元となった辞書の項目
in charge
解説
1. 基本情報と概要
意味(英語 / 日本語)
- 英語: “in charge”
「in charge」は「責任を負っている」「担当している」「指揮を執っている」という意味のイディオム表現です。 - 日本語: 「責任をもって管理している」「指揮・監督している」
たとえば、「プロジェクトを任されている」「チームのリーダーとして責任を負っている」場面などで使われます。肩書きや役職を示すニュアンスのほか、「主導権を握る」「(全体の)管理を行う」というイメージです。
品詞
- イディオム(慣用句)的な表現
一般的には「be動詞 + in charge (of ...)」の形で使われ、文中では補語(述語)として働くことが多いです。
活用形
- 「in charge」は単独で活用変化しませんが、使われる際は以下のような形をとることが多いです。
- be in charge of …
- take charge (of) … / taking charge (of) …
- put A in charge of B …
- be in charge of …
他の品詞形との関連例
- 「charge」が動詞として使われる場合:
- to charge someone (お金を請求する / 命じる)
- to charge someone (お金を請求する / 命じる)
- 「charge」が名詞として使われる場合:
- a charge (料金・告発・責任 など)
CEFRレベルの目安
- B1:中級
日常で広く使われるイディオムではありますが、責任を表すやや抽象的な表現でもあるため、B1〜B2程度の語彙力で習得できると考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- in: 「中で」「内側に」という意味の前置詞
- charge: 「責任」「管理」「指揮」という意味の名詞(語源的には「荷を負う」「責任を負う」など)
フレーズとしての解釈
- もともと「charge」が「荷を負う(= 負担する、責任を持つ)」から派生し、前置詞「in」と組み合わさって「責任をもってその立場にいる」ニュアンスを表すようになったと考えられます。
よく使われるコロケーション(10個)
- be in charge of a project
(プロジェクトを担当している) - take charge of the situation
(状況を引き受けて指揮を執る) - put someone in charge of marketing
(誰かにマーケティングを任せる) - remain in charge
(責任を持ったままでいる / 指揮を執り続ける) - feel in charge
(状況を十分に把握し、管理できていると感じる) - who is in charge here?
(ここでは誰が責任者ですか?) - she’s in charge of the schedule
(彼女がスケジュール管理の責任者だ) - left in charge
(任され / 責任を負わされたままになる) - in charge of the entire operation
(全体の業務を管理している) - shift in charge
(シフトを任されている / シフトの責任者)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「charge」は古フランス語の “charger” (意味:荷を積む)に由来します。そこから「負担(責任)を負う」というニュアンスが生じ、英語で「責任を引き受ける」「料金を請求する」「攻撃する」など複数の意味へ広がっていきました。
- 「in charge」はもともと「(責任を)負った状態にある」というところから「指揮を執っている」「管理している」という意味になりました。
ニュアンス・注意点
- 「責任の所在」や「主導権」を明らかにする表現なので、ビジネスシーンや公式な場面で用いられることが多いです。
- カジュアルな会話でも、「誰が担当?」と言いたいときによく使われます。
- フォーマルにもカジュアルにも幅広く使えますが、状況に応じて「責任者」や「担当者」の意味を明示したいときに便利です。
4. 文法的な特徴と構文
- 一般的な構文
- (主語) + be + in charge (of 〜)
例: “He is in charge of the team.”
- (主語) + be + in charge (of 〜)
- イディオム・関連表現
- take charge (of 〜): 「主導権を握る」「責任を引き受ける」
- put (人) in charge (of 〜): 「(人)に〜の責任を負わせる」
- take charge (of 〜): 「主導権を握る」「責任を引き受ける」
- 可算・不可算の区別
- “in charge”自体はイディオムとして固定されており、名詞的に使う際は “charge” が不可算名詞扱いの場合もありますが、意味によっては「a charge(告発 / 料金 / 責任)」など可算扱いになることもあります。
- “in charge”自体はイディオムとして固定されており、名詞的に使う際は “charge” が不可算名詞扱いの場合もありますが、意味によっては「a charge(告発 / 料金 / 責任)」など可算扱いになることもあります。
- 使用シーン(フォーマル / カジュアル)
- フォーマル / ビジネス: “I am in charge of the entire project.”
