最終更新日:2024/06/13
〈C〉(ある程度の長さと幅をもった薄い)板 / 〈C〉ボール紙,台紙 / 〈C〉食卓;〈U〉食事,(特に有料の)まかない / 〈C〉甲板(かんぱん),船べり / 〈C〉委員会;(官庁の)局,部,課 / 《the boards》舞台
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元となった辞書の項目
board
IPA(発音記号)
名詞
〈C〉(ある程度の長さと幅をもった薄い)板 / 〈C〉ボール紙,台紙 / 〈C〉食卓;〈U〉食事,(特に有料の)まかない / 〈C〉甲板(かんぱん),船べり / 〈C〉委員会;(官庁の)局,部,課 / 《the boards》舞台
解説
名詞 “board” の詳細解説
1. 基本情報と概要
英語の意味: “board”
- 主に「板」や「委員会」を指す名詞。
日本語の意味: 「板」「委員会」「役員会」「掲示板」「まかない(食事)」など
- 板状のものを指すときもあれば、人々が集う機関(委員会など)を指すときもあり、文脈によって意味が異なる単語です。
- “board” は「平らな板」をイメージしたり、「組織を監督するグループ」(=委員会)をイメージしたりできます。ビジネスシーンなどでは「取締役会」の意味で使われることもあります。
品詞: 名詞 (noun)
活用形:
- 単数: board
- 複数: boards
他の品詞になった例:
- 動詞 “to board”: 「乗り込む」「下宿する」など(例:We will board the plane soon.)
- 動詞 “boarding”: 「乗船(乗車)すること」「寄宿すること」などの進行形/動名詞
CEFRレベルの目安: B1(中級)
- 板の意味だけなら初級レベル(A2程度)でもよく使われますが、「委員会」の意味やビジネスでの使い方などはやや難しめなので総合的にB1程度と考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: なし
- 接尾語: なし
- 語幹: “board”
歴史的に見ると、古英語の “bord” に由来し、「縁」「端」などの意味も含まれていました。現在は一つの語幹として扱われます。
詳細な意味と派生
- 板: 木の板や硬い材料で作られた平らなものを指す。
- 委員会・取締役会: 企業や組織で意思決定を行うグループを指す。
- 掲示板: 情報を貼り出すボードやオンラインの「掲示板」を指す場合もある。
- まかない(食事): 「room and board」のように、下宿先や寄宿学校などで提供される食事のことを含む。
よく使われるコロケーションと関連フレーズ(10個)
- “board of directors” – 「取締役会」
- “board meeting” – 「役員会議」
- “on the board” – 「取締役会に入っている/委員に任命されている」
- “whiteboard / blackboard” – 「ホワイトボード / 黒板」
- “game board” – 「ボードゲームの盤」
- “to take something on board” – 「何かを考慮に入れる、受け入れる」
- “boarding school” – 「全寮制の学校」
- “room and board” – 「部屋代と食事(まかない)込みの宿泊」
- “board a plane/train” – 「飛行機/電車に乗り込む」(動詞形をよく使う)
- “board member” – 「役員、委員会のメンバー」
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “bord” が起源で、「縁」「端」「テーブル」などを指していました。
- 中世以降「板状のもの」や「作業台」を意味するようになり、さらに「食事をとるテーブル」を表すことから食事や寄宿にまで派生し、近代になると「委員会」を指すようにも広がりました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「板」として物理的な意味で使う場合はカジュアルな日常会話から施工現場などまで幅広く使います。
- 「委員会」や「取締役会」の意味で使う場合はビジネスやフォーマルな場面で登場します。
- 「まかない(食事)」を指す用法はかなり特定の文脈(寄宿学校や宿泊施設)の話で使われ、やや古風なニュアンスもあります。
- 文章でも口語でも頻出する単語ですが、ビジネス文書だと「取締役会」の意味で正確に理解しておく必要があります。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞(countable noun): 通常は “a board” / “two boards” のように数えられます。
- 「委員会」「取締役会」の意味のときも可算名詞扱いです(複数なら “boards” になります)。
- イディオムとして “on board”「乗っている」「参加している」「賛同している」があり、前置詞 “on” とともに使います。
一般的な構文・イディオム
- “He is on the board.” → 「彼は取締役会(委員会)のメンバーです」
- “We need to bring everyone on board.” → 「全員を(この計画に)乗せる・賛同させる必要があります」
フォーマル/カジュアル
- 「板」の意味でカジュアルにもよく使います。
- 「委員会」「取締役会」の意味はビジネス~フォーマルな文脈でも頻出です。
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
- “Please pass me that board. I need to fix the broken shelf.”
