最終更新日:2024/06/17

...でさえない, ...さえない

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not even

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彼が謝罪さえしなかったことが信じられない。

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解説

以下では、「not even」という表現について、できるだけ詳しく解説していきます。マークダウン形式でまとめてありますので、学習の際にご活用ください。


1. 基本情報と概要

意味(英語・日本語)


  • 英語: “not even”

  • 日本語: 「まったく〜ない」「少しも〜ない」「〜ですらない」などの強調表現

たとえば “I can’t even imagine.”(想像すらできない)のように、否定を強調したり、「まったくない」ことを強めて言うときに使われます。

品詞


  • フレーズ(慣用的な副詞句・強調表現)

“not even” は単独の単語ではなく、「not(否定)」+「even(〜さえも)」が組み合わさった表現です。

活用形


  • “not even” 自体はフレーズなので、時制や形を変化させることはありません。

  • ただし “not” は主語や時制に合わせて “can’t even…,” “didn’t even…,” “don’t even…,” “won’t even…” のように組み合わせることが多いです。

他の品詞になる例


  • “even” 単独では副詞・形容詞として使われ、たとえば “Even if…”(たとえ〜だとしても)や “an even surface”(平らな表面)のように別の意味で使われることがあります。

CEFRレベル目安


  • B2(中上級)

    「否定を強調するゆえのニュアンス理解や、口語表現としての使い方が少し難易度が上がるため、中上級レベルと考えられます。」


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • not : 否定を表す語。語源は古英語の “nōt” や “naught” など。

  • even : 「〜でさえ」「〜すらも」「平らな」などの意味をもちますが、ここでは強調の副詞として使われます(“I can’t even…” など)。

意味の詳細


  • 「not even」は、「本来なら(少しぐらいは可能だと思われること)さえも起こらない・できない」という強い否定として使います。

派生語や関連語


  • “can’t even…”: 「〜することすらできない」

  • “didn’t even…”: 「〜さえもしなかった」

  • “won’t even…”: 「〜すらもしない(つもりだ)」

  • “never even…”: 「一度も〜すらない」(“never” でさらに強い否定)

よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)


  1. “not even close” – まったく近くもない / 全然違う

  2. “not even once” – 一度たりとも〜ない

  3. “not even a little” – 少しも〜ない

  4. “not even a single ~” – 1つたりとも〜ない

  5. “not even sure” – 確信もない / まったくわからない

  6. “not even half” – 半分ですらない

  7. “not even worth it” – やる価値すらない

  8. “I can’t even begin to ~” – どうやって〜し始めたらいいかすらわからない

  9. “don’t even think about ~” – ~のことを考えるのはやめろ / まったく考えるな

  10. “not even funny” – (本来面白い場面のはずが)笑い事ですらない


3. 語源とニュアンス

語源


  • “not” は古英語 “nōt” や “ne + wīt” から来ており、「〜でない」を表す。

  • “even” は古英語の “efen” に由来し、当初は「平らな」「等しい」を意味していましたが、副詞としては「〜でさえも」というニュアンスで使われるようになりました。

  • この2つが組み合わさり、強い否定を表すフレーズとして定着しました。

ニュアンスや使用時の注意


  • 強調の程度が強いので、フランクな会話などでは非常によく使われます。

  • “I can’t even…” は特に口語表現での強い驚きや呆れ、嘆きを込める場合に用いられます。

  • ビジネスメールなどフォーマルな文章でも稀に見かけますが、やや口語的・情緒的な響きがあるため、多用は避ける場合が多いです。


4. 文法的な特徴と構文


  • “not even” は、動詞や名詞を否定する際に使われる強調構文です。

    例) “He did not even apologize.”(彼は謝罪すらしなかった)

  • “even” が否定文で使われるときは、もともとの「〜さえも」という意味に “not” が加わり、「〜さえもない」「少しも〜ない」という強い否定ニュアンスを生み出します。

  • 口語では “I can’t even.” だけで感嘆的に使うことがあり、「もう何も言えないほど呆れている」というような意味合いになります。

他動詞・自動詞の使い分け


  • “not even” 自体は副詞句なので、他動詞・自動詞の区別は動詞側で行います。

    “They didn’t even sleep.”(自動詞 “sleep” を否定)

    “They didn’t even do it.”(他動詞 “do” を否定)


5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文(3つ)


  1. “I can’t even handle this spicy food!”


