they say
1. 基本情報と概要
単語(フレーズ): “they say”
品詞: 代名詞 “they” + 動詞 “say” の組み合わせによる表現(フレーズ)
英語での意味
- “People say” / “It is generally said” / “Rumor has it” などと同様に、「人々がそう言う」「噂によると」「一般的に〜といわれている」という意味合いを表します。
日本語での意味
- 「(世間で)そう言われている」「人々が言うには」「よく言われることだけれど」など。
「they say」は、特定の発言者を明示せずに「世間の声」や「噂話」を紹介する表現です。日常会話や文章で、一般的な噂や通説を伝える際によく使います。
活用形
- 原形: say
- 三人称単数現在: says
- 過去形: said
- 過去分詞: said
- 現在分詞: saying
「they say」の場合、「they」は三人称複数の代名詞なので、動詞は “say” の形をとります。他の時制で使う場合は “they said,” “they are saying,” “they have said” などになります。
他の品詞形
- 動詞 “to say” → 名詞 “saying” (ことわざ、主張、発言内容)、形容詞的に使われることはあまりありませんが “said” は形容詞的に「前述の」として用いられます。
CEFRレベル目安
- B1(中級)
日常会話で頻繁に登場し、「人々がこう言っている」というような伝聞を表すため、中級程度で自然に使える表現です。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- they: 特定の単数の人物ではなく、不特定多数または集団を指す代名詞
- say: 「言う」「述べる」
単語としての接頭語・接尾語はありませんが、フレーズとして「they(彼ら/人々)+ say(言う)」が組み合わさって「世間一般が言う」「噂でそうなっている」という意味になります。
関連語・派生語
- “They said” (過去形) → 「人々はそう言っていた」
- “They have said” (完了形) → 「人々はずっとそう言ってきた」
- “So they say” → 「そういうことらしい、そうみたいだね」(口語で結論づけるとき)
- “Rumor has it” → “They say” と同様、「噂によると」
- “It is said” → 受け身形で同様の意味
- “People say” → 同義表現
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- “They say (that) you should never give up.”
(人は決して諦めるなと言うよ。) - “They say he’s a genius.”
(彼は天才だって噂よ。) - “They say the early bird catches the worm.”
(早起きは三文の徳なんだって。) - “They say it’s going to rain tomorrow.”
(明日は雨らしいね。) - “They say she moved to London.”
(彼女はロンドンに引っ越したって話だよ。) - “They say the food here is amazing.”
(ここの料理はすごく美味しいって言うよ。) - “They say money can’t buy happiness.”
(お金では幸せは買えないってよく言う。) - “They say laughter is the best medicine.”
(笑いは最良の薬だって言われるね。) - “What do they say about this new policy?”
(この新しい方針について、世間は何と言っているの?) - “They say love is blind.”
(恋は盲目って言うよね。)
3. 語源とニュアンス
語源
- “they” は古英語や古ノルド語などを起源とし、不特定多数や第三者を指す代名詞。
- “say” は古英語 “secgan” に由来し、言葉を発する、述べることを表します。
組み合わせとして固有の語源よりも、英語では “They say (that) ...” という形の慣用表現として「世間ではそう言われている」と伝聞を意味する慣習的な使い方が長く続いてきました。
ニュアンスや感情的な響き
- 幅広い人々から聞こえてくる噂や意見を伝える際に使います。
- 「絶対にこうだ」と断言するのではなく、「そう言われているらしいよ」と、少し曖昧さや客観性を残しつつ伝えるときに便利です。
- フォーマルな文章でも使いますが、カジュアルな口語で特に頻繁に登場します。
4. 文法的な特徴と構文
基本構文: “They say (that) + 主語 + 動詞...”
- “They say (that) the company will merge next year.”
- “They say (that) the company will merge next year.”
省略: “that” はしばしば省かれます。
- “They say the company will merge next year.”
- “They say the company will merge next year.”
口語・フォーマル: どちらでも使えますが、やや口語的に「噂話」や「常識、俗説」を紹介するニュアンスが強いです。
人称 / 数: “they” は複数ですが、内容としては「世間一般の誰か」という不特定多数を表します。
可算・不可算: このフレーズ自体は名詞・可算不可算には関係なく、「they」は常に複数形で動詞は “say” となります。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “They say the new café around the corner is really good. Want to check it out?”