(その板を取ってくれる? 壊れた棚を直すのに必要なんだ。) - “We used an old wooden board to make a sign for the party.”
(パーティーの案内板を作るのに古い木の板を使ったよ。) - “Don’t lean against the board; it might fall.”
(その板に寄りかからないで。倒れちゃうかもしれないから。)
ビジネスシーン (フォーマル)
- “The board of directors will convene tomorrow to discuss the new policy.”
(新方針を話し合うために取締役会が明日開催されます。) - “She was appointed to the board last month.”
(彼女は先月、役員会のメンバーに任命されました。) - “We need to get everyone on board before we launch the project.”
(プロジェクトを開始する前に、全員の合意を取り付ける必要があります。)
学術的・アカデミックな文脈
- “The notice was posted on the department’s bulletin board.”
(告知は学科の掲示板に貼り出されました。) - “The school provides room and board for all scholarship students.”
(その学校では奨学生全員に部屋と食事(まかない)を提供します。) - “During the conference, the panel will include board members who specialize in economics.”
(学会では、経済学を専門とする理事会メンバーがパネルディスカッションに参加します。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “plank” (木の厚板)
- 「細長い厚板」のニュアンスが強い。DIYや建築現場などで主に使う。
- 「細長い厚板」のニュアンスが強い。DIYや建築現場などで主に使う。
- “committee” (委員会)
- 「委員会」の意味ならほぼ同義だが、“board” とは微妙にニュアンスや権限が異なる場合がある。
- 「委員会」の意味ならほぼ同義だが、“board” とは微妙にニュアンスや権限が異なる場合がある。
- “panel” (パネル、委員会)
- 同じく「委員会」を指す場合あり。カジュアルな集まりやディスカッションの文脈では “panel” を使う。
- 同じく「委員会」を指す場合あり。カジュアルな集まりやディスカッションの文脈では “panel” を使う。
反意語
- 「板」の意味の反意語は特に明確なものはありませんが、文脈によっては “void,” “space,” 「空間」などが反対表現として用いられることもあります。
- 「委員会」「役員会」の意味でのはっきりした反意語はありませんが、個人や非組織的な集まりとは対比的に扱われます。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA:
- 米: /bɔːrd/ (実際には /bɔrd/ と発音されることも多い)
- 英: /bɔːd/
- 米: /bɔːrd/ (実際には /bɔrd/ と発音されることも多い)
- アメリカ英語では “r” の音が強めに入り「ボードゥ」という発音に近くなります。
- イギリス英語では “r” の音が弱く、母音が長め「ボード」のようになります。
- どちらにしても「ボード」と伸ばすイメージで発音すると伝わりやすいです。
- 強勢(アクセント)は単音節語なので「board」全体をはっきり発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “boad” や “bord” と書いてしまうミス。
- 同音異義語: 似た発音の “bored” (退屈した) と混同しやすい時があるので注意。
- 文脈での使い分け: 「板」を指すか 「委員会」を指すか、文脈を見極める必要があります。
- 試験対策: TOEICや英検などでビジネス文脈の問題で “board of directors” が登場したり、 “board meeting” が出題されやすいため押さえておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “board” は「広げた板」のイメージ → どこかに載せる、敷くといったイメージが広がって「乗り込む(board a plane)」や「乗っている(on board)」につながる、と考えると覚えやすいです。
- 木製の板に人が集まって会議をする → そこから「委員会」の意味にも派生した、とストーリーでイメージしましょう。
- 同音異義語 “bored” (退屈な) と区別するために、“boaRd” の “R” は “取り締役会(Director)”の “R” と覚えるなど、自分なりのつながりを持たせるとミスを減らせます。
以上が名詞 “board” の詳細解説です。バリエーション豊かな用法があるので、文脈によって意味を見極めて上手に使っていきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
〈C〉(ある程度の長さと幅をもった薄い)板
意味(2)
〈C〉ボール紙,台紙
意味(3)
〈C〉食卓;〈U〉食事,(特に有料の)まかない
意味(4)
〈C〉甲板(かんぱん),船べり
意味(5)
〈C〉委員会;(官庁の)局,部,課
意味(6)
《the boards》舞台