- カジュアル / 日常会話: “Who’s in charge of dinner tonight?”
- フォーマル / ビジネス: “I am in charge of the entire project.”
5. 実例と例文
① 日常会話 (3例)
- “Who’s in charge of picking up the kids from school today?”
(今日、学校へ子どもを迎えに行くのは誰が担当?) - “I’m in charge of the groceries this week.”
(今週は私が食料品の買い出しを担当するよ。) - “She’s in charge of the music at the party.”
(彼女がパーティーの音楽を担当してるんだ。)
② ビジネスシーン (3例)
- “He’s in charge of our marketing division.”
(彼が私たちのマーケティング部門を担当しています。) - “Who is in charge of the budget planning for next quarter?”
(来期の予算策定は誰が担当していますか?) - “I was put in charge of the new project launch.”
(私は新規プロジェクトの立ち上げを任されました。)
③ 学術的・フォーマルな文脈 (3例)
- “The committee member in charge of the conference schedule will coordinate the speakers.”
(学会スケジュールを担当している委員が講演者を調整する予定です。) - “Professor Smith is in charge of the research team investigating climate change.”
(スミス教授が気候変動を調査する研究チームを指揮しています。) - “The librarian in charge of the archives will grant you access to the materials.”
(図書館の資料室を担当している司書が資料閲覧を許可してくれます。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- responsible for (〜に対して責任を負う)
- 「in charge」のややフォーマル版で、特定の仕事や結果への責任を強調します。
- 「in charge」のややフォーマル版で、特定の仕事や結果への責任を強調します。
- in control of (〜を制御している / 管理している)
- 「うまく操っている・支配下に置いている」というニュアンスが強め。
- 「うまく操っている・支配下に置いている」というニュアンスが強め。
- leading (率いている / 先導している)
- チームや集団のトップに立って先導しているイメージ。
- チームや集団のトップに立って先導しているイメージ。
- in command of (指揮をとっている)
- 軍事的あるいはフォーマルな文脈で特に使われる表現。
反意語
- under someone’s supervision (誰かの監督下にある)
- 「自分が主導ではなく、誰かの監督下になっている」という意味合い。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ɪn tʃɑːrdʒ/ (アメリカ英語), /ɪn tʃɑːdʒ/ (イギリス英語)
- “in charge”はふたつの単語ですが、自然な会話では「イントネーションがややまとまって」発音される傾向があります。
- アメリカ英語とイギリス英語では「charge」の母音が若干異なり、アメリカ英語は [tʃɑrʤ]、イギリス英語は [tʃɑːdʒ] となる点に注意しましょう。
- アクセント(強勢)は主に “charge” に置かれることが多く、「in CHARGE」のようになります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「chage」「incharje」などと書き間違えることがあります。
- 同音異義語との混同: “charge” には「料金を請求する」「突進する」「告訴する」など多くの意味がありますが、“in charge” は「責任を持つ」「担当する」という意味のイディオムだと覚えましょう。
- 試験対策: TOEICや英検などのビジネスや日常シーンを問う問題で、「誰が責任者かを尋ねる」場面や「役割分担を述べる」文脈として “in charge” が出題されやすいです。
- 前置詞の一致: 多くの場合は “of” を伴い “in charge of …” の形が基本です(対象を明示する場合)。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「in charge = 責任を“チャージ”された状態」とイメージすると覚えやすいでしょう。
- “チャージ(charge)”という言葉には「電気を帯電させる」というイメージもあるため、「エネルギーを帯びている状態で、管理・指揮を執る」と連想すると記憶に残りやすいです。
- 何かを任されて“チャージ”されている、責任を背負っている、というストーリーでイメージすると混乱を避けられます。
以上が「in charge」の詳細な解説です。自分が「責任を負っている」「担当している」「主導権を握っている」という状況を表す、とても便利な表現なので、ビジネスでも日常でも積極的に使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(人が物を)管理して
意味(2)
(仕事・事件などを)担当して
意味(3)
責任を負って