(近所にできた新しいカフェ、すごくいいらしいよ。行ってみる?) - “They say you should drink plenty of water every day.”
(毎日たくさん水を飲むといいって言うよね。) - “They say she’s already married. Is that true?”
(彼女、もう結婚してるらしいよ。本当かな?)
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “They say the market will expand significantly in the next quarter.”
(次の四半期に市場が大幅に拡大するそうです。) - “They say our competitors are launching a new product line soon.”
(競合他社が近いうちに新しい製品ラインを立ち上げるって噂です。) - “They say consistent branding is key to success in this field.”
(この業界では一貫したブランディングが成功の鍵だと言われています。)
学術的・フォーマルな文脈(3つ)
- “They say further research is needed to confirm these preliminary findings.”
(これらの予備的な研究結果を確認するには、さらなる研究が必要だと言われています。) - “They say early philosophers debated similar concepts centuries ago.”
(初期の哲学者たちも何世紀も前に同様の概念について議論していたと言われています。) - “They say the evidence contradicts the initially proposed theory.”
(当初提唱された理論は、その証拠と矛盾すると言われています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “People say”
- 意味: 「人々は言う」
- ほぼ同様だが、“they say” よりも主語がはっきり “people” となる。
- 意味: 「人々は言う」
- “It is said”
- 意味: 「そう言われている」「〜だと言われる」(受動態)
- フォーマル度が上がり、より客観的。
- 意味: 「そう言われている」「〜だと言われる」(受動態)
- “Rumor has it”
- 意味: 「噂によると」
- 口語的で、噂のニュアンスがより強い。
- 意味: 「噂によると」
- “Word on the street is”
- 意味: 「噂話や世間の声では」
- 非常に口語的でカジュアル。
- 意味: 「噂話や世間の声では」
反意語
- 明確な「反意語」はありませんが、あえて「個人的意見」を表すときの “I say” / “I think” / “I believe” などが対照表現になります。
→ “I say we go home.”(私としては帰るべきだと思うよ)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA):
- “they” → /ðeɪ/
- “say” → /seɪ/
- 組み合わせると “they say” → /ðeɪ seɪ/
- “they” → /ðeɪ/
アクセント:
- “they” も “say” も短めの単語なので、それぞれに軽い強勢が置かれます。会話の中では文頭の “They” をやや強めに発音することが多いです。
- “they” も “say” も短めの単語なので、それぞれに軽い強勢が置かれます。会話の中では文頭の “They” をやや強めに発音することが多いです。
アメリカ英語 / イギリス英語:
- “they” と “say” の母音 /eɪ/ の発音は、アメリカ英語・イギリス英語いずれも大きな差はありませんが、地域によっては母音が若干異なるアクセントになる場合があります。
- “they” と “say” の母音 /eɪ/ の発音は、アメリカ英語・イギリス英語いずれも大きな差はありませんが、地域によっては母音が若干異なるアクセントになる場合があります。
よくある間違い:
- /ð/ の発音が “d” や “z” になってしまうこと。
- “say” の発音が “sɛ” や “sei” など不完全になること。
- /ð/ の発音が “d” や “z” になってしまうこと。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “they” を “the” や “thay” などと書き間違える。
- 発音: “they” の /ð/ がうまく発音できず “day” に聞こえるミス。
- 同音異義語との混同: “they’re” / “their” との混同が多い。「they say」は必ず “they + say” であることを意識する。
- 文法試験やTOEIC・英検などでも、「伝聞表現」の一つとして “They say (that) 〜” が穴埋め問題などで出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「彼らが言う」の直訳ではなく「世間の人や多くの人が言っている」というイメージで覚えると使いやすいです。
- “They say” = “Rumor has it” = “People say” = 「噂では、世間ではこういうことが言われているんだよ」という感覚でイメージ。
- ニュースやネット上のコメントなど、不特定多数の声を紹介するときによく使うため、「誰かが言っているけど、誰かはよくわからない」というニュアンスで覚えると自然です。
学習するときは “They say (that) + 文章” パターンで一気に覚えておき、会話で「噂話」や「誰かがこう言ってた」と言いたいときに使えばスムーズです。
(うわさで)…らしい, ...ということだ, ...だってさ《that ...》