最終更新日:2024/06/13
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turn over

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元となった辞書の項目

turn over

【句動】《...に》を明け渡す,を引き渡す《to ...》 / をひっくり返す

このボタンはなに?

彼は会社を息子に明け渡すことを決めた。

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解説

以下では「turn over」という句動詞(またはフレーズ)について、できるだけ詳しく解説します。


1. 基本情報と概要

意味 (英語 / 日本語)


  • 「turn over」

    1) (物を)ひっくり返す、裏返す

    2) (考えなどを)熟考する

    3) (権限・所有権などを)引き渡す、移す

    4) (エンジンなどが)回転を始める、動く

    …など、文脈によってさまざまな意味を持つ句動詞です。

日本語で言えば、「ひっくり返す」「検討する」「引き渡す」のように、状況に合わせて使われる単語です。たとえば、パンケーキを焼くとき裏返す場合にも使えますし、仕事を誰かに引き継ぐときにも使えます。

品詞


  • 主に「句動詞 (Phrasal verb)」として使われます。

  • 「turn」は動詞、「over」は副詞または前置詞ですが、合わせて“turn over”と句動詞を形成します。

活用形


  • 原形: turn over

  • 三人称単数現在形: turns over

  • 現在分詞: turning over

  • 過去形 / 過去分詞: turned over

他の品詞形


  • 名詞形として「turnover」(ひとつの単語) があります。

    例: The company’s annual turnover is very high. (その会社の年間売上高はとても高い)

    これは「売上高」「離職率」「回転率」などの意味を持つ名詞です。

難易度 (CEFR レベル目安)


  • B1〜B2 (中級〜中上級)

    句動詞として意味を複数持ち、使い分けが少し難しくなるため、B1からB2程度のレベルと言えます。


2. 語構成と詳細な意味

接頭語・接尾語・語幹など


  • 「turn」は「回す・向きを変える」という意味の動詞。

  • 「over」は「上を越えて」「覆って」「ひっくり返して」などのニュアンスを擁します。

    これらが合わさって「turn over」は「回して上に持ってくる、裏返す」「あれこれ考える」などの意味に広がります。

他の単語との関連性


  • 「turn around」(方向を変える、好転させる)

  • 「turn up」(現れる、大きくする)

  • 「turn down」(断る、音量を下げる)

  • 「turn in」(提出する、寝る、引き渡す)

    など、「turn + 前置詞/副詞」の句動詞は非常に多いので、一緒に覚えると使いやすいです。

よく使われるコロケーションや関連フレーズ (10個)


  1. turn over a new leaf (心を入れ替える)

  2. turn over the pages (ページをめくる)

  3. turn over the soil (土を掘り起こす)

  4. turn over in one’s mind (頭の中であれこれ考える)

  5. turn over property (財産を引き渡す/譲る)

  6. turn over an engine (エンジンをかける)

  7. turn over the evidence to the police (証拠を警察に引き渡す)

  8. turnover rate (離職率、売上高などを指す名詞形)

  9. turn over the responsibility (責任を移す)

  10. turn over the pancake (パンケーキをひっくり返す)


3. 語源とニュアンス

語源


  • 「turn」は古英語の「tyrnan」「turnian」に由来し、ラテン語「tornare(回す)」にもさかのぼると言われます。

  • 「over」は古英語「ofer」(〜の上、越えて)から来ています。

    古くから「向きを変えて乗り越える/覆す」というイメージで使われていました。

使用時の注意点


  • 「turn over」の表現はシンプルながら、一度に多くの意味を覚える必要があります。確実に文脈から意味を判断するとよいでしょう。

  • カジュアルにもフォーマルにも使われますが、ビジネス文書などでは「hand over」「pass on」と言い換えられる場合もあります。


4. 文法的な特徴と構文

1) 他動詞としての使い方 (目的語を取るパターン)

例: He turned over the stone. (彼はその石をひっくり返した)

2) 自動詞としての使い方 (目的語がないパターン)

例: The car turned over. (車が横転した)

3) 目的語が代名詞の場合は句動詞の間に置く
例: Turn it over. (それをひっくり返す)

4) 「~に引き渡す/渡す」場合も「turn over + 目的語 + to ~」の形

例: They turned the documents over to the manager. (彼らは書類をマネージャーに引き渡した)


  • 可算名詞 / 不可算名詞ではなく、動詞フレーズとして使う場面が多い句動詞です。

  • フォーマルにもカジュアルにも幅広く使われますが、文脈を選んで作動詞か自動詞かを使い分ける必要があります。


5. 実例と例文

日常会話での例文 (3つ)


  1. “Could you turn over the steak for me while I grab the seasoning?”

