migrate
1. 基本情報と概要
単語: migrate
品詞: 動詞 (主に自動詞)
活用形:
- 現在形: migrate / migrates
- 過去形: migrated
- 過去分詞: migrated
- 現在進行形: migrating
英語での意味
To move from one place or region to another, often periodically or seasonally.
日本語での意味
「(季節や生活環境の変化などで)移動する、移住する」です。
鳥が冬を越すために南へ移動するようなイメージのほか、ITの文脈では、データやシステムを別の環境へ“移行”させる意味でも使われます。
CEFRレベル目安: B2(中上級)
・長めの文章や専門的な文脈でも理解し、使いこなせる必要がある単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- 語幹: migr- (ラテン語の “migrāre” = 「移動する、移住する」)
- 接尾辞: -ate (動詞を作る要素)
派生語・関連語:
- migration (名詞): 移動、移住
- migrant (名詞): 移住者、渡り鳥など
- migratory (形容詞): 渡りの、移住性の
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個):
- migrate to another country
(別の国へ移住する) - bird species migrate
(鳥の種が移動する) - data migration
(データ移行) - migrate from rural to urban areas
(地方から都市部へ移住する) - migrate seasonally
(季節ごとに移動する) - mass migration
(大規模な移民・移動) - migrate across borders
(国境を越えて移住する) - people migrate in search of better opportunities
(より良い機会を求めて人々が移動する) - software migration
(ソフトウェアの移行) - cloud migration
(クラウド環境への移行)
3. 語源とニュアンス
語源:
- ラテン語の “migrāre” (移動する、移住する)に由来します。
- 英語に取り入れられる過程で -ate がつき、動詞となりました。
ニュアンスと使用時の注意:
- 「季節的・周期的に移動する」という動物的・自然的なイメージがありますが、人間やデータなどにも使えます。
- 口語でも「人が移住する」という際によく使いますが、少し文書寄りでも問題ありません。ITの文脈ではやや専門的でフォーマルです。
4. 文法的な特徴と構文
- 自動詞として使うのが基本です(例: Birds migrate south in winter.)。
- 他動詞的用法としてIT文脈で「~を移行する」と使うことがありますが、比較的限定的です(例: We migrated the database to a new server.)。
一般的な構文例
- S + migrate + [補足情報]
- 例: They migrate north in spring.
- 例: They migrate north in spring.
- IT文脈などで、S + migrate + O + [補足情報]
- 例: The team migrated all user accounts to the new system.
フォーマル/カジュアルの使い分け:
- 日常会話やニュースなどのカジュアル~中程度の場面で「動物が渡る、移住する」という意味でよく使われます。
- ビジネス/ITでは「〜を移行する」というフォーマルな文書や会議でも使用されます。
5. 実例と例文
日常会話での例文
“Did you know some butterflies migrate thousands of miles every year?”
(ある蝶々が毎年数千マイルも移動するって知ってた?)“I’ve always wanted to migrate to a warmer climate during the winter.”
(冬はもっと暖かい場所に移住したいってずっと思ってるの。)“Many birds migrate in flocks to find better food sources.”
(多くの鳥は、より良い餌を求めて群れになって移動するんだ。)
ビジネスシーンでの例文
“We plan to migrate our company’s data to a secure cloud platform.”
(当社のデータを安全なクラウドプラットフォームに移行する予定です。)“The IT department is working on a strategy to migrate all legacy systems by next quarter.”
(IT部門は、次の四半期までに全てのレガシーシステムを移行する戦略に取り組んでいます。)“Before we migrate to the new software, we need to back up everything carefully.”
(新しいソフトウェアに移行する前に、すべてをきちんとバックアップする必要があります。)
学術的・専門的な文脈での例文
“Climate change is altering the routes along which birds migrate.”
(気候変動により、鳥が移動する経路が変化している。)“Research indicates that some fish species migrate to spawn in warmer waters.”
(研究によると、一部の魚種は産卵のために暖かい海域へ移動するという。)“Historically, certain human populations would migrate frequently due to shifts in resources and climate.”
(歴史的に、特定の人類集団は資源や気候の変化に応じて頻繁に移動していた。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- move: (単に移動する)
- relocate: (引っ越す・移転する)
- travel: (旅行する、移動する)
- emigrate: (自国から他国へ移住する - 主に”出て行く”動き)
- immigrate: (他国から入ってくる - 主に”入ってくる”動き)
- migrate は「移動全般」を幅広く指すイメージ。特に季節や周期的な移動、IT分野でのデータ移行など。
- emigrate や immigrate は特定の国への出入りを強調するので、国レベルでの人の移動の文脈で使われることが多いです。
反意語 (Antonyms)
- stay: (とどまる)
- remain: (残る)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈmaɪɡreɪt/
- アクセント: 最初の “mi” の部分に強勢があります(MAI-greit)。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: アメリカ英語でもイギリス英語でも大きく変わりませんが、イギリス英語では若干 /maɪˈɡreɪt/ と発音することもあります。
- よくある発音ミス: “mig-rate” と区切りが変なところに入ったり、母音を短く発音してしまう失敗があるので注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “migrate” を “mirgate” や “migratte” と綴ってしまうミス。
- 同音異義語との混同: 特に “migrate” は “immigrate” や “emigrate” と混同しがち。文脈や前置詞(to/from)に注意すると区別しやすいです。
- 試験対策: TOEICや英検などでは、IT文脈の “data migration” や語い問題で “migrate” と “emigrate” を区別させる設問が出ることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ミグラトリー・バード(migratory bird)」のイメージで覚えるとわかりやすいです。渡り鳥が季節で移動する → 「migrate」。
- ラテン語の “migrāre” が「moving around」というイメージを喚起します。
- 「行ったり来たり(move around)」=「migrate」と関連づけて覚えると、スペリングや意味を頭に残しやすくなります。
以上が migrate の詳細解説です。鳥や動物、人間、さらにはIT(データやシステム移行)など、さまざまな文脈で活用できる便利な動詞です。ぜひ活用してみてください。
(…から…へ)移住する《+from+名+to+名》
(季節に応じ定期的に)〈鳥・動物が〉移動する,渡る