long term
1. 基本情報と概要
単語: long term
品詞:
- 名詞的用法 (“the long term” = 「長期」)
- 形容詞表現(本来はハイフンをつけて “long-term” と書くことが多い。「長期の/長期的な」)
意味(英語): a period extending over a relatively long duration / of or relating to a long duration.
意味(日本語): 「長期」「長期の」「長期的な」。
・「long term」は、「長い期間」「長いスパン」を表すときに使われ、将来や時間の経過を考慮した表現としてよく用いられます。「長期的視点で考える」などのニュアンスを持つ、とても日常的かつビジネスでも幅広く使われる単語です。
活用形:
- 形容詞の場合はハイフンありの “long-term” が推奨(e.g. long-term vision, long-term plan)
- 名詞としては “the long term” という形が一般的(e.g. in the long term)
他の品詞になった場合の例:
- “lengthy” (形容詞) : かなり長い
- “prolong” (動詞) : 延長する
CEFRレベル目安: B2 (中上級)
- B2:中上級 → 日常会話だけでなく、ビジネスや学問領域でも使いこなせるレベル
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- long: 「長い」を意味する形容詞または副詞
- term: 「期間・学期・用語・条件」などを意味する名詞
“long term” はそれぞれの単語の基本的な意味が合わさった表現です。形容詞として使う場合は多く “long-term” のようにハイフンを入れます。
関連語・派生語
- short term / short-term: 「短期」「短期的な」
- long-termism: 「長期的思考(主義)」
- long-term investment: 「長期投資」
- long-term strategy: 「長期戦略」
よく使われるコロケーション10選
- long-term plan → 長期的な計画
- long-term goal → 長期目標
- long-term relationship → 長期間の関係
- long-term effect → 長期的な影響
- long-term commitment → 長期的な関与/約束
- long-term vision → 長期的なビジョン
- long-term benefit → 長期的な利益
- long-term approach → 長期的なアプローチ
- long-term forecast → 長期的な予測
- in the long term → 長期的に見れば/長い目で見れば
3. 語源とニュアンス
- 語源: 「long」は古英語の lang に由来し、「term」はラテン語の terminus(限界、境界)から派生しています。
- 歴史的な用例: “long term” としては、19世紀以降に金融や経済の分野で「長期投資」という文脈で盛んに使われるようになりました。
- ニュアンス: 「すぐには結果が出ないが、時間をかけてじっくり考える/取り組む」という印象を与えます。ビジネスや将来計画、学問や研究計画などでフォーマルに用いられますが、日常会話でも「長い目で見る」という気持ちを表す際に使われます。
4. 文法的な特徴と構文
名詞(the long term)としての用法
- “in the long term” や “over the long term” のように前置詞と一緒に使う表現が多いです。
- 例: “We should invest more in research in the long term.”
- “in the long term” や “over the long term” のように前置詞と一緒に使う表現が多いです。
形容詞(long-term)としての用法
- 名詞を修飾するときは必ずハイフンを入れて “long-term” とするのが一般的。
- 例: “We have a long-term plan to expand our business.”
- 名詞を修飾するときは必ずハイフンを入れて “long-term” とするのが一般的。
可算・不可算の区別
- “term” はもともと可算名詞ですが、“the long term” はまとまった概念として使われることが多いです。
フォーマル/カジュアル
- ビジネスではフォーマルに使われがちですが、日常会話でも比較的自然に登場します。
5. 実例と例文
日常会話
“In the long term, staying healthy is more important than quick fixes.”
(長い目で見れば、健康を維持することが手っ取り早い解決策より大切だよ。)“I’m not sure if I want to rent or buy a house in the long term.”
(長い目で見て、家を借り続けるべきか買うべきか悩んでいるんだ。)“Working out consistently has long-term benefits for your body.”
(運動を継続して行うと、体に長期的なメリットがあるよ。)
ビジネス
“Our company is focused on long-term growth rather than short-term profits.”
