最終更新日:2024/06/13

《かたい話》いわば

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元となった辞書の項目

as it were

《かたい話》いわば

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彼はいわば、そのパーティーの王だった。

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解説

1. 基本情報と概要

英語表記: as it were

品詞: 慣用的な副詞句(イディオム的表現)

意味(英語):

• “so to speak” / “in a manner of speaking” / “if you will”

→ 物事をはっきりと言い切るのではなく、比喩的・仮説的に表現するときに「いわば」「言ってみれば」というニュアンスを加える。

意味(日本語):

• 「いわば」「言ってみれば」

→ 何かを説明するとき、「厳密にはそうではないかもしれないが、こう表現した方がわかりやすいだろう」というようなニュアンスで用いる表現です。

活用形:


  • フレーズなので、動詞ではなく文全体で形を変えません。

他の品詞の例:


  • 「as」自体は接続詞や副詞などとして使われることがありますが、「as it were」はイディオム的表現として一まとまりで使われます。

CEFRレベルの目安: C1(上級)


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • “as”:〜のように

  • “it”:それ(仮主語など)

  • “were”:be動詞の仮定法過去形(条件や仮想の表現)

本来この表現は仮定法過去「were」の形を利用して「もしそうであるかのように」というニュアンスを生み出しています。厳密には「仮定的にそう言えば」という意味が込められています。

関連表現・派生


  • “so to speak” (いわば)

  • “if you will” (言ってみれば)

  • “in a manner of speaking” (ある意味で)

よく使われる共起表現(コロケーションや関連フレーズ10選)


  1. “He was, as it were, the leader of the group.”

    (彼はいわば、そのグループのリーダーだった。)


  2. “The plan failed, as it were, before it even began.”

    (計画は言ってみれば、始まる前にすでに失敗していた。)


  3. “This idea is, as it were, a double-edged sword.”

    (このアイデアはいわば、諸刃の剣だ。)


  4. “We need to tread carefully, as it were.”

    (いわば、慎重に行動する必要がある。)


  5. “They were, as it were, destined to meet.”

    (彼らはいわば、出会う運命にあった。)


  6. “It’s our duty, as it were, to help the community.”

    (地域社会を助けるのは、いわば私たちの義務だ。)


  7. “He walked into a trap, as it were.”

    (彼はいわば、罠に飛び込んだようなものだ。)


  8. “She acted, as it were, like a mentor to me.”

    (彼女はいわば、私にとってメンターのような存在だった。)


  9. “Life itself is, as it were, a journey toward self-discovery.”

    (人生そのものはいわば、自己発見への旅だ。)


  10. “They have, as it were, painted themselves into a corner.”

    (彼らはいわば、自らを窮地に追い込んだ。)



3. 語源とニュアンス

語源:

「were」という仮定法過去形を使って、「実際にはそうではないけれど、仮定的にそういうものとして話してみる」という古い英語の構造をもとに形成されました。

歴史的には、多くの文学作品でも「as it were」が比喩的表現を和らげるために用いられています。

ニュアンス・使用時の注意:


  • 口語よりはやや文語的、または書き言葉に近い表現です。

  • カジュアルな会話でも時々使われますが、やや形式ばった響きがあるため、過度に使うと古風な印象を与えることもあります。

  • 何かを断定せずに「やわらかく、婉曲に説明する」時に適しています。


4. 文法的な特徴と構文


  • 構文上の特徴:

    挿入句として用いられることが多く、「He was, as it were, a lost soul.」のように文の途中に組み込まれる場合があります。

  • 使用シーン:


    • 論文や書き言葉、多少フォーマルなスピーチ・講演など

    • カジュアルでも比喩的または婉曲的な言い方をしたいとき


他動詞・自動詞の使い分けが必要な単語ではなく、イディオムとして使うフレーズであるため、文法上は「副詞的表現」として機能します。


5. 実例と例文

日常会話(カジュアル)での例文


  1. “He’s always by himself, as it were, so I feel a bit sorry for him.”

    (彼はいつも一人でいるという感じで、ちょっとかわいそうに思う。)


  2. “She became the star of the show, as it were.”

    (彼女はいわば、そのショーの主役になったよ。)


  3. “You’re opening Pandora’s box, as it were, by asking that question.”

    (その質問をするのは、いわばパンドラの箱を開けるようなものだ。)


ビジネスシーンでの例文


  1. “The new marketing strategy will, as it were, revolutionize our approach.”

    (新しいマーケティング戦略は、いわば私たちのアプローチを一新するでしょう。)


  2. “We should, as it were, hedge our risks before expanding overseas.”

    (海外展開する前に、いわばリスクをヘッジすべきです。)


  3. “He represents, as it were, the voice of the consumer.”

    (彼はいわば、消費者の声を代表しているのです。)


学術的な文脈での例文


  1. “These findings constitute, as it were, the foundation of our new theory.”

    (これらの発見はいわば、私たちの新しい理論の土台を成すと言えます。)


  2. “The artist’s use of light is, as it were, a critical element in interpreting the painting.”

    (その画家の光の使い方はいわば、その絵画を解釈する上で重要な要素となっています。)


  3. “The phenomenon acts, as it were, like a catalyst for social change.”

    (その現象はいわば、社会変化の触媒のような役割を果たしているのです。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語(Synonyms)


  1. so to speak(いわば)


    • 「as it were」とほぼ同じ意味だが、「so to speak」の方が口語的に使われやすい。


  2. if you will(言ってみれば)


    • 「as it were」よりもさらに柔らかいニュアンスの場合がある。


  3. in a manner of speaking(ある意味で)


    • 若干説明的な印象を与える表現。主に書き言葉では「as it were」と似たように使われる。


反意語(Antonyms)


  • 直接的な反意語はありませんが、「literally」(文字どおり)で対比的に使われることがあります。


    • “literally” は「本当に」「厳密に」という意味で、「as it were」の比喩性・仮説性とは逆の方向で使います。



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA):

    /æz ɪt wɜːr/ (アメリカ英語)

    /æz ɪt wɜː/ (イギリス英語)


  • 強勢(アクセント)の位置:

    特に強く発音される箇所はなく、ややフラットに「as it were」と流すイメージです。

    挿入句で用いられるときには前後で少し間をとる場合があります。


  • よくある発音の間違い:


    • “were” を “where” と混同したりする。

    • “it” が弱形で発音されすぎて聞き取りにくいケースがある。



8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “as it was” と書き間違えてしまうことがある。

  • 同音異義語との混同: 特に英国英語発音で “were” と “where” は音が近い場合があり、混同に注意。

  • 試験対策:


    • TOEIC や英検ではあまり頻出ではないものの、読解問題で見かける場合があります。

    • 自然な英作文で挿入句として使うと表現に幅を持たせることができるかもしれません。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「as it were」を「いわば」と覚える。

  • 「were」は仮定法の過去形なので、「もし本当にそうだったとしたら…」くらいの比喩感を連想すると理解しやすい。

  • 使い慣れるまでは、「so to speak」や「if you will」と同じポジションで代用するとわかりやすいです。

  • 文章にちょっとした挿入句を入れたい時に「あ、ここは ‘as it were’」とイメージするのがおすすめです。

以上が「as it were」の詳細解説です。ぜひ書き言葉や、少しフォーマルな場面で使ってみてください。

意味のイメージ
as it were
意味(1)

《かたい話》いわば

頻出英熟語500 / スペリング問題

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