。
- 何かが起きて、それに続いてさらに何かが起きる、という“順の流れ”を表す。
- 何かが起きて、それに続いてさらに何かが起きる、という“順の流れ”を表す。
- 「輪になって順番が回ってくると、皆が行動し、その作用が次へ繋がる」というストーリーをイメージすると理解しやすいです。
学習のコツとしては、因果関係を説明する例文をいくつか暗記して「人口が増え、それに伴って需要が増え、それによって価格が上昇した」を “The population grew, which in turn increased demand, which in turn drove up prices.” のように言えるようにすると、自然に身につきます。
順番に, 正しい順序で, 次々と
(順番通りに)次に, 今度は
同様に
(贈り物などへの)お返しに