(当社は短期的な利益より、長期的な成長に注力しています。)“We need a long-term strategy to stay competitive in the market.”
(市場で競争力を保つために、長期的戦略が必要です。)“Could you outline your long-term vision for the next five years?”
(今後5年間の長期ビジョンを説明していただけますか?)
学術的な文脈
“This research aims to evaluate the long-term effects of climate change on marine ecosystems.”
(本研究は、気候変動が海洋生態系に及ぼす長期的な影響を評価することを目的としています。)“Long-term observation is crucial to understanding population dynamics.”
(個体数の動態を理解するためには、長期的な観察が不可欠です。)“A long-term study was conducted to determine the efficacy of the new vaccine.”
(新しいワクチンの有効性を確認するために、長期的な研究が行われました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
“prolonged” (形容詞) → 「長引いた/長期にわたる」
- 例: “a prolonged illness” (長引く病気)
- “long-term” は期間自体が「長い」ことを表す柔らかいニュアンスですが、“prolonged” は「想定よりも長い」など、若干ネガティブなニュアンスにもなり得ます。
- 例: “a prolonged illness” (長引く病気)
“extended” (形容詞) → 「延長された/長期の」
- 例: “an extended vacation” (長期休暇)
- “long-term” は将来を考慮した継続感が強いのに対して、“extended” はある程度延長されたニュアンスがメイン。
- 例: “an extended vacation” (長期休暇)
“lasting” (形容詞) → 「持続する/長続きする」
- 例: “lasting impact” (持続的な影響)
- “lasting” は結果や効果が「長続きする」ことにフォーカス。
- 例: “lasting impact” (持続的な影響)
反意語
- “short term / short-term” → 「短期」「短期的な」
- 例: “short-term effect” (短期的影響)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA):
- /ˌlɒŋ ˈtɜːm/ (イギリス英語)
- /ˌlɔːŋ ˈtɝːm/ または /ˌlɑːŋ ˈtɝːm/ (アメリカ英語)
- /ˌlɒŋ ˈtɜːm/ (イギリス英語)
- アクセント: “long” よりも “term” の方に強勢が置かれがちです(特に “long term” と2語で続く場合、後ろの “term” をやや強めに発音する人もいます)。
- よくある発音ミス: “long” が /lɒŋ/ ではなく /lɔn/ などになるミス。しっかりと鼻音 “ŋ” を意識しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- ハイフンの有無: 形容詞として名詞を修飾するときは “long-term” としっかりハイフンを入れるのが好ましいです。
- スペルミス: “long” と “term” はどちらも簡単に見えて、つづりを混ぜて “logn” や “termn” とミスタイプすることがまれにあります。
- 用法の違い:
- “in the long term” → 長い目で見れば・長期的には (名詞用法)
- “long-term investment” → 長期投資 (形容詞用法)
- “in the long term” → 長い目で見れば・長期的には (名詞用法)
- 試験での出題: TOEIC・英検などでも、ビジネス文脈や経済・社会問題の話題で “long-term” が使われる選択肢が出る場合があります。文脈に応じた形容詞/副詞/名詞表現を見分けるのがポイントです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “long-term” は “long” + “term” で出来ている → 「長い期間」。視覚的にハイフンを「橋」と捉えると、“long-term” という一つの形容詞を作っているとイメージしやすいです。
- イメージで覚える: ハイフンでつなぐと「長い期間を1つのかたまりとして考える」のだ、という感覚を持つと、形容詞の使い方がわかりやすくなります。
- 同じように “short-term” もあるので対比しながら覚えると効率的です。
以上が “long term” / “long-term” の詳細な解説です。名詞としても形容詞としても登場しやすく、とても頻繁に使う表現ですので、ぜひ理解しておくと学習や実務、日常会話のいずれでも役立ちます。
【形】長期の
長期にわたって続く, 長期満期の