monetary

1. 基本情報と概要

単語: monetary

品詞: 形容詞 (adjective)

日本語の意味: 金銭的な、貨幣の、金融の

英語の意味: relating to money or currency

「monetary」は「お金や通貨に関する」という意味で、金融政策や経済活動など、金銭にまつわる事柄を形容するときに使います。たとえば「金融政策」を“monetary policy”と表現するように、少し専門性のある文脈でよく登場します。日常会話で頻繁に使われる単語というよりも、ニュースや経済関連の記事など、ややフォーマルな場面でもっとよく見かける単語です。

活用形

• 原形: monetary
  


• 比較級: more monetary (使われることは少ない)
  


• 最上級: most monetary (こちらも比較的稀)

派生形

• Adverb (副詞): monetarily (金銭的に)

※「monetary」が名詞や動詞になる形は一般的にはなく、多くの場合、副詞形「monetarily」が用いられます。

CEFRレベル（目安）

• B2: 中上級
  
  
  • 経済や金融に関するリーディングやリスニングの学習中に、ニュースや論文で目にする機会が増えるレベルです。
  
  

2. 語構成と詳細な意味

「monetary」は、ラテン語の「moneta（貨幣・造幣）」に由来し、主に「貨幣に関する」「金銭上の」という意味合いを持ちます。

• monet-: お金、通貨
  


• -ary: ～に関する、～の性質を持つ

コロケーション（共起表現）や関連フレーズ 10 個

1. monetary policy（金融政策）
   


2. monetary system（通貨制度）
   


3. monetary union（通貨同盟）
   


4. monetary authority（金融当局）
   


5. monetary market（金融市場）
   


6. monetary benefits（金銭的利益）
   


7. monetary gain（金銭的な利益）
   


8. monetary compensation（金銭的補償）
   


9. monetary donation（金銭的寄付）
   


10. monetary transaction（金銭取引）

3. 語源とニュアンス

• 語源: ラテン語の “moneta”（貨幣・造幣所、ローマ神話の女神ユーノの神殿から）
  


• 歴史的変遷: 古くは貨幣を表すラテン語に由来し、そこから派生して「金銭上の」を意味する形容詞として英語に取り入れられました。

ニュアンス

• 「monetary」は、会話で「お金に関する」という意味を伝える場合もありますが、よりフォーマル／経済的文脈での使用が圧倒的に多いです。あまりカジュアルな口語表現ではなく、ニュースや経済レポート、学術的文章などで使われます。

4. 文法的な特徴と構文

• 形容詞としてのみ使われる（原則として比較級・最上級形は稀）。
  


• ビジネス文書や経済報告書、政府の発表など フォーマル な文脈で頻繁に使われる。
  


• カジュアルな文脈では「financial」など別の単語が選ばれる場合も多い。

一般的な構文例

• monetary + 名詞
  
  
  
  • 例: “monetary policy”, “monetary value”
  
  

イディオム

直接のイディオムはさほど多くはないですが、上記のコロケーションを覚えておくと便利です。

5. 実例と例文

日常会話 (あまり多くはない例)

1. “I’m facing some monetary issues this month.”

   
   
   • 「今月は金銭的にいろいろ問題を抱えているんだ。」
   
   



2. “We should consider the monetary impact of changing our plans.”

   
   
   • 「私たちは計画変更の金銭的影響を考慮するべきだね。」
   
   



3. “Is there any monetary reward for doing that task?”

   
   
   • 「その作業をすることで金銭的な報酬はあるの？」
   
   

ビジネスシーン

1. “The new policy will have a significant monetary effect on our budget.”

   
   
   • 「新しい方針は私たちの予算に大きな金銭的影響を与えるでしょう。」
   
   



2. “We need to assess the monetary risks before signing the contract.”

   
   
   • 「契約に署名する前に金銭的なリスクを評価する必要があります。」
   
   



3. “Monetary incentives can motivate employees to work more efficiently.”

   
   
   • 「金銭的なインセンティブは従業員をより効率的に働かせる動機づけになり得ます。」
   
   

学術的・経済文脈

1. “Monetary policy is a key tool for controlling inflation.”

   
   
   • 「金融政策はインフレを抑制する重要な手段です。」
   
   



2. “Their study examines the monetary factors influencing consumer behavior.”

   
   
   • 「彼らの研究は、消費者行動に影響を与える金銭的要因を調査しています。」
   
   



3. “A stable monetary system is essential for long-term economic growth.”

   
   
   • 「安定した通貨制度は長期的な経済成長に不可欠です。」
   
   

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. financial（財政の）
   
   
   
   • お金に限らず、企業や組織の財務全般を表す。
     
   
   
   • 例: “financial situation”（財務状況）
   
   


2. pecuniary（金銭的な）
   
   
   
   • 主に法律文書やフォーマルな文章で使われ、「金銭に関する」という意味。日常会話ではほとんど用いない。
   
   


3. fiscal（財政上の）
   
   
   
   • 特に政府や公的機関での財政上の事項をいう。
     
   
   
   • 例: “fiscal policy”（財政政策）
   
   

反意語

• non-financial, non-monetary（非金銭的な）
  
  
  
  • お金や通貨に関わらない部分を表すときに使われます。
  
  

7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA)

• イギリス英語: /ˈmʌnɪtəri/
  


• アメリカ英語: /ˈmʌnəteri/ または /ˈmʌnɪˌtɛri/
  

強勢の位置

• 最初の「mo」に強勢（ストレス）が置かれます: MO-ne-tary

よくある発音ミス

• “moneytary”のように「money」と混同して読んでしまうことがあるため、あくまで “monetary” と「e」の部分をはっきり意識すると良いです。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

1. スペルミス: “monetary”を“monetery”や“monetery”と間違えるケース
   


2. 発音の混乱: “money”と似ているが、発音ストレスが違う点に注意
   


3. 使用頻度: 日常会話ではややフォーマルな響きがあるため、多用しすぎると違和感を与える場合も。
   


4. TOEICや英検など: 経済や金融に関する文章で頻出する。単語問題・読解問題として出題されることがある。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• “monetary” = “money” + “-ary”
  
  
  • 「money に関する」という直感的なイメージで覚えるとわかりやすいです。
    
  
  


• ラテン語の “moneta” (貨幣) から来ていると知ると、「coin (コイン)」や「mint (造幣局)」との関連で想起しやすいでしょう。
  


• 短いニュース記事や経済レポートを読む際、 “monetary policy” などのフレーズを実際に目で追って慣れると定着が早いです。
  

以上が、形容詞「monetary」の詳細な解説です。金融や経済の記事を読む場面が増えるほど出会いやすい単語ですので、スペルや発音、使いどころをしっかり覚えておきましょう。