    (ちょっとスパイス取ってくる間にステーキをひっくり返しておいてくれる?)


  2. “I can’t sleep. I keep turning over in bed all night.”

    (眠れない。ベッドの中でずっと寝返りを打ってるんだ。)


  3. “Make sure you turn over the page and read the next part.”

    (必ず次のページをめくって次のパートを読んでね。)


ビジネスでの例文 (3つ)


  1. “We need to turn over all financial records to the auditing team by Friday.”

    (金曜日までにすべての財務記録を監査チームに引き渡す必要があります。)


  2. “Before we decide on the budget, let’s turn over these numbers in our minds for a bit.”

    (予算を決定する前に、これらの数字を少し検討しましょう。)


  3. “The manager decided to turn over the project leadership to a more experienced colleague.”

    (マネージャーは、プロジェクトのリーダーシップをより経験豊富な同僚に引き継がせることにしました。)


学術的/専門的な文脈での例文 (3つ)


  1. “Scientists are turning over various hypotheses regarding climate change.”

    (科学者たちは気候変動に関してさまざまな仮説を検討しています。)


  2. “The legal team turned over all the case files to the court as requested.”

    (法務チームは要求に従ってすべての案件ファイルを裁判所に提出しました。)


  3. “The researchers’ new findings may turn over the conventional theories in this field.”

    (研究者たちの新しい発見は、この分野の従来の理論を覆すかもしれません。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  • hand over (引き渡す)

    例: “He handed over the keys to his neighbor.” (彼は隣人に鍵を渡した)

    → 「turn over」の「引き渡す」とほぼ同じ意味だが、ややフォーマルで単にモノを渡すニュアンスが強い。


  • flip (ひっくり返す)

    例: “Flip the pancake now.” (今パンケーキをひっくり返して)

    → 動きとしては非常に似ているが、単純にパンケーキなどの面を変える物理的操作のイメージが強い。


  • pass on (引き継ぐ、伝える)

    例: “I’ll pass on this information to my team.” (この情報をチームに伝えます)

    → 口頭や書類で情報を「引き継ぐ」という意味合い。


反意語


  • keep (保持する、保管する) → “turn over”の「引き渡す」に対して「保持する」

  • maintain (維持する) → ひっくり返すことなく「保持し続ける」イメージ


7. 発音とアクセントの特徴

発音記号(IPA)


  • アメリカ英語: /tɜːrn ˈoʊvər/

  • イギリス英語: /tɜːn ˈəʊvə/

アクセントの位置


  • “turn”と“over”それぞれが強調される場合は、「TURN O-ver」のように“turn”がやや強めですが、会話では連続的に「turn over」と発音されることが多いです。

よくある間違い


  • “turn”が /tʌrn/ と /tɜːrn/ の中途半端な発音になりがちなので注意。アメリカ英語では「ターン /tɝn/」、イギリス英語では「ターン /tɜːn/」のように母音をしっかり引き伸ばします。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス


    • “turn”を “trun” と書いてしまうミスがたまにあります。


  2. 同音異義語との混同


    • “tern”(アジサシという鳥)などとは綴りが異なるので注意が必要です。

    • “over”を “ovre” などとするスペルミスも注意。


  3. 試験での出題傾向


    • TOEICや英検などの問題では、「turn over the document」=「書類を引き渡す」の意味など、ビジネス文脈で出題されやすいです。

    • 句動詞として、文脈から意味を推測させる問題がよく出ます。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「turn (回す) + over (覆して)」=「裏返す・方向を変えて渡す」→「ひっくり返す/引き渡す」

  • パンケーキをひっくり返すイメージや、書類を相手に渡す姿を思い浮かべると覚えやすいです。

  • 「turnover」という名詞は「売上高」や「離職率」の意味になることもよく目にするので、あわせて覚えておくと便利です。


以上が「turn over」の詳細な解説です。文脈に応じて様々に意味を変える便利な句動詞ですので、例文を通して慣れていくのがおすすめです。

意味のイメージ
turn over
意味(1)

【句動】《...に》を明け渡す,を引き渡す《to ...》

意味(2)

をひっくり返す

頻出句動詞150 / リスニング問題

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