元となった辞書の項目
go down
解説
1. 基本情報と概要
単語(表現): go down
品詞: 句動詞(phrasal verb)
意味(英語)
- to move or travel downwards
- to decrease in value or level
- to be recorded or remembered
- to be received in a particular way
- to happen or occur (口語・スラング的用法)
意味(日本語)
- 下に移動する、降りる
- (価格や数量などが)下がる、減少する
- (後世や記録に)残る
- (物事・発表などが)ある反応を引き起こす
- (出来事が)起こる、発生する(口語・スラング的な表現)
例えば「The sun goes down at 6 p.m.(夕日が6時に沈む)」のように物理的に“下がる、降りる”という意味で使われます。他にも、「receive a certain reaction(ある反応を得る)」という意味では「The speech went down well with the audience(そのスピーチは聴衆に好評だった)」のように表現されます。またカジュアルには「What's going down?(何が起こってるの?)」とも使われます。
活用形
- go down – went down – gone down
他の品詞形
- go(動詞)
- down(副詞/前置詞/形容詞)
- 例:「He is feeling down(彼は落ち込んでいる)」
CEFRレベル目安:
- 「go」はA2(初級)レベルですが、「go down」は様々な意味を持つため、B1(中級)程度で習得するのが望ましいでしょう。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「go」:移動する、行く(古英語 “gān” から)
- 「down」:下へ、下方向に(古英語 “dūn” から)
派生語・類縁語
- go up(上昇する)
- go off(爆発する、立ち去る、作動する など)
- go out(外に出る、消える など)
よく使われるコロケーション(10個)
- go down in history → 歴史に残る
- go down in price → 値段が下がる
- go down well/ badly → (評判が)良い/悪い
- go down fighting → 抵抗しながら倒れる、最後まで戦う
- go down on one’s knees → ひざまずく
- go down with a cold → 風邪で倒れる(風邪にかかる)
- go down the drain → 無駄になる
- go down a treat → 大成功を収める、とても好まれる
- let it go down → (飲み物・食べ物が)喉を通る
- go down the wrong pipe → (飲み物・食べ物が)気管に入る
3. 語源とニュアンス
- 語源: 「go」は古英語 “gān” に由来し、「down」は古英語 “dūn”(丘や高い所から下方へ)に由来します。
- 歴史的な使い方: 中世英語の時代から、「go down」は文字通り“降りる”・“沈む”などの意味で使われてきました。徐々に抽象的な用法(価格が下がる、評判が下がる、受け止められる、起こる)も定着してきました。
- 微妙なニュアンス: 口語的には「起こる(what's happening?)」の意味で「What's going down?」のように使うと、カジュアル感が強いです。フォーマルな文章では、物事が起きる意味で「occur, happen」を使った方が良いケースもあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 基本的に自動詞: 「go down」は「下がる」「起こる」といった意味で使われる際、多くは自動詞です。
例: The price went down.(その価格は下がった) - 慣用表現:
- go down in history → 歴史に残る(フォーマル・文章的)
- go down the drain → 水の泡になる(口語的)
- go down in history → 歴史に残る(フォーマル・文章的)
- カジュアル・スラング表現:
- What's going down? → 何が起こっているの?
- What's going down? → 何が起こっているの?
5. 実例と例文
(1) 日常会話
- “The sun goes down early in winter.”
- 「冬は日が沈むのが早いよね。」
- “I can’t believe how quickly the temperature went down!”
- 「気温があんなにすぐに下がるなんて信じられない!」
- “What’s going down tonight? Are we having a party?”
- 「今夜は何が起こるの?パーティーでもする?」
(2) ビジネスシーン
- “Our sales went down by 10% last quarter.”
- 「当社の売上は前四半期で10%下がりました。」
- “The new policy didn’t go down well with employees.”
- 「新しい方針は従業員にあまり好評ではありませんでした。」
- “We need to find out why network servers went down yesterday.”
- 「昨日サーバーがダウンした原因を突き止める必要があります。」
(3) 学術的・専門的
- “Historical records show that this event went down in 1850.”
- 「歴史的記録によると、この出来事は1850年に起こったようです。」
- “The sun’s angle goes down significantly after the equinox.”
- 「秋分を過ぎると太陽の角度が大きく下がります。」
- “In database systems, when one server goes down, redundancy is crucial.”
- 「データベースシステムでは、一つのサーバーがダウンした際に冗長化が非常に重要となります。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- decrease (減少する)
- 例: “The number of participants decreased this year.” → よりフォーマルで数値的な場面向き。
- 例: “The number of participants decreased this year.” → よりフォーマルで数値的な場面向き。
- drop (落ちる)
- 例: “The temperature dropped overnight.” → 「落ちる」という意味で気温や価格にも使われる。
- 例: “The temperature dropped overnight.” → 「落ちる」という意味で気温や価格にも使われる。
- descend (降りる)
- 例: “We descended into the valley.” → モノや人が下方へ移動するニュアンスが強い(フォーマル寄り)。
反意語
- go up (上がる)
- “The price went up last week.”
- “The price went up last week.”
- rise (上昇する)
- “Tensions rose between the two countries.”
- “Tensions rose between the two countries.”
「go down」は、口語からビジネスまで幅広く使える一方、「decrease」はよりフォーマル・書き言葉向きです。「drop」は会話的な感じが強く、「descend」はやや硬い表現です。
7. 発音とアクセントの特徴
| 英語種類 | 発音(IPA) | アクセント |
|---|---|---|
| アメリカ英語 | /goʊ daʊn/ | “go”はやや「ゴウ」, “down”は「ダウン」 |
| イギリス英語 | /ɡəʊ daʊn/ | “go”はやや「ゴウ」, “down”は「ダウン」 |
- 強勢(アクセント): “go” と “down” の両方にそれぞれ軽い強調が置かれます。
- よくある間違い: “down” を短く「ダン」と発音してしまうと不自然に聞こえやすいので、母音 /aʊ/ をしっかり意識しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “go donw” など “down” のスペルの打ち間違いに注意。
- 同音異義語との混同: “down” と “town” の混同には注意。
- 句動詞特有の複数の意味: 「go down」は「価格が下がる」「評価(評判)が下がる」「起こる」など多義なので、文脈によって意味を判断する必要があります。
- 試験対策: TOEICや英検の長文読解で、文脈によって “go down” が「起こる」を意味する場合や「沈む」「下落する」など別々の訳を想定する問題が出ることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「GO + DOWN = 下方向に行く」というイメージを基本にすると、そこから派生する「価格が下がる」「人気が落ちる」「起きる・降りる」など考えやすくなります。
- “go down in history” = 歴史を“下に”刻み込むイメージで覚えると、歴史に刻まれる → 歴史に残る、と連想しやすいかもしれません。
- イメージビジュアル: 矢印が下を向いているシーンを頭に描き、「下がる、落ちる、沈む、受け取られる、状況が起こる」という連鎖的な感覚を一括して捉えると定着が早いです。
以上が「go down」の詳細な解説になります。多義的な句動詞なので、文脈に応じてどの意味が当てはまるのかを意識して学習すると効果的です。ぜひさまざまな例文に触れて使いこなしてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
【句動】降りる
意味(2)
減少する,下落する
意味(3)
(南や下のほうに)行く