最終更新日:2025/11/07
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元となった辞書の項目

from

前後置詞

《場所・時》…から / 《起源》...出身の / 《原因》...によって / 《区別》...と違って / 《抑制・妨害》…することを《~ doing》

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解説

以下では、前置詞 “from” をできるだけ詳しく解説していきます。学習者が理解しやすいよう、日本語で説明するとともに英語での意味や用法を整理し、例文やニュアンスを示します。


1. 基本情報と概要

品詞:前置詞 (Preposition)

英語の意味: starting point (起点), origin, source, cause

日本語の意味: 「〜から」「〜出身の」「〜由来の」「〜が原因で」など。起点や出発点を示す前置詞です。

英語では「何かがどこから始まるのか」「どこ出身なのか」「どの程度離れているのか」を示すときに使われます。日本語でいう「~から」という意味に近いです。たとえば「どの場所から来たのか」「どの時点からスタートしたのか」を伝えるときに、「from」を使います。

CEFRレベルの目安:A1

(超初心者レベル:最も基本的な前置詞の一つなので、初期から学習します)

活用形

前置詞なので動詞のような活用形はありません。常に “from” の形で使われます。

他の品詞

“from” はもともと前置詞であり、他の品詞としては使われません。動詞や名詞などへの変化形はありません。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • from は単一の形で、はっきりした接頭語や接尾語、語幹といった構成には分かれません。

詳細な意味と使い方


  1. 出発点・起点

    例:「I walked from the station to my home.」(駅から家まで歩いた)

  2. 由来・出身

    例:「I am from Japan.」(私は日本出身です)

  3. 材料・原料

    例:「Wine is made from grapes.」(ワインはブドウから作られます)

  4. 原因・理由

    例:「She fainted from exhaustion.」(彼女は疲れから気絶しました)

よく使われるコロケーション(共起表現)10個


  1. from now on(これからは)

  2. from time to time(ときどき)

  3. from person to person(人によって / 人それぞれ)

  4. from scratch(最初から、ゼロから)

  5. from the bottom of one’s heart(心の底から)

  6. from experience(経験から)

  7. from a distance(遠くから)

  8. from childhood(子供の頃から)

  9. from generation to generation(世代から世代へ)

  10. from day one(最初の日から、始めから)


3. 語源とニュアンス

語源


  • 古英語 “fram” から派生し、さらに古ノルド語にも類似形 “frá” が見られます。“forward”(前へ)系の語とも遠い親戚関係があります。

ニュアンス・使用時の注意


  • 「始まり」や「出身」を強調する際に便利な前置詞。

  • 口語・文章ともに頻繁に使われるため、硬さやカジュアルさはあまり意識せずに幅広い場面で使えます。


4. 文法的な特徴と構文


  • 前置詞ですので、必ず後ろに名詞や代名詞がくる形になります。

    例)from school, from him, from the book など

  • 口語・フォーマル問いませんが、文章でも会話でも非常に広く使われます。

イディオム


  • from rags to riches: 貧しい状態から富裕層へ出世する例え

  • from scratch: ゼロから、何もないところから


5. 実例と例文

「from」を使った例文を、日常会話・ビジネス・学術的な文脈別に3例ずつ挙げます。

A. 日常会話


  1. “I just came from the supermarket. Do you need anything else?”

    (さっきスーパーから来たとこだよ。他に何かいる?)

  2. “He moved here from Canada last year.”

    (彼は昨年カナダから引っ越してきたんだ。)

  3. “Can you pick me up from the airport tomorrow?”

    (明日空港から迎えに来てもらえる?)

B. ビジネスシーン


  1. “We have orders from our headquarters to cut costs immediately.”

    (本社から経費削減の指示が出ています。)

  2. “I received an important email from a client this morning.”

    (今朝、顧客から重要なメールを受け取りました。)

  3. “Let’s start the meeting from the latest sales report.”

    (会議は最新の売上レポートから始めましょう。)

C. 学術・アカデミック


  1. “This conclusion is drawn from extensive research over several years.”

    (この結論は数年にわたる大規模な研究から導かれています。)

  2. “We can cite evidence from various scientific journals.”

    (さまざまな科学誌から証拠を引用できます。)

  3. “His theory deviates from conventional wisdom.”

    (彼の理論は従来の常識から外れています。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. “out of”


    • 日本語では「〜の中から」「外へ」という感じで使います。

    • “from” は「起点や出発点」という側面が強いのに対し、“out of” は「内部から外へ出る」ニュアンスが強調されます。

      例)He took the key out of his pocket. (ポケットの中から鍵を取り出した)


  2. “starting at”


    • 「〜から始まる」という意味合いで使います。やや口語的だったり具体的なスタート時点を指したりするときに使われます。


反意語


  • 前置詞として “to”(〜へ)などが対になるイメージがありますが、一対一の明確な反意語というよりは、起点と到達点の関係として “from ... to ...” というペア表現です。

    例)from Tokyo to Osaka


7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA:


    • アメリカ英語 (GA): /frʌm/ または /frəm/(弱まって「フラム」に近い音で発音されることも多い)

    • イギリス英語 (RP): /frɒm/ または /frəm/( “o” の音が若干 “ɒ” に近い)


  • 一般的には、 “fro” の部分に軽い強勢が置かれますが、短く発音されることが多いので、文中ではあまり強くならないのが特徴です。

よくある発音の間違い


  • “form” (/fɔːrm/ フォーム) と混同されないように注意。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: “from” を “form” と書き間違えやすい。

  2. 同音異義語: “from” と “fram” は綴りが似ていますが、古英語の形なので現代英語では混同しないように。

  3. 試験対策:


    • TOEIC・英検でも前置詞問題がよく出題され、「from ... to ...」や「be made from/of」などの表現が問われることがあります。

    • 統合型リスニング問題や文章穴埋めで、 “from” を正しく使えるか確認されるケースが多くあります。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • イメージ: “from” は出発地点に旗を立てているイメージ。旗が「ここがはじまり!」と示している。

  • スペリング注意: “r” が “o” の後ろにあることを常に意識し、“form” にしない。

  • 勉強テクニック: 「from A to B」をセットで覚えると、始点と終点を指定するフレーズが身につきやすいです。


以上が前置詞 “from” の詳細解説です。

起点や由来を示したいときによく使われる、とても基本的な前置詞ですので、最初から慣れ親しんでおくと英語の理解が深まります。

意味のイメージ
from
意味(1)

《範囲》 (from ... to ...

意味(2)

《時》…から

意味(3)

《運動・行動などの起点》

意味(4)

《範囲》

意味(5)

《数量・価格》…から

意味(6)

《状態の変化》…から

意味(7)

《原因・理由・根拠》…から;…で, ...によって

意味(8)

《原料》…から

意味(9)

《相違・区別》…[違って]

意味(10)

《除去・選択・解放・奮取》…から

意味(11)

《抑制・妨害》…[すること]《+do*ing*》

意味(12)

《副詞・前置詞句・名詞節を伴って,方向》…から

意味(13)

《場所》…から

意味(14)

《分離・隔たり》…から

意味(15)

《起源・出典・由来・出身》…から , ...出身の

基礎英単語(NGSL) / 和訳 / 4択問題

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