be expected to
1. 基本情報と概要
英語表現: be expected to
品詞: 表現全体としては「受動態+不定詞」という文法構造(助動詞的な役割を果たすフレーズ)。
CEFRレベルの目安: B1(中級)~B2(中上級)
- 日常会話でもビジネス文書でも比較的よく使われるため、中級学習者レベルから習得しておくと便利です。
意味(英語):
• Someone is required or anticipated to do something.
意味(日本語):
• 「~することが期待されている」「~することになっている(見込みである)」という意味です。
「他者や社会から『やるべき』『やることが当然だろう』と見なされているときに使う表現です。学校や職場で『~することが求められる』という文脈や、一般的に『そうなるだろう』と想定されている状況を示します。」
活用形や他の品詞への変化
- expect (動詞):期待する
- 例: I expect that he will arrive soon.(彼がもうすぐ到着すると期待しています)
- expected (形容詞):期待された、予想された
- 例: The expected outcome was different from the actual result.(予想された結果は実際の結果と違った)
- expectation (名詞):期待、予想
- 例: My expectations were too high.(私の期待は高すぎた)
「be expected to」は「expect」という動詞が「受動態 (be + pp)」と「to不定詞」を伴った表現です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- be + expected + to ~
- 「be」は受動態の助動詞として、
- 「expected」は「expect」の過去分詞形、
- 「to」は不定詞です。
- 「be」は受動態の助動詞として、
ここでは「誰かによって(社会/周囲/組織など)期待されている」が根底にあります。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- be expected to arrive soon
- すぐに到着することが期待されている
- すぐに到着することが期待されている
- be expected to perform well
- 良い成績を残すことが期待されている
- 良い成績を残すことが期待されている
- be expected to comply with regulations
- 規則を守ることが求められている
- 規則を守ることが求められている
- be expected to take responsibility
- 責任を取ることが期待されている
- 責任を取ることが期待されている
- be expected to meet deadlines
- 期限を守ることが期待されている
- 期限を守ることが期待されている
- be expected to behave properly
- きちんとした振る舞いをすることが期待されている
- きちんとした振る舞いをすることが期待されている
- be expected to improve sales
- 売上を伸ばすことが期待されている
- 売上を伸ばすことが期待されている
- be expected to be on time
- 時間通りに来る(いる)ことが期待されている
- 時間通りに来る(いる)ことが期待されている
- be widely expected to ~
- 広く~と予想されている
- 広く~と予想されている
- be generally expected to ~
- 一般的に~するとみなされている
- 一般的に~するとみなされている
これらはビジネスでも日常でもよく使われるパターンです。
3. 語源とニュアンス
- expectはラテン語の「ex-(外へ)」と「spectare(見る)」が組み合わさった語源と言われています。「先を見通す、見張る」というイメージから「期待する」という意味が生まれました。
- be expected to という形は、受動態で「期待される」が強調される表現なので、「自分の意志よりも周囲の合意や常識として求められている」というニュアンスが含まれやすいです。
使用上の注意点
- 口語でも文章でも広く使われますが、どちらかといえばビジネスメールやフォーマルな場面でやや頻度が高い印象です。
- 「社会的な義務」「周囲からの要望」が強いシチュエーションで使われることが多いため、例えば「自分が勝手にそう思う」のではなく、「周囲、あるいは規則がそう求めている」というトーンになります。
4. 文法的な特徴と構文
- 主語 + be動詞 + expected + 不定詞(to + 動詞の原形)
- 例) He is expected to finish the report by Friday.
- (彼は金曜日までにレポートを仕上げることが期待されている)
- 例) He is expected to finish the report by Friday.
- 「expect」の受動態構文なので、「by+人」などを付けて具体的に誰が期待しているのかを明示することもできます。
- 例) He is expected by his boss to finish the report by Friday.
- ただし文が長くなるため、あまり頻繁には使われません。
- 例) He is expected by his boss to finish the report by Friday.
- フォーマル/カジュアル両方で使えますが、ビジネス文書や公的な文章では特に多用されます。
可算・不可算や他動詞・自動詞に関する補足
- 「expect」は他動詞として「~を期待する」というときは続く対象を目的語にします。
- 受動表現の「be expected to」は「何かをすることを期待されている」と、目的語は不定詞の形で表されます。
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)での例文(3つ)
A: “Are you expected to help with the move tomorrow?”
B: “Yeah, my friends want me to be there early in the morning.”- (A:「明日、引っ越しを手伝うことになってるの?」 B:「うん、友達が朝早く来てほしいって言ってるんだ。」)
“I’m expected to babysit my cousin this weekend, so I can’t go to the party.”
