元となった辞書の項目
large scale
解説
以下では「large scale」(多くの場合は「large-scale」とハイフンを伴う形容詞句としても用いられます)について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英語表記: large scale(large-scale)
品詞: 形容詞句(主に形容詞的に用いられる)
意味(英語): very extensive in size, scope, or range
意味(日本語): 規模が大きい、広範囲にわたる、大規模な
「large scale」は、何かの規模・範囲を「大きく」または「大々的に」行う際に使われます。たとえば「大規模なプロジェクト」「大掛かりな調査」というように、普通よりもずっと大きいスケールを表したいときに用いられる表現です。
活用形や他の品詞との関係
- 形容詞的に使われる場合: large-scale 例) a large-scale event(大規模なイベント)
- 名詞の “scale” は「物差し」「規模」「段階」などの意味を持ちますが、ここでは「規模」の意味で使われています。
- 高度な使い方として “on a large scale” と前置詞句で用いられる場合もあります(例: The company plans to expand on a large scale.)。
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
学習上は、中上級レベル(B2)程度で理解できる表現ですが、日常会話でもビジネスでも、幅広いシーンで目にするため、早い段階から知っておいて損はありません。
2. 語構成と詳細な意味
- large: 大きい
- scale: 規模、段階、目盛り(ラテン語の “scala”=「はしご、段階」に由来)
これらが組み合わさって「規模が大きい」という意味を表しています。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- large-scale production → 大規模生産
- large-scale project → 大規模プロジェクト
- large-scale research → 大掛かりな調査 / 研究
- large-scale expansion → 大規模な拡張
- large-scale deployment → 大規模な展開
- large-scale manufacturing → 大規模生産(製造業)
- large-scale event → 大規模イベント
- conduct something on a large scale → 何かを大規模に実施する
- move into large-scale operation → 大々的な運用に移行する
- large-scale implementation → 大規模な実装 / 導入
3. 語源とニュアンス
- large はフランス語 (“large”) から英語に入ってきた単語で、「広い、ゆったりとした」という意味を元来持ちます。
- scale はラテン語「scala(階段、階層)」に端を発し、「ものさし」「規模」「目盛り」などの意味に派生しています。
歴史的には「規模」の意味に焦点を当てて “large scale” と組み合わせることで「非常に広い範囲の」というニュアンスを持つ表現になりました。
注意点・使用時のニュアンス
- フォーマル/カジュアル: どちらでも使われますが、学術論文やビジネス文書など、比較的フォーマルな場面で目にする機会が多い表現です。
- 感情的な響き: 「ものすごく大きい」という強調の意味合いがあるため、プロジェクトや問題がかなり大きいことを表すときに向いています。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞句としての用法: “large-scale (名詞)” のように、名詞を修飾する形で使われることが多いです。例) a large-scale survey(大規模な調査)
- 前置詞句としての用法: “on a large scale” → 「大規模に」「大掛かりに」という副詞句的役割を担い、動詞や文全体を修飾します。例) He invests on a large scale.(彼は大規模に投資している)
- 可算 / 不可算: “scale” は名詞としては可算名詞ですが、この表現では形容詞句となっていて、そのまま単独で主語や目的語にはなりません。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3例)
- “They’re planning a large-scale party for the holidays.”
(彼らはホリデーシーズンに向けて大掛かりなパーティーを計画しているんだよ。) - “We decided to do a large-scale cleanup of the garage this weekend.”
(今週末にガレージの大掃除を大掛かりにやることにしたの。) - “Our neighborhood is holding a large-scale community barbecue.”
(地域で大規模なバーベキュー大会が開かれるよ。)
ビジネスでの例文(3例)
- “The company announced a large-scale rebranding effort.”
(その会社は大規模なリブランディング施策を発表した。) - “We’re moving towards large-scale production to meet the growing demand.”
(増大する需要に応えるために大規模生産へ移行しています。) - “A large-scale marketing campaign is set to launch next month.”
(来月から大規模なマーケティングキャンペーンが始まります。)
学術的な文脈での例文(3例)
- “This study involves a large-scale survey across multiple universities.”
(この研究は複数の大学にわたる大規模な調査を含んでいます。) - “Researchers conducted a large-scale experiment to validate the hypothesis.”
(研究者たちは仮説を検証するために大規模な実験を行いました。) - “Data analysis on a large scale can reveal unforeseen patterns.”
(大規模なデータ解析は予期せぬパターンを明らかにすることがあります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- massive(巨大な)
- 「物理的にもサイズが非常に大きい」イメージ。
- 例: “a massive project” → 大量のリソースやエネルギーが必要なプロジェクト。
- 「物理的にもサイズが非常に大きい」イメージ。
- extensive(広範囲にわたる)
- 「範囲が広い」という意味が中心。
- 例: “extensive research” → 広範囲にわたる検討や調査。
- 「範囲が広い」という意味が中心。
- enormous(非常に大きい)
- 「軽く想像を超えるほど大きい」というニュアンス。
- 例: “an enormous event” → とても大規模なイベント。
- 「軽く想像を超えるほど大きい」というニュアンス。
- large-scale と “vast”
- “vast” は「広大」を強調し、物理的・空間的に大きいイメージです。
反意語
- small-scale(小規模な)
- 例: “small-scale experiment” → 小規模実験
- 例: “small-scale experiment” → 小規模実験
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /lɑːrdʒ skeɪl/ (アメリカ英語), /lɑːdʒ skeɪl/ (イギリス英語)
- 強勢: “large” の “ar” の部分にやや強勢が置かれますが、基本的には “large scale” と同程度の強さで発音しても問題ありません。
- アメリカ英語とイギリス英語では “large” の発音がわずかに異なる程度です。
- “large” は母音が長め(ラージ)、“scale” は「スケイル」と平坦に伸ばすと伝わりやすいです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリング:
- “large-scale” とハイフンを入れる場合が多いですが、文脈によっては “large scale” と分けて書かれることもあります。
- “large-scale” とハイフンを入れる場合が多いですが、文脈によっては “large scale” と分けて書かれることもあります。
- 同音異義語・混同:
- 「scale」のほかの意味(うろこ、計量器、音階など)と混同しないように注意が必要です。
- 「scale」のほかの意味(うろこ、計量器、音階など)と混同しないように注意が必要です。
- 試験対策:
- TOEICや英検のリーディングで “large-scale” が形容詞句として出題される場合があります。文脈で「大きい規模の」と理解できるかどうかがポイントです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「large」と「scale」を組み合わせる → 「大きい+規模」なので「大規模」とすぐに連想しやすいです。
- “on a large scale” とまとまって覚えると、同時に副詞句としても使いやすくなります。
- 上下・広狭・長短など、さまざまな英単語で“scale”が出てきますが、「large scale」は「大規模」を表す最もポピュラーなフレーズのひとつです。
以上が「large scale (large-scale)」の詳細な解説です。「大規模」「広範囲」といった意味を押さえておくと、ビジネスや学術、日常でも非常に役立つ表現です。ぜひ意識して使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
【形】大規模な, 大縮尺の(地図など)