blood
以下では、英単語 “blood” (名詞) について、できるだけ詳細に解説します。
1. 基本情報と概要
英語・日本語での意味
- 英語: “blood”
- 日本語: 「血液」「血」
「blood」は、人体や動物の体内を流れる赤い液体のことを指す単語です。直訳すると「血液」ですが、血統や家系を表す比喩的な用法でも使われたりします。日常会話では主に「血」の意味で使われますが、「血が騒ぐ」とか「血統」「血筋」などのニュアンスを表現する場合にも登場します。
- 品詞: 名詞 (不可算名詞として扱われることが多い)
- CEFRレベルの目安: A2(初級)
A2は、日常生活で身近な話題を理解したり、簡単な表現を使ったりできるレベルです。体の部位や基本的な医療用語など、一般的な単語として習います。
活用形
名詞のため、基本的に時制や人称による変化(活用)はありません。複数形は通常扱いませんが、学術的文脈などで“bloods”と使われることも皆無ではありません(きわめて稀です)。
他の品詞形
- 動詞: もともと “to blood” という動詞があり、「血で汚す」「新人を試す」というかなり限られた表現で使われることもありますが、一般的ではありません。
- 形容詞: “bloody” (血まみれの、ひどい、イギリス英語のスラング的用法も)
- 派生形: “bloodless” (血の通っていない、非情な)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “blood”
接頭語・接尾語を持たない、シンプルな語です。
派生語や類縁語
- “bloody” (形容詞: 血塗られた、ひどいなど)
- “bleed” (動詞: 血が出る、血を流す)
- “bloodline” (名詞: 家系、血筋)
- “bloodless” (形容詞: 血の気がない、無血の)
- “blood vessel” (名詞: 血管)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- blood pressure(血圧)
- blood test(血液検査)
- blood donation(献血)
- blood transfusion(輸血)
- blood sugar(血糖値)
- cold-blooded(冷血な/変温動物の)
- make one’s blood boil(激怒させる)
- bad blood(不和、悪感情)
- fresh blood(新しい血/新戦力)
- bloodline(血筋、血統)
3. 語源とニュアンス
語源
“blood” は古英語の “blōd” に由来し、さらにゲルマン祖語である *blodam にさかのぼると考えられています。古くから体液の中でも特別な意味を持つ言葉で、人の命や感情、族縁を象徴する重要な単語として使われてきました。
ニュアンスや使用時の注意点
- 「血」そのものを表すとき以外にも「血縁」や「血統」を示すことがあります。
- 文章でも会話でも使える、非常に一般的な単語ですが、血のイメージが強いため、文脈によっては生々しさや恐ろしさを伴うこともあります。
- 怒り、情熱、家系などを含む比喩表現でもよく用いられます。
- 日常会話では「血が出る」や「献血する」といったシンプルな場面でよく登場します。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞としては通常数えられない (不可算) 名詞です。 → “some blood” / “a drop of blood” (血液の“一滴”) のように表現します。
- 時折比喩的に“bloods”と表すこともありますが、非常にまれです。
- 慣用表現:
- “Blood is thicker than water.” (血は水よりも濃い → 家族・血縁の結びつきは強い)
- “In cold blood.” (冷血に、平然と)
- “Blood is thicker than water.” (血は水よりも濃い → 家族・血縁の結びつきは強い)
フォーマル/カジュアルどちらでも使用されますが、血が絡む話題はセンシティブなので、場面に応じた適切な使い方が必要です。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I cut my finger, and now there’s blood everywhere.”
- 指を切っちゃって、あちこち血だらけだよ。
- “Don’t worry, it’s just a little blood.”
- 心配しないで、ほんの少し血が出ているだけだから。
- “Why is there blood on your shirt?”
- どうしてシャツに血が付いているの?
ビジネスシーンでの例文
- “He donated blood at the company’s health drive.”
- 彼は会社の健康推進イベントで献血をしました。
- “We need fresh blood in our marketing team.”
- マーケティングチームには新しい人材(新戦力)が必要だ。
- “The insurance covers blood tests once a year.”
- 保険で年に一度血液検査が受けられます。
学術的文脈での例文
- “A blood transfusion is required for patients with severe anemia.”
- 重度の貧血患者には輸血が必要です。
- “Blood carries oxygen and nutrients to all parts of the body.”
- 血液は体のあらゆる部分に酸素と栄養を運びます。
- “We analyzed the patient’s blood sample under the microscope.”
- 患者の血液サンプルを顕微鏡下で分析しました。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “gore” (ゴア)
- 血なまぐさい状態や流血の場面を強調したり、映画や文学などで暴力的なシーンを描写する際に使われることが多く、より生々しいニュアンスを伴う。
- 血なまぐさい状態や流血の場面を強調したり、映画や文学などで暴力的なシーンを描写する際に使われることが多く、より生々しいニュアンスを伴う。
- “lifeblood” (命の血、命綱のような比喩)
- “lifeblood of our company” (会社の命綱) のように、組織や状態を維持する清流のようなものを比喩で示す。
“blood” は非常に一般的・中立的な「血」を指すのに対し、“gore” は暴力的な血液描写に特化し、“lifeblood” は比喩的表現に近いニュアンスがあります。
反意語
血の対義語ははっきりとは定まりませんが、「血の出ていない状態」や「無血」「非情」として “bloodless” が挙げられます。
- “bloodless” (血の気が無い、または戦いなどで血が流れなかった → 無血の、というニュアンス)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /blʌd/
- アメリカ英語・イギリス英語ともにほぼ同じ発音です。
- 強勢は “blood” の1音節全体にかかります(単音節なので特にアクセントの位置が変わることはありません)。
- 日本人学習者は、綴りと発音のずれから “ブルーッド” と長く読んでしまいがちですが、実際は“ブラッド”のように母音が短い音です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリング: “blood” は “oo” が2文字続きますが、発音は /ʌ/ なので “blud” のように母音が短く濁るイメージです。
- 同音異義語はありませんが、“flood” (洪水) とスペルが似ているので混乱する人がいます。 “flood” は /flʌd/ のように発音が同じでもスペルが違うので注意。
- TOEICや英検のような資格試験では、「体や健康に関する単語」「医学用語」「感情表現に関わるイディオム」などの問題で登場する可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “blood” は「体を巡る赤い液体」をイメージして、赤い色とともに覚えると定着しやすいでしょう。
- “oo” というスペルを見て、「出血して赤くどろっとしている(blood)」を思い浮かべる、とビジュアルで記憶に残りやすくなります。
- 簡単な勉強テクニックとしては、医学関連のドラマや映像を見ながら “blood test,” “bad blood,” “cold-blooded” などの表現に触れて、ニュアンスごと覚えるのもおすすめです。
上記が名詞 “blood” の詳細解説です。血液そのものから派生する様々な表現を理解することで、より深く英語のニュアンスをつかめるようになります。ぜひ日常会話や読書などで意識的に使ってみてください。
血,血液
流血(bloodshed);殺人
気質,気性,血気,血潮
(人種・出身国の)系
血統,血縁(kinship);生まれ,家柄;《the~》王家の血統