    • 「こんな辛い料理、まったく耐えられない!」


  2. “He didn’t even say goodbye before leaving.”


    • 「彼は去る前にさよならすら言わなかった。」


  3. “You’re not even trying to listen to me.”


    • 「あなたは私の話を少しも聞こうとしてないじゃない。」


(2) ビジネスシーンでの例文(3つ)


  1. “She didn’t even attend the kickoff meeting.”


    • 「彼女はキックオフミーティングにすら参加しませんでした。」


  2. “We can’t even proceed without the client’s approval.”


    • 「クライアントの承認がないとまったく進めることができません。」


  3. “The competitor’s product is not even comparable in quality.”


    • 「競合他社の製品は品質面で比較にすらならない。」


(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文(3つ)


  1. “The hypothesis does not even account for external variables.”


    • 「その仮説は外部変数すら考慮していない。」


  2. “They did not even examine the control group thoroughly.”


    • 「彼らは対照群を徹底的に調査すらしなかった。」


  3. “The data presented is not even sufficient to draw a preliminary conclusion.”


    • 「提示されたデータは、仮説段階の結論を出すにすら十分でない。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語(シノニム)


  1. “never” – 「決して〜ない」


    • “never” は一度も起こらない確固とした否定を表す。 “not even” はより感情的・強調的。


  2. “absolutely not” – 「絶対に〜ない」


    • “absolutely” が強調の役割を果たし、きっぱりした否定を示す。


  3. “no way” (口語) – 「まったく無理」「あり得ない」


    • 口語的に強い否定を表す点では類似。


反意語(アンテニム)


  • “actually” – 「実は」「実際には」

  • “indeed” – 「確かに」「本当に」


    • これらは肯定や事実認定を強めるため、 “not even” の否定強調と反対の意味合いになります。



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA)


    • アメリカ英語: /nɑt ˈiːvən/

    • イギリス英語: /nɒt ˈiːvən/


  • アクセント


    • “NOT E-ven” のように “EVEN” の部分に強めのアクセントがおかれることが多いです。語調を強めるときは特に “NOT E-VEN!” という感じで強調します。


  • よくある発音の間違い


    • “even” を /ˈɛvən/ などと短く発音し、濁る音が曖昧になりやすいので注意。

    • “not” の /t/ が早口で落ちたりしやすい(“no’ even” のように聞こえる場合がある)。



8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • “not even” を無理に分解しすぎて “no even” と書いてしまうミス。

  • “didn’t even” と時制を合わせずに “don’t even” を使ってしまうなど、動詞と否定の組み合わせのテンプレートを誤用すること。

  • スペリングミスは少ないが、文法的な位置を間違えて “They not even did it.” と書いてしまうと不自然。正しくは “They did not even do it.”

  • TOEIC や英検などのリスニングで、話者が驚きや強調として “I can’t even…” と言ったとき、意味を捉えられないケースがよくあります。口語的用法を理解しておくと役立ちます。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「“even” は『〜でさえ』、『そこに “not” が加わると、『〜ですらない』という強調になる」というイメージを持つと覚えやすいです。

  • 「とにかく強調したいときに ‘not even’」とイメージするのもおすすめです。

  • 自分で例文を作る場合に “didn’t even 〇〇” の形を使って慣れると、自然にフレーズとして使えるようになります。


「not even」はネイティブの日常会話で頻繁に使われる、強い否定を示す表現です。使いこなせると、思い切り強調したいときに便利ですので、ぜひ練習してみてください。

意味のイメージ
not even
意味(1)

...でさえない, ...さえない

頻出英熟語500 / スペリング問題

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