- (今週末はいとこの子守をすることになってるから、パーティには行けないんだ。)
“My parents expect me to study hard for exams, but sometimes I just want to rest.”
- (両親は私に試験勉強をしっかりやってほしいって思ってるけど、時々は休みたいんだよね。)
ビジネスシーン(ややフォーマル)での例文(3つ)
“Employees are expected to adhere to the company’s dress code policy.”
- (従業員は会社の服装規定に従うことが求められています。)
“You are expected to submit the project proposal by Friday.”
- (金曜日までにプロジェクトの企画書を提出することが期待されています。)
“Managers are expected to provide feedback promptly to their team members.”
- (マネージャーはチームメンバーに対して速やかにフィードバックを行うことが期待されています。)
学術・公的文脈(フォーマル)での例文(3つ)
“Researchers are expected to follow ethical guidelines when conducting experiments.”
- (研究者は実験を行う際、倫理的ガイドラインに従うことが求められています。)
“Students are expected to demonstrate critical thinking in their thesis papers.”
- (学生は論文において批判的思考力を示すことが期待されています。)
“All members of the committee are expected to attend the annual conference.”
- (委員会の全メンバーは年次会議に出席することが期待されています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
be supposed to(~することになっている)
- 「be expected to」と似ていますが、「規則や一般的な合意としてそう決まっている」ニュアンスが強いです。
- 例:
You are supposed to wear a helmet on site.
(現場ではヘルメット着用が決まりです)
- 「be expected to」と似ていますが、「規則や一般的な合意としてそう決まっている」ニュアンスが強いです。
should / ought to(~すべき)
- 「道徳的・一般的に見てそうするのが当然」というニュアンス。期待や義務に近い。
- 例:
You should finish your homework before playing games.
(ゲームの前に宿題を終わらせるべきです)
- 「道徳的・一般的に見てそうするのが当然」というニュアンス。期待や義務に近い。
be required to(~する必要がある、~が義務)
- 法的・制度的な「義務」がより強調される表現。
- 例:
You are required to submit this form.
(この用紙の提出が義務づけられています)
- 法的・制度的な「義務」がより強調される表現。
be anticipated to(~すると予測されている)
- 「予測」の意味が強く、「期待」というよりは「見込み」のニュアンス。
- 例:
The market is anticipated to grow by 5% next year.
(市場は来年5%成長すると予測されている)
- 「予測」の意味が強く、「期待」というよりは「見込み」のニュアンス。
反意語
- be not expected to は直接の反意語の場合「期待されていない」という意味になりますが、自然に使うなら 「It’s not necessary to ~」 などに置き換えるほうが多いです。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA) :
- be /biː/
- expected /ɪkˈspektɪd/ (米: /ɪkˈspɛktɪd/ または /ɪkˈspɛktəd/, 英: /ɪkˈspɛktɪd/)
- to /tuː/ (弱形では /tə/)
- be /biː/
- アクセントは「ex*pect」の **pect* の部分に強勢がきます。
- アメリカ英語とイギリス英語で大きく異なるわけではありませんが、最後の -ed の発音が [ɪd] になりやすいか、[əd] に近くなるかの違いが出る場合があります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス:
- 「expexted」や「expeckted」などと書いてしまうミスに注意が必要です。
- 「expexted」や「expeckted」などと書いてしまうミスに注意が必要です。
- 意味の取り違え:
- 「自分が思う・意図する」 →
want to
やintend to
と混同しないように、「他人が期待している」という意味合いが入ることを忘れないようにしましょう。
- 「自分が思う・意図する」 →
- 試験での使われ方:
- TOEICや英検などでも、工場のルールや会社の規定等を説明する文章中に頻出します。
- 「誰が何を期待しているか」という受動態構文を埋める問題などで問われることが多いです。
- TOEICや英検などでも、工場のルールや会社の規定等を説明する文章中に頻出します。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「他人が先を見て、その人に何かをやらせることを期待する」というイメージで覚えましょう。
- 「expect」の「ex-(外へ)+ spect(見る)」という語源から「先を見据えて待つ→期待する」と理解するとイメージしやすいです。
- 「be expected to」で「周りからこう見られている・やるだろうと求められている」と想起すると文脈を捉えやすくなります。
以上が「be expected to」の詳細な解説です。ビジネスでも日常会話でも使える便利な表現ですので、ぜひニュアンスと一緒に覚えて活用してみてください。
...と期待されている
...するはずである